銀行にお金を預けると預金額に応じた利息が貰えます。銀行は私たちが預けたお金を運用して利益を出しているので、その一部が還元されるのは当然のこととも言えますよね。
しかし、銀行の利率は、いまや普通預金では約0.001%、条件のよい定期預金でも0.1%くらいにまで低下してしまいました。預けるだけでお金が貰えるのは利用者にとって嬉しいことですが、私を含めた庶民の預金額では貰える利息は微々たるものです。
この利息システムが、ポイントサイトで貯めたポイントにも適用されることになりました。つまり、貯めたポイントが何もしなくても増えていくことになります。気になるのは利率ですが、銀行の利息程度のものなのでしょうか?
ポイントを貯めてポイント利息を貰おう!
ポイント利息という画期的なシステムを開始したのは、ポイントサイト「げん玉」でお馴染みのリアルワールドです。
リアルワールドのサービスで貯めたポイント(リアル)には、今後年利1%(月利0.083%)で利息がつきます。例えば、げん玉のポイントを100万ポイント保有している場合、何もしなくても1年間で1万ポイント貰えます。
この1%という数字を少なく感じてしまう人も多いでしょうが、下の図のように、銀行の利息と比べると圧倒的にお得なことが分かると思います。
仮に100万ポイントを保有した状態で10年間放置した場合、ポイントは以下のように増えていきます。
1年後 | 101万ポイント |
2年後 | 102万100ポイント |
3年後 | 103万301ポイント |
4年後 | 104万604ポイント |
5年後 | 105万1,010ポイント |
6年後 | 106万1,520ポイント |
7年後 | 107万2,135ポイント |
8年後 | 108万2,856ポイント |
9年後 | 109万3,684ポイント |
10年後 | 110万4,620ポイント |
つまり、ポイント利息だけでも、10年間で10万4,620ポイント貰えます。
ポイントを大量に保有している人にとっては何もしなくてもポイントが増えていくので、本当に嬉しいシステムですよね。銀行の利息だけで生活する大富豪の話は聞いたことがありますが、今後はポイント利息で生活するというポイント富豪も現れるのでしょうか。
なお、利率1%は現時点での数値であり、今後変動する可能性があります。仮に利率が上がるようなことがあれば、ますます注目を集めそうです。
ポイント利息の条件
ポイント利息は、げん玉をはじめとするリアルワールドのサービスを利用する会員であれば、基本的に誰にでも貰えます。別途、登録などは必要ありません。
<リアルワールドのサービス一覧>
ポイント利息は、毎月10日時点で100ポイント以上保有している人に対して付与されます。つまり、保有ポイントが100ポイントに満たない場合には、ポイント利息は付与されません。
ポイント利息は、毎日の残高に対して利率を日割し単利計算にて算出されます。なお、計算は日割りですが、利息は毎日付与される訳ではなく、合計額が1ヶ月ごとにまとめて付与されます。
以上の条件を考慮すると、少し気をつけないといけないことがあることに気が付きます。
1ヶ月近く大量のポイントを保有し続けていても、基準日である10日時点でポイントが100未満になっていると、ポイント利息が全く貰えなくなってしまうのです。
例えば、5月11日~6月9日まで1000万ポイントという大量のポイントを保有してたとします。しかし、6月9日時点で換金等をしてしまい、保有ポイントが100ポイント未満になってしまうと、ポイント利息はゼロ。それまで日割り計算で貯まっていたポイント利息が全て無駄になってしまいます。
月利0.083%なので、ほとんどの人にとってはわずかな額でしょうが、もし大量のポイントを保有することになったら気をつけておきたいですね。
なぜポイントに利息がつくのか
銀行への預金で利息が貰えるのは、冒頭でも述べたように、銀行側が預かったお金を資金として運用しているからです。しかし、ポイントサイトの場合、ポイントを運用しているはずもありません。
では、なぜポイントを貯めていると利息が貰えるのでしょうか?
いろいろと理由はあるのでしょうが、ポイントサイトの運営側からしてみれば、基本的にはたくさんサービスを利用してポイントを貯めてもらいたいという思いがある一方で、貯めたポイントはできるだけ保有し続けて欲しいのだと思います。
貯めたポイントの交換(換金)は、運営側から見れば出費になってしまいますからね。ポイント利息システムは、利用者にできるだけポイントを貯め込んでもらうというメリットが運営側にあるのです。
ハピタスでは、毎月の交換上限が30,000円というシステムを採用することで上記メリットが実現されています。ハピタスのシステムでは貯め込むことが実質的に強制されてしまうので、ポイント利息システムは選択の余地がある分、良心的という考え方もできますね。
少しでも多くポイントを稼ぎたい利用者側と、ポイントを保有し続けて欲しい運営側とが互いにWin-Winの関係となり得ることが、ポイント利息システムのよいところだと思います。
ポイント利息システムの落とし穴
しかし、ポイント利息システムには当然デメリットもあります。最も利用者が恐れるべきは、貯めたポイントが突然交換できなくなってしまうことです。PeXの交換停止は記憶に新しいですよね。
ポイント利息を多く貰うためにポイントを貯め込んでいると、ポイント交換できなくなった場合の被害が大きくなってしまいます。PeXのメンテナンスのように事前に交換中止のアナウンスがあれば対処可能ですが、ある日突然サービス中止ということになると、もうどうしようもありません。ポイントサイトのポイントは全く価値がなくなってしまいます。
会社の倒産で株が紙切れ同然になってしまうのと似ていますね。
利用者側では対処しようのない部分もあるのですが、ポイント利息システムを利用するからには、リスクもあるということを知っておかなければいけません。
ポイント利息システムはマイルを貯めるのに有効なのか?
現時点でポイント利息を採用しているのはリアルワールド(げん玉)だけです。しかし、げん玉はソラチカルートが使えないんですよね。リアルワールドに統合された直後はPeX経由のソラチカルートが利用できていたのですが、しばらく前にPeXへの交換が中止されてしまいました(再開未定)。
ソラチカルートが使えないとなると、陸マイラー視点での魅力は半減してしまいます。PeX交換の再開、又はGポイント、ドットマネー、ネットマイル等への交換が新たに始まってくれるといいんですけどね。
げん玉は友達紹介に3ティア制度を採用しているので、ソラチカルートが利用できるようになれば、一気に人気が出る可能性もあると思っています。
ただ、個人的に期待しているのは、他のポイントサイトが追随してポイント利息システムを採用することです。ハピタスやポイントタウンなど、陸マイラーに人気のポイントサイトでも利息が貰えるようになると楽しみが増えそうです。
もちろん、大量のポイントを保有していないとあまり意味のない制度ですが、陸マイラーはポイント長者も多いですから、このシステムを利用して更に稼ぐ人も出てくると思います。
また、陸マイラーの目的はマイルを貯めることですが、ソラチカルートに毎月の移行上限があるがゆえに、移行待ちのポイントを大量に保有せざるを得ない場合があります。このような状況においては、保有ポイントに応じてポイントが増えていく利息システムは有効です。
まだまだ未知数のポイント利息システムですが今後に期待です。
(追記)ポイント利息が貰えました
2016年6月10日付けで初めてのポイント利息が付与されていました。
私の場合、リアルワールドの保有ポイントが少ないため、たったの9R(リアル)しか貰えませんでした。やはりポイント利息制度は、ある程度の保有ポイントがないと意味がありませんね。
ただ、上でも説明しているように、あまりポイントを貯めこみ過ぎるのも危険です。
私は、基本的にポイントは貯めておかずに、順次マイルに移行していくつもりです。私のやり方では、ポイント利息はおまけ程度に考えていくぐらいがちょうどいいと思っています。