航空会社のマイル(ANAマイル、JALマイル、デルタスカイマイル等)は、1マイル=1円という訳ではありません。一般的には、マイルは1円以上の価値があると言われています。
では、マイルの価値はいったい何円なのか?というと、1マイル=2円として換算されることが多いようです。
でも、なぜ1マイル=2円なのでしょうか?具体的な根拠が欲しいところですよね。
ANAマイルの価値を検証
以下では、ANAの「羽田-沖縄」路線を例にして、ANAマイルの価値を検証してみたいと思います。
通常購入する場合
まずは、マイルを使わずに、できるだけ航空券を安く購入するケースについて考えます。
ANAの「羽田-沖縄」路線の航空券は、普通料金で購入しようとすると、片道30,000円以上します。しかし、早期割引である旅割等の割引を利用することで、安い時期であれば片道約15,000円で購入することができます。
つまり、往復の航空券は約30,000円で購入できることになります。
マイルで交換する場合
一方、ANAマイルで特典航空券を入手する場合、ローシーズン(閑散期)、レギュラーシーズン(通常期)、ハイシーズン(繁忙期)のシーズンごとに異なるマイル数が必要となります。
「羽田-沖縄」路線の往復航空券を最も少ないマイル数で入手するためには、ローシーズンの特典航空券を申し込むことになります。この場合、14,000マイルを往復航空券に交換できます。
1マイルの価値を計算
以上のように、「羽田-沖縄」路線の往復航空券を手に入れるためには、普通に購入する場合は約30,000円、マイルを交換して取得する場合は14,000マイルが必要です。
この結果から、14,000マイルは30,000円と同等の価値があると考えることができますね。
上記の例で1マイル当りの価値を計算してみると、30,000÷14,000=2.14
つまり、計算上は1マイル=2.14円ということになります。
冒頭で挙げた1マイル=2円という考え方は、非常に理にかなったものと言えますね。
もちろん、割の悪い路線で計算すると、1マイル=2円以下になってしまうこともあるようですが、早期割引運賃で購入した航空券と、マイル特典航空券とでは、使い勝手に大きく差があります(例えば、予定変更による変更可否等)。
マイルの価値については多くの論争がありますが、私は1マイル=2円と考えて問題ないと思っています。このため、当ブログでは1マイル=2円を前提として記事を書いています。
マイルには2円以上の価値がある
ここまでは国内線の話をしましたが、国際線で考えると、マイルの価値はさらに跳ね上がります。
例えば、ANAのビジネスクラスでヨーロッパに行こうとすると、最低でも30万~40万円程度は必要ですが、ANAマイルをヨーロッパ行きの往復航空券に交換する場合、たったの80,000マイルでOKなのです。
すると、1マイル=4~5円という計算になります。
このように、航空会社のマイルは、ビジネスクラスやファーストクラスなどの割高な航空券に代えて利用することで真価を発揮できます。陸マイラーの多くがエコノミークラスではなく、ビジネスクラスでの旅行にこだわる理由もここにあるのではないでしょうか。
まとめ
- マイルの価値は1マイル=2円で考えるとよい。
- 国際線のビジネスクラスを利用する前提ならば、1マイル=4円以上にもなる。
マイルを貯める際には、そのマイルが実際に何円相当であるのかを意識するのが重要です。単純に1マイル=1円で計算していると、思いがけず損をしてしまうこともあり得ます。
例えば、買い物をして現金1.5%還元とマイル1%還元が選べるとすれば、どちらを選ぶべきでしょうか。普通に考えると、還元率が高い現金1.5%を選んでしまいそうですが、1マイル=2円と考えるのであれば、それは間違った選択です。
具体的には、現金1.5%還元の条件で10,000円のお買い物をすると150円が還元されます。一方、マイル1%還元の条件で10,000円のお買い物をすると100マイルが還元されます。100マイルは1マイル=2円換算で200円相当ですから、マイル還元を選んだほうがお得なのです。
マイルの価値は使い道によって変動してしまうものですが、自分なりの基準をしっかり持っておくと、お得に貯めることができますよ。