前回はノートルダム大聖堂、サントシャペル教会をめぐる記事をご紹介しましたが、実はこの日は2016年7月14日、パリ祭(フランス革命の記念日=革命の発端となったバスティーユ牢獄襲撃事件が発生した日。)の日でした。
まったく狙ったわけでもなんでもなく、偶然かぶったわけですが、私たちは揃いも揃って人混み嫌いのため、式典が行われるシャンゼリゼ~凱旋門あたりには近づかないつもりでいました。
通行止めの道路や、運転休止になる地下鉄もあって動きづらい他、テロ発生も心配でしたので。
この日はなんと55機もの航空機、兵士3000人、戦車212台、ヘリコプター20機がパレードを行うんだそうです。
飛行機ファンとしてはちょっと見てみたい気持ちもあったのですが、そんなわけで、ホテルに帰ってからテレビで観るだけでも十分かな、とルーブル美術館に向かいました。
ルーブル美術館へ
パリ革命記念日である7月14日は、ルーブル美術館が特別に終日無料となります。結局ミュージアムパスは購入しないことにしたので、多少混んでるかもしれないけど、この日に行って入場料45ユーロ(15ユーロ×3人分)節約しよう!ということになりまして。
ルーブル美術館無料開放日はパリ祭に限ったことではなく、10月~3月の第一日曜もそうですし、さらに毎週金曜日18時以降は、26歳未満(国籍不問)なら常設展示室への入場が無料となりますので、そこまで珍しくもない&皆さんシャンゼリゼ通りに行っていて意外と全然混んでなかったり?なーんて希望的観測をしつつ、ホテルから徒歩で移動。
およそ10分でカレ広場入口に到着しました。
まずはピラミッドの見える所まで移動しようとしていたその時!ものすごい轟音が響き渡りました。
華麗なパリ祭航空ショーに邂逅
時刻は10:45。もしや近くを飛行機が通るのかな?と思って見上げてみると、なんとまさしく真上!!アルファジェット機8機が隊列を組んでやってきました!
そういえば、ルーブル美術館は凱旋門から直線上にあったのでした。
パリ祭航空ショーの幕開けを告げる、かの有名なパトルイユ・ド・フランス。サロン・ド・プロヴァンス空軍基地に本拠地を置く、フランス空軍のアクロバットチームです。
一番上↑左↓の一機が赤い煙を噴射しているのが見えますでしょうか。
ここからまっすぐ、凱旋門付近までかけてトリコロールカラーを完成させます。一糸乱れぬ勇姿、トリハダものでした!
その後も次から次にやってきます。これはE-3?
↓はタンカーとミラージュでしょうか。
その他は不勉強で機種がわかりませんが、続々と飛んでいきます。
写真だとそうでもないと思いますが、実際は本当にすぐそこ。
ものすごく低空を飛んでいるので迫力満点、これまで味わったことのない恐怖にも似た感覚を覚えました。
古い建物と相まって、戦時中にタイムスリップしたかのような、不思議な気分です。
まさかこんなに近くで航空ショーを見られるなんてラッキー!周りには私達以外に誰もいませんでしたので、穴場スポットかも?
トリコロールの完成は見ることができませんが、飛行機の迫力は十二分に味わうことができますので、人混みに入らずに鑑賞したい人にはなかなかお勧めです。
美術館巡り
カレ広場を抜けて、有名なピラミッドまで来ました。
いつ見ても豪奢な建物です。それもそのはず、このルーブル美術館は元々宮殿として建てられたものなんだそうです。
13世紀から20世紀にかけて増改築が繰り返されたため、ゴシック・ルネサンス・バロック・新古典・モダニズムが混ざり合い、建築様式としては統一されていないのですが、不思議とバランスの取れた美しい建物に仕上がっています。
このピラミッドも最初こそ批判を浴びたそうですが、今では新たなランドマークとして確立。いまや、これがあってこそのルーブル美術館と言っても過言ではないのでは?
フランス人のセンスの良さが成せる技ですね~。
このピラミッドがルーブル美術館の入口になっています。
ただ、ルーブル美術館の入口はピラミッドに限りません。
現在使える入口は3つあります。
- ピラミッド中央入口
- カルーゼル・ギャラリー入口
- パッサージュ・リシュリュー入口
パッサージュ・リシュリュー入口から美術館に入れるのは、予めミュージアムパスなどのチケットを持っている人、または入場無料対象者(18歳以下、障害者等)のみとなっています。
もしミュージアムパスなどを持っているのなら、まずこちらの入口を目指すのが良さそうです。屋根の下なので、雨や雪の日でも快適に待つことが出来るでしょう。
チケットを持っていない場合は、ピラミッド中央入口よりもカルーゼル・ギャラリー入口から入った方が空いていることが多いようです。
しかしこの時、迷ってしまってカルーゼル・ギャラリー入口に辿りつけず。
さらにピラミッド中央入口に目をやれば、かなりの混雑ぶり。
いつになったら入れるかわからない上、義母がかなり疲れてしまったのと、そして「全部行かずに取っておいて、またフランスに来たい」ということで、目的地をオルセー美術館に変更です。
次回はオルセー美術館とオランジュリー美術館をご紹介します。
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