JALのビジネスクラスといえば、「SKY SUITE(スカイスイート)」!
2013年 ベスト・ビジネスクラス・エアラインシートを受賞した、定評のあるシートです。
現在のところ、バリエーションはⅠからⅢまでの3種類。
昨年マレーシア・クアラルンプール便を利用した時には、スタッガード式SKY SUITE「Ⅰ」でしたが、その直後の2017年7月末に「Ⅲ」へと変更!というわけで今回、初めてSKY SUITEⅢに搭乗することになりました。
エアライン関連ニュースでも、JAL初のヘリンボーン式ということで話題になりましたが、Ⅰと比べると狭い、機能的に劣るという声もちらほら…。
今回は、ⅠとⅢのシート比較を中心に、搭乗した時の様子をご紹介したいと思います!
SKY SUITE ⅠとⅢの違いは?
SKY SUITEはこちらの3種類。左から順に「Ⅰ」「Ⅱ」「Ⅲ」。
この中でも一番新しいのが、今回ご紹介する「Ⅲ」です。
JALのビジネスクラスには、この他にも4種類のシートがありますが、フルフラットになるのは上記3種のみ。なお、Ⅱには乗ったことがないため、今回の比較では割愛します。
シートスペック
まずはシートスペックから比較してみましょう。左がⅠ、右がⅢのデータです。
SKY SUITE Ⅰ | SKY SUITE Ⅲ | |
---|---|---|
座席配列 | 2-2-2 (横6席配列) |
1-2-1(横4席配列) |
座席数 | 38席(787-8) 44席(787-9) |
52席 |
シート幅(アームレスト間) | 約52cm | 約51cm |
ベッド幅(最大) | 約65cm | 約53cm ※可動式アームレスト収納時は74cm |
ベッド長(最大) | 約188cm | 約198cm ※座席により、異なります |
個人モニターサイズ | 23インチ | 17インチ |
席数を見ても、Ⅲの方が最大14席多くなっていますし、ベッド幅も12cm細く、モニターも6インチ小さいものに。
どうやらSKY SUITEⅢは、設備をさらに充実させるというよりは、省エネ省スペース傾向で作られたシートのようですね。
導入路線
どの飛行機がどのスカイスイートなのかは、基本的に便ごとに決まっています。それぞれの導入路線は下記の通り(一部例外になる時期や、機材繰りの関係で急遽変更になることもあります)。
SKY SUITE Ⅰ | SKY SUITEⅢ |
|
|
基本的にⅠが長距離、Ⅲが中短距離路線で採用されているようですが、バンコク線やジャカルタ線のように、ⅠとⅢが併用されているところもありますね。
どちらのシートがいいのかな?と迷っている方のご参考にもなるよう、しっかり検証してみたいと思います!
なお、SKY SUITEⅠについては、こちらで詳しくご紹介しています↓
搭乗開始!ダイヤ・プレミアレーンは長蛇の列
搭乗するクアラルンプール行きJL723便の出発時刻は11:20。以前は30分前が搭乗開始時刻だった気がしますが、この日は15分前の11:05までゲートは開きませんでした。
びっくりしたのは、他のどのレーンよりもJMBダイヤモンド&JGCプレミアの列が長かったこと!何かの間違いかと目を疑う光景でした。最上級会員がそんなにたくさんいるものなんですね。
その後、時間通りに搭乗開始。どんなシートなんでしょうか、楽しみです!
マレーシアクアラルンプール行き723便ビジネスクラスの様子
中に入ると、キャビンはこんな感じ!
各シートの端が横に張り出しているので、結構幅を取っているように見えますね。
上から見た図はこちら(JAL公式サイトより)。
最も特徴的なのは、中央の2列。隣り合った二人が中心に向かって足を伸ばす形式なので、フルフラットにした時、どうやってお互いの足をやり過ごすのかと思ったら、左右のシートが上下に食い違って当たらないようになるのだそう。
直接干渉しないとはいえ、間接的に上下に重なることや、低くなる方はかなり床に近くなるというのも、気になる方は多いみたいですね。
ソロシートのプライベート感は低め
今回私は一人旅なので、窓側にしました。
スカイスイートⅠでは、窓側が2列になっている一方、こちらのⅢではソロシートなので、より快適かな?と思いきや、ご覧の通り通路側の目隠しが浅いため、PCなどを広げようと思っても、画面が外から丸見えになってしまうのが少々気になります。
試しにお隣を見てみるとこんな感じ。
一応、お互い反対方向に傾いているのですが、ちょっと目をやればこの通り、ほとんど隠すところなく見える状態です。逆に、開放感があるとも言えますね。
ちなみに、下の写真がSKY SUITEⅠ(JAL公式サイトより)の窓側2シート。
お隣との距離は近いものの、間のパーテーションを上げれば、他の人の目を気にすることなく仕事ができます。個室感、プライベート感という点においてはⅠに軍配が上がるか、といった感です。
SKY SUITE Ⅲシートまわり
それでは、シートを詳しく見てみましょう!
アメニティ
シート上には、あらかじめ枕とブランケット、アメニティケース、スリッパ、ヘッドフォンがおいてありました。
ポーチの中身は、耳栓・アイリフレッシャー・モイスチャーマスク・歯ブラシセット。
JALさんのアメニティで特に気に入っているのが、「モイスチャーマスク」♪
市販の濡れマスクのように、湿った脱脂綿が別添えになっていて、マスクに差し込んで使うことが出来るんです。これがあるとないとでは大違い。ANA搭乗時には持参しています。
自分で買おうと思うと結構いいお値段なので、こうして機内に用意されていると嬉しいですね。
収納
続いて収納はというと、まず座席の出入り口にマガジンラックが。
足元はこんな感じ。あいにくスーツケースを置くことはできません(SKY SUITEⅠでは小さいものなら収納可能)。
上段の奥は、三角形にすぼまっていました。
サイドテーブルの上に付いている扉付きボックスは、底面が三角形になっているため、収納力はあまりありません。手前のフックにヘッドフォンをかけると、あとはコンデジが入るくらい。
良い点としては、扉の内側に大きめの鏡がついているところと、開くと照明が点灯するところ。これは意外と重宝しました!
他には、上下可動式のアームレストも小物入れとして使えます。
下げたところ↓
↓上げたところ。
中が空洞になっているのがお分りいただけますでしょうか。私はペットボトルとアメニティポーチを入れていました。
しかし、この他に小物を入れるスペースはほぼありませんでしたので、収納力に関しても、SKY SUITEⅠの方が高いかな、という印象でした。
シートベルトは3点式
このSKY SUITEⅢで印象的だったものの一つが、こちらの3点式シートベルト。自動車みたいですね。
肩の金具は取り外し出来るようになっていて…
このように、一般的な2点式シートベルトとして使うことも可能です。
ただし、離発着時には必ず3点で使うようにとの案内がありました。なぜこのシートは3点式にしたのでしょう?安全性を高めるためなのでしょうか。
いずれにせよ、個人的には車のシートベルトも好きなタイプなので、落ち着けてよかったです。
ANAの新型ビジネスクラス「THE Room」でも、三点式シートベルトが採用されています!
ベッドポジション
前述の通り、このSKY SUITEⅢもフルフラットにすることができます。リモコンはマガジンラックの下。
ヘッドレストやフットレストもいっぺんに動くシステムです(SKY SUITEⅠはそれぞれ独立式)。
180度倒しきったところがこちら。
奥行きは問題なさそうですが、実際に作りが細くなっているだけあって、結構横幅が狭いですね。女性は大丈夫だと思いますが、大柄な男性だと窮屈かもしれません。
また、フルフラットのまま、背もたれだけ起こすという使い方が出来ないのもちょっと残念。仕方ないので、フルフラットにして、シート後方の壁を背もたれにしてみたんですが、きゅうっとカーブしているので、肩がはまりません…確かに、肩幅は広い方ではありますけれども。
そういう使い方を想定していないでしょうから、これは仕方のないことだと思いますが、正直なところ、ちょっと身の置き所がないというか、落ち着かない感じがしました。
テーブル
テーブルは壁からパタンと倒して使うタイプ。
スライドさせれば、ここまで動かすことが出来ます。
これも特別悪いわけではないものの、シートをリクライニングさせると、体に当たってちょっと使いづらいかも。SKY SUITEⅠのアームレストから引っ張り出すタイプで、90度回転させられる方が、やっぱりいいですね~。
シート総括
不本意ながら、あまりSKY SUITE Ⅲの良さを挙げられずに終わってしまいましたが、結果としまして…
ということでした!
特に一人旅、人目を気にせずに仕事や趣味に没頭したい人には、やっぱり個室感があって収納も豊富なSKY SUITEⅠの方が落ち着けるな、と感じました。
SKY SUITEⅢの利点はというと、強いて言うなら開放感があるところでしょうか。特に今回は一人旅でのソロシート利用でしたので、もし家族連れで中央2席を利用することがあれば、また印象が変わってくるかもしれません。
関連記事
今回はJGC修行の一環でクアラルンプールを訪れました。修行とはなんぞや?という方はこちらの記事をどうぞ。
これまでの搭乗記はこちらでまとめています(リンク集)
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