ヒルトン福岡シーホークは、福岡県福岡市にある都市型リゾートホテル。
ヒルトングループのホテルということで、ホテル33階に特別な宿泊者だけが入室を許される「エグゼクティブラウンジ」が設置されています。
ラウンジ内では時間帯に応じて軽食やドリンクが提供されており、入室条件を満たしていれば、基本的にすべて無料で頂くことができます。
もともと素敵なホテルですが、より一層贅沢な時間を過ごせる空間です。
今回は、エグゼクティブラウンジの利用条件や、私が実際に宿泊して利用した際の様子を、提供されるメニューが変わる時間帯別に詳しくご紹介していきます。
ラウンジ概要
こちらのラウンジ営業時間は下記の通り。
営業時間:
・朝食/6:30~10:00
・アフタヌーンティータイム/14:00~16:00→廃止、2018年4月リフレッシュメント(朝食後〜17時)設定
・カクテルアワー/17:00~19:00
朝7時から夜8時までとなっており、一般的なホテルラウンジの中では、営業時間は短めです。
提供されているのは、上記朝食・アフタヌーンティー・カクテルアワー時間帯の飲食物、チェックイン&アウト業務の他、パソコン、プリンターを利用することも出来ます。もちろん、無線インターネット回線完備。
リラックスにもビジネスにも使えるというわけですね。
利用条件
このラウンジを利用できるのは、下記の対象者に限られます。
・ヒルトンオナーズダイヤモンドメンバー
・30〜33階エグゼクティブフロア宿泊者
この日、私は22階のパノラミックスイートに宿泊しました。
とっても豪華なスイートルームですが、お部屋自体にラウンジアクセス権は付いていません。スイートルーム宿泊者でも使えないなんて、なかなか厳しい条件ですよね。
ですが、私はヒルトンオナーズのダイヤモンドメンバーを持っていました。このため、宿泊したお部屋のカテゴリを問わず、エグゼクティブラウンジを利用できたというわけです。
エグゼクティブラウンジのインテリア
エグゼクティブラウンジの内部は、このような感じ。
小ぢんまりながら、明るい雰囲気です。
あまり利用者がいない間は、飲食物の置いてあるコーナー側だけになっていますが、人が増えてくると、カウンター奥のスペースも解放されます。
奥側はソファ席もあり、より落ち着いた印象。
ラウンジ内のどの席からも、穏やかな博多湾を一望することができます。
この日は雨の予報でしたが、ラウンジに入るとほぼ同時に晴れてきて、最後にはとても綺麗な青空が広がりました。
33階と高層なので開放感があり、対岸まで見渡すことができます。
ドリンクコーナー
続いて、エグゼクティブラウンジで終日提供されているドリンクをご紹介します。
ドリンクはラウンジ最奥、1箇所にまとめられていました。
ラインナップは、ミニッツメイドのミックスジュース、デルモンテのりんごジュース、トマトジュース、烏龍茶、ミネラルウォーター、リアルゴールド、コーラ、ファンタ、ジンジャーエール。
ノンアルコールドリンクは、かなり充実している方ではないでしょうか。特に、リアルゴールドはホテルラウンジで初めて見たように思います。
ビールは、アサヒスーパードライとエビスの2種類。
ただ、提供時間帯が決まっており、それ以外の時間帯では有料となります。価格や時間帯は明記されていなかったものの、無料になるのはおそらくカクテルアワーだけなのでしょう。
コーヒーマシンは、エスプレッソ、ブレンド、アメリカン、フォームミルク、カフェラテ、カプチーノ、ココアと一通りのメニューが揃っています。
個人的にはホットミルク(フォームミルク)があるのが嬉しい!就寝前にカフェインや甘いものを取るのは抵抗があるので、意外と重宝するんです。
紅茶は、ヒルトン系列おなじみのドイツ製ロンネフェルト(Ronnefeldt)。
アールグレイ、ルイボスバニラ、ダージリン、ジャスミンティー、ペパーミント、カモミールの計6種がありました。
ちなみに、緑茶は福岡の茶所、八女のお茶。小さなことですが、ご当地ものが置いてあるのは嬉しいですね。
朝食
朝食は、毎日6時半から提供されます。エグゼクティブラウンジを利用できる人は、4階レストラン「シアラ」とラウンジのどちらで朝食を取ってもいいことになっています。
オープンから30分後の7時半に訪れた時には、利用者は1、2名でしたが、8時にもなると、10人ほどにまで増えてきました。
さっそくメニューをご紹介しましょう。
和食
まずは和食です。
かまぼこ、冷奴、里芋と椎茸の旨煮、そして福岡の郷土食おきゅうと。
おきゅうととは、海藻を原料としたところてんのような食べ物で、鰹節やねぎを薬味に、お醤油やポン酢で食べるものです。
東京ではほとんど見かけませんね。旨煮も九州らしい甘さで、ほっとします。
こちらはだし巻き卵、納豆、さつま揚げ。
言わずもがな、さつま揚げは鹿児島の名産品。
関東で売っているさつま揚げは塩気が強いことが多いのですが、本来は黒糖を使ったほんのり甘いもの。一口食べれば「ああ、九州に帰ってきたなぁ」と実感するものの一つです。
続いて辛子れんこん、わさび風味野沢菜昆布、明太子、じゃこおろし、とろろ。
こちらも九州の一般的な家庭でよく食べられているメニューですね。朝から労せずして「とろろご飯」が頂けるとは、贅沢の極みです。
そして、炊きたてご飯に…
お味噌汁。
具はねぎとお麩。自分で好きな量を入れることができます。
時間が経つと、具なし味噌汁しか残っていなかったりしますので、この方がいいかもしれませんね。
洋食
続いて洋食です。
人参グラッセと焼いた鯖。
焼鯖は和食っぽいですが、洋食コーナーに置いてあります。最近は海外のホテルラウンジでもよく見かけるようになりました。
カリカリのベーコン&ポーランドソーセージとオムレツ。
オムレツにはキノコが入っていて、お出汁の効いたあんがかかっていました。
フルーツの盛り合わせ。
サラダ。
具材はそこまで多くないものの、ドレッシングが美味しかったです。
チーズはクリームチーズ、サントモール、サントモール、カマンベールの3種類。
サントモールは初見。調べてみたところ、山羊乳を原料としたチーズだそうです。
そして、スモークチーズとドライフルーツ。
さらに、ポークハム、スモークチキン、スモークサーモンがありました。
主食はと言いますと、ディスペンサーに4種類のシリアル。
左から、チョコクリスピー、オールブラン、コーンフレーク、グラノーラです。
パンは少し離れた窓側に並べられていました。
グラハムブレッド、イングリッシュブレッド、ライ麦パン、バゲット、フレッシュフルーツデニッシュ、カスタードデニッシュ、クルミパン、プレッツェルロール、パン・オ・ショコラ、ソフトロール、クロワッサン、マフィン(プレーン&チョコレート)と選り取り見取り!
どれにしようか迷ってしまいますね。
ちなみに、ジャムはルフトハンザビジネスクラスでも提供されていたスイスHero(ヒーロー)製でした。
実食
今回は洋食を頂くことにしました。
パン・オ・ショコラにフルーツデニッシュ、サラダ、オムレツ、人参グラッセ、サラダ。グラスの中身はパイナップルラッシーです。
どれも新鮮でとっても美味しくいただきました。今まで食べて来たホテルラウンジの朝食の中で、一番口に合う味付けだったように思います。
アフタヌーンティー
14時から16時までは、アフタヌーンティーを提供しています。この日は他に2、3組しかおらず、ゆっくり過ごすことができました。
焼き立てのスコーンが2種類。プレーンとイチジク入りです。
脇にはクリームやジャムも添えられています。
ドライフルーツ、いちごタルト、カラフルなマカロン。
クッキー、ナッツ、プレッツェル、オレンジケーキ。
フルーツコンポートにおはぎ。
今日のオススメは、オレンジのゼリーでした。
どれも小ぶりではありますが、生菓子から焼き菓子までバランスよく揃っている印象です。
実食
さっそく頂きましょう!
マカロン、イチジクスコーン、いちごタルト、オレンジケーキ、そしてゼリーです。
おはぎや乾きもの以外を頂いて来ました。
ホテルラウンジにおいてあるマカロンは、業務用で甘すぎることが多いのですが、こちらはより本格志向。スコーンもほのかに温かく、サクサクで美味しかったです。
その他もハズレのないお味でした。ラウンジ内のアフタヌーンティーとしては、かなりレベルが高いように思います。
今回は、空港グランドスタッフ時代の友人と2人でした。ホテルラウンジを家族以外と利用するのはこれが初めてですが、かなり喜んでもらえたようで、ステータスを取得した甲斐があったというもの。こういう場所は女性同士で行くのが楽しいですね。とっても幸せなひと時でした。
カクテルアワー
17時から19時まではカクテルアワー。
この日は利用者が多いことが見込まれるため、33階のエグゼクティブラウンジではなく、1フロア上の34階オーシャンペントハウス(オーシャンラウンジ)が解放されるとのこと。
行き方が少々複雑で、まずワンフロア上の35階に上がって、「エグゼクティブラウンジ」の案内板に沿って進んでいきます。
お客さんらしき人が1人もいないので、本当にこの道で合っているのかちょっと不安になりますが、信じて進みましょう。
このフロアには結婚式用のチャペルがあるということで、道中には大きな待合スペースもありました。
この角を曲がってしばらく行くと、チェックイン手続きをしてくれたスタッフさんに行きあいました。
スタッフさんも顔を覚えていてくれて、こちらが名乗らずともチェック表に記入し、階下へ案内してくれます。
降りるとそこは、天井の高いモダンでゴージャスなお部屋。
到着が早かったので、まだ人もまばら。窓際の席に座ることができました。
ちょうど黄昏時。一番美しい時間帯ですね。
それでは混み合わないうちに、さっそくお料理をいただいて来ましょう。
お料理
カウンターを覗いてみると、しょっぱなから福岡名物のお出迎え。居酒屋定番メニューの酢もつです。
お恥ずかしながら、ホルモン系がちょっぴり苦手なもので、実際に食べたことはないのですが、もつ好きの人にはこれ以上ないおつまみでしょう。
そのお隣りにあるのは、辛子マヨネーズで和えた数の子。こちらもあまり東京では見かけないメニューです。
この日のスープはかぼちゃポタージュ。優しい味わいで癒やされます。
左は、ゆで卵の黄身にベーコンとスパイスを混ぜて白身の器に盛った「デビルズエッグ」、右はサモサ。さらに右奥はカニ肉を使った「クラブケーキ」です。
サラダとフルーツ。
ドレッシングは、フレンチ、和風、シーザーの3種。
私は和風にしましたが、本格レストランの味!すごく美味しくてびっくりしました。慣れ親しんだ感があったので、九州人が好む味だったのかもしれません。
他にもチーズやクラッカー、
パン。こちらもホテルメイドで美味しいものでした。
デザートも、ショートケーキ、抹茶シュー、フルーツタルトの3種。これだけあれば十分ですね。
ドリンク
一角には、エグゼクティブラウンジよりも大きい冷蔵庫にドリンクが収められていました。
ラインナップ自体はエグゼクティブラウンジとほぼ同様ですが、カクテルアワーならでは、日本酒が追加されていました。銘柄は福岡の「美田」と佐賀の「東一」。焼酎文化の南九州と異なり、福岡近県は日本酒の方がメジャーなのだそうです。
コーヒーマシンの上には持ち帰り用のカップも用意されているのが嬉しいですね。
冷蔵庫の右手には、焼酎やウィスキー、ラム等々。
焼酎の銘柄は「麦麦万年」「萬膳庵」「刀」等々がありました。
ワインは、会場内の階段下に置かれたデスクに用意されています。
赤白いずれもSANTA DIGNA(サンタ・ディグナ)と、SANTA CRISTINA(サンタ・クリスティーナ)というチリ産のもの。
スパークリングワインも、チリ原産のエスパス・オブ・リマリ・ブリュット。
価格帯は2,000円以下とリーズナブルながら、ワイン王国2017年1月号で5星評価を獲得した完成度の高い一本だそう。
そこまで高級品は置いていませんが、品質重視で揃えているのが伺えるラインナップでした。
実食
この日はサラダを多めに、ちょこちょこ頂いてきました。そんなにたくさんは食べられないので、いろんなお料理を少しずつ楽しめるのが嬉しいですね。
こちらのオーシャンラウンジは、ヤフードーム側のエグゼクティブラウンジと反対になるので、目の前に福岡タワーを眺めながら食事することが出来ます。
ちょっと目先の変わったメニューが多く、どれもとても美味しかったです!
照明も落ち着いているので、ゆっくりお酒を楽しみながら、贅沢な時間を過ごすことが出来ました。
最後に
これまで、それなりの数のホテルラウンジを訪問してきましたが、個人的には、ヒルトン福岡シーホークのお食事が今までで一番美味しかったです。
関東とは使っているお醤油から違うので、久々に九州に帰ったこともあって感激してしまいました。東京の方からすると、そうでもないのかもしれませんが、ご当地ものや、安価でも定評のあるものを揃えるなど、質自体に気を配っている印象でした。
ヒルトンオナーズダイヤモンドステータスを持っているのであれば、福岡宿泊時に優先的に利用したいホテルです。そうでない場合も、エグゼクティブフロアのお部屋を予約すれば利用することはできます。
エグゼクティブフロアのお部屋は、その他のお部屋と比べるとお高めですが、このラウンジが使えるのであれば、だいぶ元は取れるのではないかと思います。
福岡に訪れる機会があれば、また宿泊してみたいと思える素敵なホテルでした。
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