ニューヨークの玄関口、ジョン・エフ・ケネディ(JFK)国際空港は、マンハッタンの東約30kmの場所にあります。
日本人観光客は、タクシーを使って移動する方が多いかと思いますが、楽な反面片道だけで約70ドルと、運賃が高くつくのが玉に瑕。
その点、電車なら渋滞に巻き込まれる心配もなく、20ドル以下で移動できて、断然オススメです!
最初はとっつきにくいと感じるかもしれませんが、実際にやってみると、とても簡単で快適でした。
次回以降も必ず同じ方法で移動したい!と思うほどです。
ということで、今回の記事では、切符の買い方から乗り方までを詳しくご紹介します。
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JFKからマンハッタンへの移動方法
まず本題に入る前に、JFK空港からマンハッタンへの主な移動方法には、下記のようなものがあります。
・Uber(ウーバー)
・大型バス
・エアトレイン+地下鉄
・エアトレイン+LIRR
エアトレインとは、JFK空港ターミナル間と、鉄道駅を結ぶ高架鉄道です(詳しくは後述)。
各交通手段の料金や注意事項
上記で挙げた移動手段それぞれの運賃・所要時間の目安は、以下の通りです。
手段 | 費用 | 所要時間 | 備考 | |
車 |
タクシー | 約70ドル(定額52ドル+チップ) | 1時間〜(道路事情による) |
複数人なら割安に |
Uber | 約85~150ドル | アプリのインストールと登録が必要 | ||
大型バス |
– |
現在休止中 | ||
電車 |
エアトレイン+地下鉄 | 11.75ドル (メトロカード発行手数料込) |
約1時間20分 |
|
エアトレイン+LIRR | 16.25ドル (メトロカード発行手数料込) |
約1時間(乗車時間30分) | エスカレーターやエレベーターが整備されている |
(2022年4月時点、大人1名の場合)
電車がオススメ!
ご覧の通りいろいろ交通手段はありますが、端的に言いますと、オススメは電車。
電車で移動する場合、空港ターミナルからエアトレインに乗るまでは共通で、その後、地下鉄とLIRR(ロングアイランドレイルロード)のどちらを使うか、という2通りに分かれます。
地下鉄とLIRR、どちらにもメリット・デメリットがあるし、迷いますよね。
しかし、個人的イチオシはLIRRです!
地下鉄の方が安いのですが、エスカレーターやエレベーターが少なく、大きな荷物を持っている場合にはあまり適しません。また、新型コロナの影響で、以前より治安が悪化しているのも気がかりな点です。
その点、LIRRは停車駅が少なく乗車時間が短い上、インフラ的にも地下鉄より優れています。ちょっとお高めではありますが、その分治安も良いとのことで、より安心して利用できそうです。
ということで今回ご紹介するのは、エアトレイン+LIRR(ロングアイランドレイルロード)の乗り方です!
LIRR接続の場合、最終目的地はマンハッタンの中心地、ミッドタウンに位置する「Penn Station/ペンステーション」。地下鉄との接続もよく、その先どこへ行くにも便利な駅です。
エアトレインの乗り方
それではまず、JFK空港から乗車するエアトレインについて、順を追ってご説明します。
エアトレインの路線図
エアトレイン路線図はこちら。
ご覧の通り、エアトレインはJFK空港のターミナル1・2・4・5・7・8を循環するだけでなく、2つの鉄道駅に繋がっています。
- ジャマイカステーション <乗り換え:地下鉄E, J, Z線、ロングアイランドレイルロード(LIRR)>
- ハワードビーチステーション <乗り換え:地下鉄A線>
いずれもマンハッタン方面へ続いていますが、今回はロングアイランドレイルロードに乗り換えるため、ジャマイカ駅行きのエアトレインに乗ることにしました。
エアトレインステーションへのアクセス方法
無事アメリカに入国できたら、さっそくエアトレインのホームへと向かいます。
この日はANA便でJFKターミナル7に到着。
到着ロビーに出ると、あちこちに「Air Train」の表示がありますので、これに従って進みましょう。
途中、横断歩道を渡ります。この通り屋根もついているので、雨でも大丈夫です。
渡り切ったらこちらのドアから屋内へ。
ワンフロア上がったところが、エアトレインステーションです。
エレベーター完備であることはもちろん、エアコンで室温が管理されているため、非常に快適!
ホームも清潔で、日本人観光客でも抵抗なく利用できそうです。
エアトレインの料金
なお、JFK内のエアトレインステーションには、改札がありません。
料金はというと、空港内を移動する分には無料。
ただし、鉄道駅へ行く場合は有料となります。
運賃を払うタイミングは以下の通り。
- JFKからマンハッタンへ→ ジャマイカステーションでエアトレイン降車時に支払い
- マンハッタンからJFKへ→ ジャマイカステーションでエアトレイン乗車時に支払い
ちなみに2022年3月現在、エアトレインの料金は8ドルです。
3年前は5ドルだったのが、今では3ドルも値上がりしていました。
アメリカはインフレが進んでいると聞きますが、こんなところでも実感しますね。
エアトレインに乗車!
エアトレインは、同じプラットホームからジャマイカ行きとハワードビーチ行きが出ていますので、間違わないようご注意を。
運行時間は、365日24時間。何時でも利用できてとっても便利ですね(とはいえ、夜間の利用は避けた方が無難かと思います)。
では、さっそく乗り込みましょう。
エアトレインの中はこんな感じ。
よくある空港ターミナルシャトルと同様に、大きな荷物を持った人々をより多く収容できるよう、座席の数は控えめです。
ニューヨークの治安悪化が気になっていましたが、車内は落ち着いていて何も不安は感じませんでした。
ジャマイカ駅到着
乗車10分ほどでジャマイカ駅に到着です!
エアトレインを降りたら、次は「Long Island Rail Road」と書かれた矢印に従い進みましょう。
とはいえ、改札は一箇所のみ。全員が同じ方向に行くため、迷うことはありません。
エアトレイン料金の支払い方
先述の通り、エアトレインはジャマイカステーションで乗り降りする際に運賃を支払うわけですが、単純に駅員さんなどにお金を渡すわけではなく、メトロカードという繰り返し使える乗車券を使って、自動改札を通る必要があります。
エアトレインの料金を支払うだけでなく、その後も都度チャージすれば、マンハッタン内を移動する時にも活用することができます。
元々残金8ドル以上のメトロカードを持っているのであれば、そのまま改札へ進んでOK。
カードを持っていない人や、チャージが必要な人は、手前に設けられたこちらの券売機で購入・手続きすることになります。
券売機はこのような形で、現金の他クレジットカードも使用可です。
お釣りは最大9ドルまで。全て硬貨で出てきますので、現金で支払う場合はご注意を。
また、一枚のメトロカードで4人まで利用することができます(改札口で入場後、次に入場する人にカードを渡して再度使うことができる。乗り放題のアンリミテッドカードは除く)。
ジャマイカステーションの券売機では、日本語を選択することもできます。
スタートボタンを押して…
「日本語」をタップすればOK。
乗車券はシステムがわかりづらいことも多いので、日本語で手続き出来るのは助かりますね。
次の画面では「Metrocard」をタップします。
すると、手続きを選択する画面に。
私はメトロカードを持っていないため、右の「新しいカードの購入」を選択しました。
新規購入の場合、カード発行手数料として1ドルがかかります。
チャージする分には手数料はかかりません。
次の画面では、いろいろな種類のメトロカードが出てきました。
- Air Train Ride(エアトレイン運賃分のみチャージされたメトロカード)
- Air Train + Sbwy(エアトレイン分+地下鉄1回分がチャージされたメトロカード)
- Air Train – 10Trip(エアトレイン10回乗車可能なメトロカード)
- Air Train 30-Day(エアトレイン30日間乗り放題のメトロカード)
- Regular Metro Cards(チャージされていない通常のメトロカード)
どれを選ぶべきかは旅程によるかと思いますが、私の場合は滞在日数が短く、この次に乗るのも地下鉄ではない(ロングアイランドレイルロードは別で切符購入が必要)ので、とりあえずエアトレイン分の8ドルだけチャージされた「Air Train Ride」を購入してみることに。
今回はクレジットカードで支払います。
金額の最終確認へ。OKを押すと…
処理中になり…
メトロカードが出てきました!
メトロカードは薄いプラスチック製で、磁気テープが付いています。
使っているうちに気づかずちょっぴり折り曲げてしまって、なかなか反応してくれなくなり困りました。
出来るだけ丁寧に取り扱うことをお勧めします。
あとは自動改札を通るだけ!
これでエアトレインの運賃を無事に支払うことができました。
ロングアイランドレイルロードの乗り方
では、続いてロングアイランドレイルロードへ乗り継ぎましょう。
エアトレインの改札を出ると、すぐ正面左手に「Long Island Rail Road」の表示が見えました。
距離としては50メートルくらいでしょうか。こちらのドアからプラットホームへと進みます。
ロングアイランドレイルロードも、JFKのエアトレインステーションと同様に改札がありません。車内で切符を確認されるシステムです。
電光掲示板で乗りたい電車の時間とトラックを確認。
前述の通り、マンハッタン方面へ向かうなら、乗るのは「Penn Station(ペンステーション)」行きの電車です。
時間帯にもよると思いますが、訪問した平日の午前中はだいたい5〜10分おきに出ていました。
ホームに降りると、ちょうどペンステーション行きの電車が発車するところ。
次の電車が来るまでに、切符を購入しておくとしましょう。
ロングアイランドレイルロードのチケット購入方法
LIRRのチケットは、もちろん券売機で購入することもできますが、スマホアプリ「MTA eTix」を使う方が手頃でお勧めです。
アプリを立ち上げたら、「Buy Tickets」から購入手続きに入ります。
乗車・降車駅を選択
まずは乗車駅「Jamaica」を検索。
続いて行き先「Penn Station」を選択します。
チケットの種類を選択
次の画面で、チケットの種類を選びましょう。
- One Way/片道 1.00~10.75ドル
- Round Trip/往復 2.00~21.50ドル
- Ten Trip/10回分 52.50~107.50ドル
- Twenty Trip/20回分 172.00ドル
- Weekly /土〜金1週間 75.00ドル
時間帯や属性によって料金が異なる
今回は片道にしましたが、乗車する時間や属性(子供や高齢者など)によって料金が異なります。
- ピーク 10.75ドル
- オフピーク 7.75ドル
- シティチケット 5.00ドル
- シニア:高齢者 5.25ドル
- 家族 1.00ドル
- ミリタリー 7.75ドル
- 障害者 5.25ドル
- 子供・ピーク 5.25ドル
- 子供・オフピーク 3.75ドル
ピーク=ラッシュアワーです。今回は平日11時ごろでしたので、オフピークを選択しました。
時間帯や属性について詳しく知りたい方は、公式サイトをどうぞ!
クレジットカード情報を入力
チケット選択が済んだら、いよいよ決済です。
「+Add New Card」からクレジットカード情報を入力するか「Buy with Apple Pay」をタップすると…
無事チケットを購入することができました!
チケットはアクティベートが必要
購入したチケットは、「Go to Ticket Wallet」から確認できます。
とはいえ、これで手続きが完了したわけではありません。
乗車直前にアクティベート(有効化)しなければならないのです。
電車にいざ乗るぞ、という時になったら、忘れず「Active Ticket」という緑のボタンを押しましょう。
すると、QRコードと有効時間が表示されます。これで準備は万端です!
LIRRに乗車
ちょうど次の電車がホームに到着しました。
ということで、さっそく中へ。空いているところなら、どこに座っても大丈夫です。
しばらくすると、車掌さんが検札にやってきますので、自分の番が来たら、先程アクティベートしたチケット画面を見せるだけ。簡単ですね。
LIRRに乗り込んでから20分弱。
無事、マンハッタンの中心地・ペンステーションに到着しました!
エアトレインの10分を合計すると、トータルの乗車時間は30分。
待ち時間や移動時間まで考慮しても、約50分のショートトリップでした。
とてもスピーディーで治安も問題なし、しかもタクシーの半額以下!
アメリカで電車に乗るのはハードルが高い、と感じる方も多いかもしれませんが、思い切ってチャレンジしてみる価値は十分あると思います♪
最後に
ということで、今回はニューヨークJFK国際空港からマンハッタン(ペンステーション)までのおすすめ移動方法をご紹介しました。
- JFKからマンハッタンまで日中移動する場合は電車が便利
- 空港からはエアトレインで鉄道駅まで移動可能
- エアトレインは空港ターミナル間の移動は無料、鉄道駅まで利用する場合は有料
- 鉄道駅で地下鉄またはロングアイランドレイルロード(LIRR)に乗り継ぎ
- 地下鉄は治安悪化が懸念されるため、LIRRの方がオススメ
- LIRRはエレベーターやエスカレーターが整備されているのもメリット
- LIRRのチケットはアプリで簡単に購入できる
前回タクシーを利用した際は、運賃も高額ですし、途中渋滞にはまってしまい、フライトに間に合うかどうか気を揉んだ記憶があります。
ところが今回、初めて電車を利用してみて、その便利さ・快適さ・コスパの良さにびっくり!
もし次回ニューヨークに行く機会があったら、ぜひまたこの方法で移動したいなと思っています。
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