世界最大のホテルチェーン、マリオット・インターナショナル。
その会員プログラムである「マリオット・ボンヴォイ」のメンバーになると、系列ホテルに宿泊した際に、いろいろな特典を受けることができます。
基本的には、1年間に何泊したかによって次年度のステータスランクが決まるため、維持するためには毎年ホテルに宿泊し続ける必要があるのですが…
ライフタイムエリートの資格を獲得すると、その後は1泊もせずにステータスを維持することが可能となります!
界隈には、毎年ステータス維持のためだけに何十泊もするという人も珍しくありませんので、出来るものなら是非このステージに立って、ノルマから解放されたいですよね。
ということで、今回はマリオットボンヴォイの「ライフタイムエリート」とは具体的にどんなものなのか、どうすれば獲得できるのか、詳しく解説します!
マリオットボンヴォイのステータスランクは現在6種類
まずは、マリオットボンヴォイの通常のステータスランクの紹介から。
会員ランク | ランクアップ条件 |
一般会員 | 無料の会員登録だけでOK |
シルバーエリート |
年間10泊以上 |
ゴールドエリート | 年間25泊以上 |
プラチナエリート | 年間50泊以上 |
チタンエリート |
年間75泊以上 |
アンバサダーエリート |
年間100泊以上+マリオット系列ホテルでの年間利用額2万ドル以上 |
一般会員になるだけなら会員登録(無料)をすればOK。
ただし、エリート会員(上級会員)であるシルバーエリート以上のランクとなるためには、最低でも年間10泊以上の実績が求められます。
最高ランクのアンバサダーエリート達成には、年間宿泊数だけでなく、年間利用額の条件もクリアする必要があります。
ランク別特典一覧
続いて、ステータスランクごとに特典の違いを見てみましょう。
会員 0~9泊 |
シルバー 10~24泊 |
ゴールド 25~49泊 |
プラチナ 50~74泊 |
チタン 75~99泊 |
アンバサダー 100泊以上+ 年間対象利用額2万ドル |
|
無料インターネット | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
会員料金 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
モバイルチェックイン | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
完全予約保証 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
ポイントボーナス | ◯ 10% |
◯ 25% |
◯ 50% |
◯ 75% |
◯ 75% |
|
レイトチェックアウト | ◯ | ◯ 14時 |
◯ 16時 |
◯ 16時 |
◯ 16時 |
|
エリート会員専用サポート | ◯ | ◯ | ||||
ウェルカムギフト | ◯ | ◯ ポイント |
◯ ポイント、朝食、オファーまたはアメニティ |
◯ ポイント、朝食、オファーまたはアメニティ |
◯ ポイント、朝食、オファーまたはアメニティ |
|
客室アップグレード | ◯ | ◯ 一部スイート含む |
◯ 一部スイート含む |
◯ 一部スイート含む |
||
ラウンジアクセス | ◯ | ◯ | ◯ | |||
客室タイプ保証 | ◯ | ◯ | ◯ | |||
年間チョイス特典50泊 | ◯ | |||||
年間チョイス特典75泊 | ◯ | |||||
48時間前予約保証 | ◯ | ◯ | ||||
アンバサダーサービス | ◯ | |||||
Your 24 | ◯ |
当然ながら、ランクが高くなるほど特典が増えていき、内容もより豪華なものに。
特にプラチナエリート以上になると、「スイートルームへのアップグレード」、「エグゼクティブランジ(クラブラウンジ)へのアクセス権」、「ウェルカムギフトで朝食無料が選択可能」などの特典が追加されるため、ホテルで過ごす時間が一層贅沢なものになるのです。
生涯続くライフタイムエリート
ステータスランクの違いが分かったところで、本題の「ライフタイムエリート」について解説していきます。
ライフタイムエリートとは、冒頭でもご紹介したように、生涯続くエリート会員資格のこと。
通常のステータスランクのように、前年の宿泊実績で決まるものではなく、1度獲得してしまえば、その後はずっと資格が維持されます。
つまり、まったくマリオット系列のホテルに宿泊することがなくても、エリート会員としての特典を受け続けることができるのです。
また、ライフタイムエリートになると、マリオットポイントの有効期限がなくなるというメリットもあります。
ライフタイムエリートは3ランクのみ
ライフタイムエリートの資格が設定されているのは、全6種類あるマリオットボンヴォイエリートステータスのうち、シルバー・ゴールド・プラチナの3つのみ。
それぞれ「ライフタイムシルバーエリート」、「ライフタイムゴールドエリート」、「ライフタイムプラチナエリート」と呼ばれています。
以前は「ライフタイムチタンエリート」もありましたが、残念ながら2018年に廃止されました。
ライフタイムエリートの達成条件
ライフタイムエリートの達成条件は、それぞれ以下の通りです。
ライフタイムシルバーエリート |
|
ライフタイムゴールドエリート |
|
ライフタイムプラチナエリート |
|
上記のように、ライフタイムエリートになるための指標は、「宿泊実績数」と「資格保持年数」の2つがあり、両方の条件を満たす必要があります。
ライフタイムエリートの獲得は難しい
上記の達成条件を見てどう感じたでしょうか?
おそらく、ほとんどの方が「さすがに何百泊もするのは現実的ではない」、あるいは「先の長い話だなぁ」などの感想を持ったと思います。
確かに、ライフタイムエリート資格を獲得するのは簡単なことではありません。
でも、だからこそ「一生続くステータス」という得難い特典が与えられるのであり、希少価値があるのです。
ライフタイムエリートは必要?
もちろん、「ここまで条件が厳しいならライフタイムはいらないな」と考える方もいるでしょう。
それは決して間違った考え方ではありません。
ライフタイムエリートは、正直なところ万人におすすめできるものではないのです。
では、どんな方におすすめできるかというと、例えば以下のようなケースに当てはまる場合です。
・これから何年かの間は集中して宿泊する機会があるが、それを何十年も続けるのは無理。
上記のように、ライフタイムエリートは、今すぐに何かを変えたいというモチベーションではなく、ちょっと先の未来のことを見据えた場合に選択肢として出てくるものだと思います。
例えば、今は仕事で忙しく各地を飛び回っているけれど、老後はゆっくり優雅な旅がしたい、なんて方にはピッタリのステータスになるでしょう。
どのライフタイムエリートステータスを目指すべき?
それでは、ライフタイムステータスを目指すとなれば、どのランクを狙うべきなのでしょうか。
答えはライフタイムプラチナエリート一択です!
なぜなら…
- シルバーエリートは特典内容が薄い
- ゴールドエリートはマリオットアメックスプレミアムを持っていれば自動的に得られる
…という理由から。
ライフタイムエリートを得られれば、マリオットポイントの有効期限がなくなるというメリットがあるものの、中でもやはりラウンジアクセスや、スイート含むアップグレードなどの特典が付帯するライフタイムプラチナこそ、目指す意義があると思われます。
逆に、ライフタイムゴールド以下の特典でも十分満足できそうなら、マリオットアメックスプレミアムを保有するのがコスパ的にも断然オススメです。
ライフタイムエリートを獲得するには
ライフタイムエリートになるためには、とにかく「宿泊実績数」と「資格年数」の条件をクリアするしかありません。
そのためには、まず1泊1泊をコツコツと積み上げていきましょう。
宿泊実績として加算されるもの
ライフタイムの実績として加算される主な宿泊は以下の通り。いわゆる無料宿泊も数のうちに入ります。
- 有償での宿泊
- ポイント交換宿泊
- キャッシュ&ポイント宿泊
- マリオットアメックスプレミアムで得られる年15泊分の宿泊実績
- マリオットアメックスプレミアム更新で得られる特典無料宿泊
- 年間チョイス特典で選べるエリートナイトクレジット
- ポイント交換宿泊の4泊以上で得られる無料の5泊目
- ダブルエリートナイトクレジットキャンペーン分
マリオットアメックスプレミアムでもらえる宿泊実績も対象です。
効率重視ならダブルエリートナイトは必須
できるだけ効率的に宿泊実績を稼ぎたいのであれば、不定期で開催される「ダブルエリートナイトクレジットキャンペーン」は見逃せません。
このキャンペーンは、期間中にホテルに1泊すると、2泊分の宿泊実績が獲得できるというもの。
つまり、宿泊数が2倍でカウントされるため、10泊すれば20泊分、20泊すれば40泊分と、短期間で多くの宿泊実績を稼ぐことが出来るのです。
以前は、めったに開催されないレアなキャンペーンでしたが、ここ最近はコロナの影響もあってか、比較的高い頻度で開催されていました。
2021年は、このキャンペーンのおかげで年間200泊超えを達成しました。
2022年も、5月4日まで実施。
2023年は2月7日から4月23日まで対象でした。
ただコロナ禍が明け、本格的にホテル需要が戻った2024年がどうなるのかは未知数です。
資格年数の条件クリアに向けて、毎年プラチナが目標
そして、ライフタイムエリートのもう一つの条件が「資格年数」。
こちらは、どんなにがんばっても荒稼ぎできませんので、じっくり時間をかける必要があります。
最終的に「ライフタイムプラチナエリート」を目指すのであれば、10年以上プラチナ資格を維持することが求められるため、毎年プラチナ到達(年間50泊)することが理想的ではあるものの、必ずしも連続している必要はなく、合計で10年となればOKです。
資格年数のカウントがわかりづらい!
しかしながら、いまいちわかりづらいのがこのカウント方法。
ご参考までに、私の履歴は以下の通り。
- 2017年9月 SPGアメックス入会→プラチナチャレンジ開始
- 2017年12月 プラチナ到達
- 2018年 SPGとマリオットの併合でプラチナプレミア(現チタン相当)へ 宿泊数は50未満
- 2019年 プラチナプレミアから名称チタンに 併合の影響で(?)自動的に維持 宿泊数は50未満
- 2020年 新型コロナの救済でプラチナに 100泊以上宿泊
- 2021年 前年の実績でチタン 200泊以上宿泊
- 2022年 前年の実績で引き続きチタン
ということで、普通に考えれば2022年を入れたとしても、プラチナステータス以上を持っているのは6年になるはずなのですが…
ご覧の通り、今の時点で7年になっています。
これはなぜなのか調べてみたところ、規約のこの部分に答えがありそうです。
4.2.e. ライフタイムエリート会員資格の獲得 i. ライフタイムエリート会員資格を獲得するには、会員はロイヤルティプログラム参加中に、以下のライフタイムエリート会員資格条件 (4.2.f.) を満たす必要があります。「有資格年」とは、会員がシルバーエリート、ゴールドエリート、プラチナエリート、チタンエリート、またはアンバサダーエリートの最低要件を達成することでエリート会員資格 (シルバーエリート、ゴールドエリート、プラチナエリート、チタンエリート、またはアンバサダーエリート) を獲得することができる1暦年です。前記のように、会員がシルバーエリート、ゴールドエリート、プラチナエリート、チタンエリート、またはアンバサダーエリートの会員資格を達成した1暦年が、会員がエリート会員資格の特典を保持するその後の各暦年に加えて、有資格年と見なされます。たとえば、会員が2022年の有資格年中に25泊の対象となる宿泊日数を獲得してゴールドエリートの最低条件を満たし、2022年の残りの期間と2023年1年間を通じてゴールドエリート会員となった場合、2022年と2023年はそれぞれ別の有資格年としてカウントされます。
つまり、2017年の終わりにプラチナチャレンジでプラチナになったことで、2017年もプラチナ年としてカウントされ、累計7年になっているものと思われます。
…なのですが、2021年中すでに7年になっていた気もしますので、SPGとの併合や、新型コロナの救済など、知らぬ間に何らかの影響が働いていた可能性も捨て切れません。
うーん、わかりづらい…。
ただいずれにせよ、プラチナを10年維持するのはそう簡単なことではありません。
今後はエリート特典改悪の可能性も
ということで、獲得するにはそれなりの苦労が伴うライフタイムエリート。
その分、一度取ってしまえば一生有効なので、ぜひとも獲得して安泰を目指したいですよね!
…ただし。
ここ数年は、プラチナチャレンジや、ダブルエリートナイトクレジットなどのキャンペーンのおかげで、プラチナステータスや宿泊実績を獲得しやすい状況が続いています。
プラチナステータスがあれば、客室のアップグレードやラウンジアクセスなど魅力的な特典が満載ですので、今後も維持する人は増える一方でしょう。
するとキャパシティ的に、増えすぎたプラチナ会員に対応し切れず、特典内容を改悪せざるを得ない状況になる可能性も否定できません。
ライフタイムプラチナは半永久的なステータスではありますが、得られる特典内容まで永久とは限らないのです。
それでもライフタイムプラチナを目指す理由
では、なぜライフタイムプラチナを目指すのかというと、私の場合は完全にブログネタ用かつ自己満足と割り切っています。
2021年3月にライフタイムシルバーになり…
さらに、2022年3月にライフタイムゴールドに到達!
目指すライフタイムプラチナエリートまでには、プラチナ以上の資格年数があと3年足りていませんが、宿泊数だけは、もしかしたら今年中、遅くとも来年までにはクリアできそうです。
正直に言えば、これは本当に意味があることなのかなぁと揺らぐこともちょこちょこありつつ、せっかくここまで来たので、このまま貫く所存です。
もしかしたら、プラチナの特典内容が改悪されても、ライフタイムプラチナは別枠扱いになる、なんてことも絶対にないとは言い切れませんしね!
最後に
ということで、今回はマリオットボンヴォイの「ライフタイムエリート」について詳しくご紹介しました。
私自身、ライフタイムエリートのことを知った当初は、その道のりが遠すぎて、もし今20歳だったら多分取れただろうになぁ、と思っていたところ、ダブルエリートナイトキャンペーンなどのおかげで、思いの外早く手が届きそうな状況になっています。
今後の特典がどうなるかはともかくとして、獲得できたらものすごい達成感が得られるでしょうね!
ライフタイムエリートは万人にオススメとは言えませんが、個人的にはその日が楽しみでもあるこの頃です。
マリオットボンヴォイのエリートメンバーになるためには
マリオットボンヴォイのエリートステータスを取得するには、基本的に何度もマリオット系列のホテルに宿泊しなければなりません。
例えば、チタンエリートであれば年間75泊。プラチナエリートでも年間50泊が必要です。
この数字を見てしまうと絶対に無理だとしか思えませんが、私の場合は、特別な方法を使ってチタンエリートのステータスを取得しました。
その方法が「プラチナチャレンジ」です。
プラチナチャレンジとは
プラチナチャレンジは、通常よりも少ない宿泊回数でエリート会員のステータスを取得できるキャンペーンです。
上述のように、チタンエリートになるためには通常75泊が条件ですが、私の場合はたったの9泊でステータスを取得することができました。
現在、少し改悪されたようですが、それでも16泊でプラチナステータス(通常年間50泊必要)を取得することができます。かなりお得な制度ですよね。
マリオットアメックスプレミアムなら一気にステータスを獲得できる
用もないのに16泊はちょっと…という方には「マリオットアメックスプレミアム」がオススメ。
このクレジットカードを持てば、自動的にゴールド会員に昇格できるため、最初の宿泊からゴールド会員向けの特典を受けることができます。
例えば、お部屋のアップグレードやレイトチェックアウトもゴールド会員の特典に含まれています(一部対象外ホテルあり)。
また、マリオットアメックスプレミアムには、年間150万以上決済すると、カード更新時に毎年1泊分の無料宿泊特典が貰える(50,000ポイント以下のホテルで使用可)というお得な特典もあります。マリオットボンヴォイ系列のホテルに宿泊する機会がある場合には、ぜひとも入会しておきたいカードです!
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