中東アラビア半島に位置する国、カタールの首都ドーハ・ハマド国際空港を拠点とする航空会社「カタール航空」。
イギリスの格付け会社スカイトラックスが毎年実施するランキングの常連であり、「ザ・ワールド・ファイブ・スター・エアラインズ(The World’s 5-Star Airlines)」の認定を受けている航空会社です。
中でも高評価なのが、ビジネスクラス!
そのキャビンはラグジュアリーでありながら機能性が高く、CAさんはとってもフレンドリー。そして美味しい機内食も揃っていて、個人的に大好きな航空会社です♪
今回は、パリのシャルル・ド・ゴール空港発、ドーハ・ハマド空港行きのカタール航空ビジネスクラスについて、チェックインから降機まで全てご紹介します!
カタール航空はターミナル1発着
さて、パリシャルル・ド・ゴール空港には1〜3までのターミナルがあります。
それぞれの主な発着航空会社は以下の通り。
- スターアライアンス系列
- スカイチーム系列、ワンワールド系列
- LCC
ただし、これらは厳密に定められている訳ではなく、例外も数多くあります。
その1つが、今回ご紹介するカタール航空。
ワンワールド加盟のカタール航空ですが、ターミナル2ではなく、スターアライアンスが数多く発着するターミナル1を使用していますので、間違えないよう注意が必要です。
カタール航空チェックインカウンターは「Hall1」
ターミナル1に着いたら、まずはチェックインへ。
カタール航空のチェックインカウンターは「Hall 1」にありました。
チェックイン開始時刻は公式サイトで見つからなかったものの、おそらく出発の3時間前だと思われます。
「おそらく」というのは、今回ぴったり3時間前に訪れたのですが、実際にオープンするまでは10分ほど待ち時間があったから。この日はたまたまブリーフィングが長引いたのかもしれません。
チェックインカウンターは搭乗クラスごとに分かれており、ビジネスクラス・ファーストクラスはこちら!まだ誰も並んでいませんでした。
いつもはオンラインチェックインで搭乗券をプリントアウトしていましたので、チェックインカウンターに来るのは今回が初めてです。
テロリストと疑われる?
実は今回の旅程は、「シャルル・ド・ゴール空港→ドーハ」、その翌日に「ドーハ→ロンドン・ヒースロー空港」という奇妙な乗り継ぎ方になっています。
スムーズにチェックイン出来るかどうか、ちょっぴり心配。
意を決してカウンターに向かうと、この日のGSさんは割とキツめな感じのお姉さんです。なんと初っ端から「あなた、パキスタンに行くんですか!?」と強い口調で詰問されてしまいました。
「えっ、なんでパキスタン???もしかして変な旅程だから、テロリストか何かと思われてる!?!?」
全く予想外の質問に驚きつつ必死に否定すると、なんのことはない、アッラーマ・イクバール国際空港の3レター(LHE)と、ロンドン・ヒースロー空港の3レター(LHR)を見間違えただけだったご様子。
いつになく緊張して臨んだチェックインだったので、かなり肝が冷えました…(汗)。
数分後、無事に搭乗券をゲット!
よかったよかった、これで無事飛行機に乗れそうです。
カタール航空はファーストクラスを特典に開放していない?
ちなみに、今回は『ワンワールドファーストクラス特典航空券』を使っての旅行なのですが、このカタール航空区間だけは、どんなに頑張ってもファーストクラスの空席を見つけること叶わず…ビジネスクラスに甘んじたという次第でした。
どうやらカタール航空では、基本的に中・長距離線のファーストクラスを特典に開放していないようです。
もしかして、当日空席があればアップグレードしてもらえるのかな?とカウンターで交渉してみましたが、「チケットに印字されてるのがビジネスクラスの予約クラスだからダメ(?)」ということで、残念ながら却下となりました。もっと英語が達者な方がうまく交渉できれば、また違うのかもしれません。
乗り継ぎ便の搭乗券もゲット
そして、どういう扱いになるんだろうと気を揉んでいたドーハ発・ロンドン行きの搭乗券ですが、こうしてちゃんといただくことができました!
ドーハからの次便は、ブリティッシュエアウェイズのファーストクラスでヒースロー空港を目指します。
根っからの小心者なので、一時は夢に見るほど不安だったのですが、これで一安心です。
普通に予約発券できた時点で、問題ない可能性が高いに違いないとはいえ、一般旅行者がしないことをする時には、どうしても不安になるものですね。あまりそんな体験記も目にしませんし…。
素直にパリから直行便を使えばロンドンまでは1時間ほど、陸路でも4時間ほどで行けるくらいの距離なのに、なぜこんなにも意味不明な旅程を組んだのかという理由については、こちらの記事をご覧ください!
ビジネスクラスならAcces No. 1(アクセスナンバーワン)で優先的に出国可能
さらにさらに、搭乗券と合わせて、こちらのアクセスNo.1と書かれたチケットをいただきました。
これは、ビジネスクラス以上の搭乗客に配られる優先レーンチケット(と言っても、提示する機会は通常ありません。きっと乗客にこの目印を知らせるために配られているのでしょう)。
混雑しがちなシャルル・ド・ゴール空港での手続き時間を短くするために欠かせない特典です。
まずはチェックインが完了し、出国審査場へと向かう際に、アクセスNo.1マークが表示されているゲートから中へと進みます。
リーダーにビジネスクラスの搭乗券をかざせば、自動的にゲートがオープン!
その先の出国審査場にもアクセスNo. 1専用レーンがありますので、案内に従って進みましょう。そうすれば、一般レーンよりもずっと早く出国することができます。
カタール航空ビジネスクラスラウンジへ
無事に出国審査まで完了したら、次はビジネスクラス搭乗客の特権であるラウンジへ。
自国以外の空港では、提携航空会社のラウンジを共有する航空会社も多い中、カタール航空はシャルル・ド・ゴール空港にも自社ラウンジを用意!
飛行機搭乗前から独特なアラビアン気分に浸ることができる、とっても素敵なラウンジです。
中の様子や詳しいサービス内容はこちらの記事にまとめていますのでぜひ♪
最初にこのラウンジを訪れたのは昨年春でしたが、今回再訪してみたところ、特に食事メニューがかなり様変わりしているのが印象的でした。
搭乗口前で手荷物検査
カタール航空の搭乗券には、出発の1時間15分前が搭乗時刻として記載されています。
これまでの経験上、実際に搭乗が開始されるのは毎回30分前なのですが、45分も早めに設定されているのは、もしかしたらシャルル・ド・ゴール空港では、他空港とはちょっと違う運用方法で保安検査が行われているからかもしれません。
一般的に他の空港では、出国する前に保安検査を受けるかと思いますが、シャルル・ド・ゴール空港の場合は、いざ搭乗口に行くまで荷物も身体もノーチェック。
各搭乗口エリア前に保安検査場があって、ここで検査を受けることになるのです。
保安検査場前にも、きちんとアクセスNo.1のゲートが設けられており、一般レーンの長ーい列をスキップして検査へ進むことができます。
前回はこのゲートの存在に気がつかず、ずいぶん長いこと一般列に並んでしまいましたが、おかげさまで今回はあっさりクリア!アクセスNo.1様様ですね。
今回のフライト情報
さあ、今回搭乗するのはこちらの飛行機!
フライト情報は以下の通りです。
便名 | QR42 |
区間 | パリ(シャルル・ド・ゴール)- ドーハ(ハマド) |
出発時刻 | 08:35 |
到着時刻 | 17:00 |
フライト時間 | 6時間25分 |
機材 | A380-800 |
シャルル・ド・ゴール空港のターミナル1から搭乗する場合には、利用クラスによって搭乗口が別れています。この日、ファースト&ビジネスクラスは35番からの搭乗でした。
余談ですが、ここから搭乗する時はなぜか毎回スタッフさんが日本語で挨拶してくれるので、ちょっと嬉しかったりします。
カタール航空A380-800のビジネスクラス
さて、こちらが名高いカタール航空ビジネスクラスキャビンです!
前回この区間を利用した時の搭乗率は3割程度でしたが、この日は約6割。満遍なくお客さんが座っている印象でした。
私の席はこちら、11Aです。
カタール航空ビジネスクラスの中でも、特に評判がいいのが半個室のような形態になる「Q Suite(Qスイート)」。
今回は時間の都合が合わなかったので、Qスイートに乗ることは出来ませんでしたが、このパリ-ドーハ路線はもちろん、今年からは日本にも就航しています。
「飛行機好きなら一度は体験しておきたいシート」と言われていますので、チャンスがあれば是非乗ってみてください!
なお、今回搭乗するA380-800のシート詳細や、キャビン後方にある、機内とは思えないほど豪華絢爛なバーラウンジについては、こちらの記事でご紹介しています♪
アメニティポーチがリニューアル
今回搭乗して最初に気づいたのは、アメニティポーチがリニューアルされていたこと。
以前はセミハードケースでしたが、今回はソフトなものになっていました。英国ラグジュアリーラゲッジブランド「BRICS(ブリックス)」とのコラボポーチであること、そして中身については変更ありません。
このコスメキット、日本では入手しにくいイタリアメーカーのオーガニック系なのが、これまた嬉しいポイントです♪
ウェルカムドリンク
出発の前に、CAさんがウェルカムドリンクの希望を聞きに来てくれます。
早朝にホテルを出てから、ここまで満足に水分を取っていませんでしたので、ひとまずオレンジジュースをオーダー。
フレッシュな酸味のおかげで、疲れがあっという間に癒されていくようです。
ふと窓の外を見ると、トリコロールにライトアップされたシャルル・ド・ゴール空港ターミナル1が。
この日はどうやらフランスの祝日だったようですね。
ここ数年、なんだかんだで毎年来ているパリ。次にこの風景を見られるのはいつになることでしょう。出来るだけまた近いうちに戻ってこられたらいいなぁ。
さあ、いよいよドーハに向けて出発です!
ドリンク&機内食メニュー
離陸後、飛行が安定すると、さっそく機内食が開始されます。
まず、ドリンクメニューはこちら。
シャンパン |
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白ワイン |
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赤ワイン |
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デザートワイン |
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スピリッツ |
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ビール |
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コニャック&リカー |
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カクテル |
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ノンアルコール |
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ソフトドリンク |
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コーヒー・紅茶 |
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ご覧の通り、ドリンクの充実ぶりはかなりのもの!
航空会社は世界に数あれど、ビジネスクラスでここまでたくさんのメニューを揃えているのは珍しいのではないでしょうか。しかもどれもハイクオリティなのが、カタール航空の飲食にかけるこだわりぶりを表しています。
続いて食事メニューはというと、朝食の時間ということもあり、結構シンプルな構成です。
前菜 |
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メイン |
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パン |
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軽食 |
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スケジュールの都合上、深夜便や早朝便のお世話になることが多いのですが、いつかは夕食メニューも楽しんでみたいものですね。
私が実際にいただいたメニュー
それでは、実際にいただいたメニューをご紹介しましょう。
コーヒーには美味しいおやつ付き
搭乗前にラウンジで朝食を取る際、色々とトラブルがあってゆっくりコーヒーを飲む時間がありませんでしたので、まずはカプチーノをオーダー!
世界的に有名なイギリスのクッキーブランド「Walker’s」のベルジャンチョコレートクッキーと一緒に提供されました♪
カタール航空では、厳選されたおやつばかり揃っているのも素敵ポイントなんですよね!
PLAZAや紀ノ国屋で売っていそうな、オシャレで美味しいヨーロッパのお菓子がたくさん用意されています。
もちろん、カプチーノもとっても美味しかった〜♡機内でこんなにちゃんとしたお茶を楽しめるのが、本当に有り難い限りです。
朝食はポーチドエッグ
続いて、地上で朝食を食べたばかりではありましたが、やっぱり機内食もしっかり味わっておかないと!ということで「ポーチドエッグオランデーズ」を注文。
ブリオッシュトーストにベーコンとポルトベロマッシュルーム、そしてポーチドエッグ、オランデーズソースをかけた一品です。
ポーチドエッグにナイフを入れると、とろーんと黄身が溢れ出しました!
機上にも関わらず、絶妙な火加減で仕上げてくれるのがさすがカタール航空!
甘くてサクサクしたトーストとベーコンのしょっぱさ、卵とソースのまろやかさがよくまとまっていて、とっても美味しかったです♡
こんな風に、日本ではありそうでない味を楽しめるのが、外資系航空会社に乗る楽しみの一つですよね。
ちなみに、温められたパンもついていました。
傍にあるこのランタンは、以前はQスイートでしか見かけなかったと記憶しているのですが、全ビジネスクラス共通になったのでしょうか。
ちょっとしたことながら、こういう演出があると食事がより楽しくなりますね♪
昼食は牛肉のシチュー
そして、お昼ご飯に注文したのが「Braised Beef Daube:ブレイズド・ビーフ・ドーブ」。
メニューを見つつ、CAさんに「これは何ですか?」と聞いたところ、牛肉のシチューのようなものだとのこと。あとで調べてみると、プロバンス風の赤ワイン煮込みを指すようです。
届いたのがこちら!
両手に収まるサイズのボウルに、一口大に切られた牛肉がゴロゴロ。隣にはガーリックトーストも添えられています。
これがまたとーっても美味しかった!
お肉は柔らかく、でも適度な歯ごたえが残る程度に煮込まれていて、スープも奥行きのあるコク深さ。ガーリックトーストもちょうどいい塩加減で、あっという間に完食でした。
こんな本格的なお料理が食べられるなんて、やっぱりカタール航空大好きです♪
シャンパンはロゼで
先述の通り、ドリンクメニューが充実しているカタール航空、シャンパンもノーマルなものとロゼ2種類があります。
となると、なぜか選んでしまうのは毎回ロゼ。
とっても綺麗な薄ピンクに、いちごやラズベリーを思わせるアロマが広がる、フレッシュで上品なシャンパンです。特に女性に好まれる味わいではないでしょうか。
以前カタール航空でいただいたシャンパンはちょっと苦手なタイプでしたので、これは嬉しい変更点です。
最後はアフタヌーンティー
個人的にはあまりたくさん食べられない性質ながら、カタール航空の機内食はどれも控えめな量なので、色々なメニューを気軽に味わえるところも気に入っています。
この日最後に注文したのは、アフタヌーンティーセット!
プレート一枚で、セイボリーにプチデザートが楽しめるのが魅力で、これも必ず注文するメニューです。
機内食にありがちなパンのパサつきも全くなく、しっとり美味しいサンドイッチと、フランスの名残が感じられるスイーツ。どれも美味しくて大満足でした♪
さすがにこれだけ食べたらお腹いっぱい。ごちそうさまでした〜!!
ドーハ・ハマド国際空港に到着!
食べて飲んで楽しむこと、約6時間。
飛行機は順調に飛行を続け、無事定刻通りドーハ・ハマド国際空港に着陸しました!
今回も素晴らしいシートと、美味しいドリンクに機内食にと、味わい尽くした6時間でした♪
最後に
ということで、今回はパリ発ドーハ行きのカタール航空42便ビジネスクラス搭乗記をご紹介しました。
搭乗直前、シャルル・ド・ゴール空港のカタールビジネスラウンジでのフードプレゼンテーションがかなり改悪されていたので、機内食の方はどうかな…?とちょっぴり心配していたのですが、こちらはそういったこともなく、以前と変わらずとってもよかったです!
離陸から着陸までの6時間25分の中で、機内食を楽しめる時間は正味5時間ほど。
その限られた時間の中でも、スピーディーに提供してもらえたおかげで、今回もたくさん楽しむことが出来ましたし、やっぱりカタール航空は素晴らしいなぁと実感するフライトでした。
次回は2月に搭乗予定。今から楽しみでなりません!
今回のヨーロッパ周遊旅の記録はこちらをどうぞ!
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