中東御三家の一角・カタール航空は、エアバス社の総2階建て超大型旅客機「A380-800」を運行しています。
この機材の特徴は、なんと言ってもラグジュアリーなバーラウンジ!
飛行機内に、高級店さながらのバーカウンターが設置されており、ファーストクラスやビジネスクラスの乗客なら、本格的なカクテルやデザート、おつまみを無料で頂くことができるのです。
保有数はわずか7機ながら、今回運良く、ドーハ発パリ行きQR39便で利用出来るということで、ずいぶん前から楽しみにしてきました。
以下では、カタール航空A380ビジネスクラスの魅力を、搭乗から降機まで余すところなくご紹介したいと思います!
フライト情報
今回搭乗した便の情報は、下記の通りです。
便名 | QR39 |
区間 | カタール・ドーハ(DOH)−フランス・パリ(CDG) |
出発時刻 | 7:35 |
到着時刻 | 13:40 |
フライト所要時間 | 7時間5分 |
機材 | エアバス A380-800 |
ちなみに、日本からドーハまでも、カタール航空のビジネスクラスに搭乗してやって来ました。詳しくは、こちらの搭乗記で紹介しています!
ドーハ・ハマド国際空港にある、広大&豪華絢爛なビジネスクラス搭乗客専用「カタール航空アル・ムルジャンビジネスラウンジ」については、こちらでご紹介しています。
A380-800のシートマップ
A380-800の場合、ビジネスクラスはすべて2階部分(アッパーデッキ)に配置されています。
前方から、ファーストクラス8席、ビジネスクラス42席、プレミアムラウンジ、そして最後部にエコノミークラスの一部。
なお、1階のメインデッキは、すべてエコノミーとなっていました。
ドーハ到着後、パリ行きの便に乗り継ぎ
今回の旅程は、羽田⇒ドーハ⇒パリ。
羽田からドーハまでの機内で、シートと壁の隙間にノートPCを落としてお騒がせしてしまったものの、おかげさまで次便のパリ行き搭乗開始時間までに飛行機を後にすることが出来ました。
とはいえ、あまり時間的余裕はありません。
ドーハ・ハマド国際空港の名物くまさんをじっくり眺める暇もなく、次の搭乗口A3へとにかく急ぎます。
パリ行きの搭乗待合室の入口にようやくたどり着くと、そこには長蛇の列が!
待合室に入る前に、搭乗券とパスポートのチェックがあるようです。
近くにいたスタッフさんに聞くと、奥に進んだところにファースト&ビジネスクラス専用の入口があるということでしたので、そちらに行ってみることにしました。
ファースト・ビジネスクラス専用搭乗待合室
アドバイスの通り、こちらはガラガラ。
搭乗券等のチェックを受けて、すんなりと中に入ることができました。
ファースト&ビジネスクラスの乗客には、ワンフロア上に専用待合室が用意されています。
入って左手、上の写真奥にあるエレベーターで2階へ上がりましょう。
大混雑の1階と異なり、ここはどこでも選び放題の空き加減!
あまりに空いている上に、何の表示もなく、スタッフらしき人も見当たらないので、本当にここで待っていていいのかだんだん不安に…。
QR39便の搭乗開始
と、5分ほどしたあたりで、奥のドアが静かに解放されました。
特にアナウンスなどもない中、皆戸惑う様子もなく次々と奥へ吸い込まれていきます。とりあえず、後から私も付いていくことに。
そのまた奥のドア前にスタッフさんがいて、再度チケットをチェックしていました。
搭乗開始で間違いなかったようですね。
A380-800に搭乗
本日お世話になるのはこちらの飛行機!
超大型の旅客機だけあって、間近でみるとかなりの大きさです。さっそく乗り込みましょう。
座席は11列目窓側
今回の座席は、11Kの窓側にしました!
シート自体は、おそらく羽田ードーハ便(機種はA350-900)と同じなのではないかと思われます。少なくとも、私には違いを見つけることができませんでした。
ワインレッドを基調とした、ヘリンボーンスタイルのレイアウトがオシャレですね!
カタール航空ビジネスクラスの全貌
モニターには目的地の風景
席についてまず目に飛び込んできたのは、大型モニターに映し出された目的地、パリの風景!
日が昇ったり沈んだりと変化が見られて、とっても綺麗。
これからここに行くんだなぁと旅気分が高まります。
JAL国内線の新型ファーストクラスでも同じような演出が見られました♪
中距離路線のアメニティの方が高級品?ブリックス製ポーチには高級コスメキット
アメニティは、羽田ードーハ便と異なっていました。
ジョルジオアルマーニから、BRICS(ブリックス)のポーチにチェンジ!
ブリックスは、イタリアで1952年に創業したラゲッジメーカーです。リモワほどではありませんが、それなりに高級メーカーとして知られています。
中には、ポーチと同色の耳栓・アイマスク・靴下と、イタリア製オーガニックコスメ「MONTE VIBIANO(モンテ ヴィビアーノ)」のフェイスミスト・クリーム・リップバームの3種類。
モンテ・ヴィビアーノは、(おそらく)日本未上陸のメーカーですが、本場イタリアの公式サイトで調べてみたところ、フェイスクリームは30mlで112ユーロもする高級品のようです(リップとミストについては見つけられませんでした)。
アメニティに入っていたクリームは、半量の15ml。つまり単純計算で56ユーロ分…ということは約7,319円?!
さすがは中東御三家カタール航空…ビジネスクラスなのに、ファーストクラス並みに高価なアメニティです。
肝心の質はというと、香りも良くしっかり乾燥を防いでくれて、とっても気に入りました。旅行中の基礎化粧品として使っていたところ、いつも帰国する頃には乾燥と疲れでボロボロなのに、今回はかなり調子が良かったように思います(個人の感想です)。
それにしても、日本からドーハまでの長距離線より、ドーハーパリの中距離線の方がより高級なアメニティになっているというのは何故なのでしょうね。
ただし、スリッパとパジャマはなし
アメニティは長距離路線よりも高級路線でしたが、その分?スリッパとパジャマは提供されません。
さらに、ベッドパッドの提供もなく、寝具はこちらのワインレッドの毛布のみでした。
とはいえ、大判で使いやすい毛布でした!機内の寝具でこういう家庭的なものは初めてですが、すごくよかったです。これまでで一番気に入りました。
ウェルカムドリンク
ウェルカムドリンクは、シャンパンのロゼをオーダー!
銘柄は羽田からドーハまでと同じLanson(ランソン)です。日本ではアサヒが代理店をしているようですね。お味はというと、かなりアルコール臭がきつく感じられました。残念ながら、私はちょっと苦手かも…。
滑走路からカタールの高層ビル群を臨む
飛行機は順調にスポットを出て、滑走路へ。窓からは、ドーハの街並みが見えました。
今回の乗り継ぎでは、もともと1時間しかなかったため、カタール国内の様子をうかがい知ることは全く出来ませんでしたが、帰路では羽田に飛ぶ前夜に入国し、街中で一泊する予定なので、楽しみです。
(帰路、実際にカタール航空ビジネスクラス特典を利用して、ドーハ市内の高級ホテルに無料宿泊してきました↓)
離陸!
飛行機は、8時1分に無事離陸しました!
リアカメラで追っていると、自分が乗っている飛行機が飛び立つ様子を客観的に、しかも普段見られない角度で見ることができて、なんだか感動もひとしおです。
それにしてもカタールの海は、いかにも南洋の色でとっても綺麗!
中東=砂漠というイメージがあったので、これも意外でした。
ビジネスクラス機内食
飛行が安定したら、お楽しみの機内食です。
シグネチャードリンクからスタート
まずは、カタール航空のシグネチャードリンクだという「So Jennie(ソー ジェニー)」を注文。ブドウジュースをベースにした、ノンアルコール飲料だそうです。思ったよりも結構甘口でした。
メニューブック
機内食のメニューはこちら。英語、仏語、アラビア語表記となっています。
中距離線の朝便ということもあって、食事メニューはシンプルに1ページのみ。
ブレックファスト | ●フレッシュオレンジジュース ●コールドプレスキャロットジュース |
スターター | ●季節のカットフルーツ ●シリアル(コーンフレークorウィータビックス) ●ギリシャヨーグルト、ラズベリーコンポート&グラノーラ・ナッツ ●シャルキュトリー(チェダーチーズ、チェリートマト、ケイパーベリー、ゆで卵) |
メイン | ●伝統的アラビア風朝食 ●スクランブルエッグ&チキンスキュワー ●スティールカットオーツにベリーとクリームを添えて |
ブレックファストベーカリー | ●クロワッサン、チョコレートヴィエネーズツイスト、ホワイトバゲット |
軽食 | ●フレッシュガーデンサラダ ●リングイーネバジルポモドーロ ●アフタヌーンティー(サンドイッチ、温かいスコーン、 ペイストリー) ●ステーキサンドイッチ ●チーズプレート |
ドーハ発便は事前予約が可能
カタール航空のビジネスクラスでは、機内食の事前予約が可能です。
今回は、「伝統的なアラビア風朝食」を申し込んでおきました。当日のメニュー表にも記載があったので、どうやら予約せずとも対応してもらえる模様。確実に食べたければどうぞ、という感じでしょうか。
他にどんなメニューが事前予約できるのかというと、「スクランブルエッグ&チキンスキュワー」「スティールカットオーツにベリーとクリームを添えて」の2つ。つまり、メインの3つだけが対象となっているようですね。
なお、このWeb事前予約ができるのは、ドーハ発便のみ(アレルギー対応食や宗教食などの特別機内食は、どの路線でも申し込み可能)です。
アラビア風朝食とは?
それにしても、アラビアの朝食、ちょっと想像がつきません。担当してくれたCAさんは「グッドチョイス!ソーヘルシー!!^^」とサムアップしてくれましたが、どんな内容なのでしょう。
さて、届けられたのはこちら!
熱々のピタパンに、オリーブ、トマト、きゅうり、バジル、レタス、フェタチーズ、豆の煮込みでした。
CAさんが言っていた通り、見た目からとてもヘルシーですね!
しかしどうやって食べるのが正解なのか…しばらく別々に食べてみたものの、しっくり来ず。特にフェタチーズはかなり酸味が強く、このまま食べるものではなさそうな気もします。
CAさんに尋ねてみたところ、フェタチーズを豆の煮込みに入れて、その他のおかずは別々に食べる、とのことでした。なるほど。
煮込みはスパイシーな香りではありますが、辛味はなくマイルド!チーズを入れるといいアクセントになりました。初めて本場のアラビア料理を食べることができて大満足です。
カタール航空A380の目玉とは
今回搭乗したカタール航空のA380という機材の一番の目玉、それは、とても贅沢なバーラウンジスペース(プレミアムラウンジ)を設けていることで有名です。
ビジネスクラス・ファーストクラスの搭乗客は、このバーラウンジで、離発着時以外の好きな時にカクテルや軽食を頂くことが出来ます。
他の航空会社でも、キャビンの中央、または後方にちょこっとカウンターが設けられているような機材は経験したことがありますが、それらとは一線を画す豪華なバーなのだとか!
せっかくこうして搭乗することが出来たのですから、行かずに終わるわけにはいきませんね!!
本格的なバーカウンター
食後の散歩がてら、さっそく様子見に。ビジネスクラス後方のカーテンを開けてみると…
そこには、「本当に飛行機の中なの!?」と目を疑うような、本格的なバーカウンターが!
左右の窓側には、窓5つ分ほどを占めるゆったりとしたソファ席。中央のラックには、ファッション雑誌なども置かれていて、読みながらリラックスすることができます。
全体的にゆとりを持たせてあり、かなり広いスペースです。
ちなみに、ソファにはシートベルトも付いていて、突然の揺れにも安心!
まだお客さんは誰もいませんでしたが、CAさんが「写真撮ります?あなたの写真も撮ってあげましょうか?」「カウンターの中に立ってみては?」「何か飲む?」「食べ物もありますよ」と、ものすごくフレンドリーに色々世話を焼いてくれました(優しい…)。
美味しそうなスイーツやフルーツの数々
カウンター上には、スナックやフルーツ、デザートが置かれ、自由に取ることができます。
スナックは、羽田ードーハ線でカウンターに置かれていたものと同じですね。
個人的イチオシは、フリーズドライのベリーをチョコレートでコーティングしてあるお菓子(写真中央後方、イチゴのパッケージ)!
そして、お腹いっぱいだったのが残念なくらい、素敵なお料理の数々が並んでいました。
重ね重ね、ここが飛行機の中だなんて…まさに夢見心地です!
ドリンクメニューも充実
カウンターにはドリンクメニューも置いてありました。もちろん全て無料で注文可能。
本格的なモクテル(ノンアルコール)、カクテルが数多く揃っています。私は、CAさんオススメのバージンモヒート(レモンとミントのモクテル)をオーダー。
ジューシー&さっぱりしていてとっても美味しかったです!
大空を眺めながらのカクテルタイム
窓の外は、まごうことなき大空。
こんな素敵なバーラウンジでカクテルタイムを過ごせるなんて、これ以上ない贅沢ですね。
とっても貴重な体験をさせてもらえました!
ラバトリー
ちなみに、A380-800のお化粧室はこんな感じです。オランダの化粧品メーカー「Rituals…」のミストとクリーム、歯ブラシ、シェービングキットとティッシュが用意されていました。
アメニティの後ろに、バラの花が添えられているのが優雅ですね。
トイレットペーパーのそばに、便座を拭くためのウェットティッシュが用意されているのもよかったです。
とてもマメにお掃除されていましたし、ビジネスクラスに空席が目立ったこともあってか、ほとんど待つこともありませんでした。
無料Wi-FIサービスはほとんど使えないまま着陸
当便では、30分間8MBの無料wi-fiサービスを利用することができます。
が、しかし。
今回はかなり調子が悪かったようで、利用登録まではなんとか行き着けたものの、メールチェックすら出来ないまま消費ばかりが進み、結局何もできずに終了してしまいました。こればかりは運もあるので、仕方ありませんね。
そうこうするうち、パリの街並みが広がりはじめ、遠くエッフェル塔とモンパルナスタワーを発見!
無事、シャルル・ド・ゴール国際空港に到着です!
フランス入国時のファストトラックパスをゲット
シャルル・ド・ゴール空港の入国審査場では、ファースト・ビジネスクラスの乗客向けに、ファストトラック(アクセスNo.1)を設けています。
ファストパスは、大抵フライトの最中各席に配布されることが多いかと思いますが、今回は飛行機を降りる際、出口でCAさんから手渡されました。
これを持って、案内板の「Accès No.1 (Access No.1)」という表示に従って進めば、待ち時間の少ないファストトラックを利用できるというわけです。
ロンドンほどではないとはいえ、それなりに時間のかかるパリの入国審査を早めにパスできるというのは嬉しいですよね。実際私が利用した時は、並び始めてから5分ほどで入国することができました♪
最後に
カタール航空が誇るA380-800のビジネスクラスは、世界一に輝いたのも納得の、素晴らしく贅沢な空間でした!
CAさんも皆フレンドリーで、素敵な笑顔がとっても印象的。
パリまでの7時間は本当にあっという間で、まだまだ乗っていたくなるほど快適なフライトとなりました。
なお、機内では伝統的なアラビア風朝食の他、アフタヌーンティーも頂いたのですが、なぜかその辺りの写真が撮れておらず…(涙)。
温かいスコーンに冷たいクロテッドクリーム、英国王室御用達のチップトリー(Tiptree)製ジャムの小瓶まで付いていて、サンドイッチやプチケーキも最高に美味しかったので、是非是非オススメです。
まだ人生2便目のカタール航空ですが、その評判は伊達ではありませんでした。次回搭乗できる日が今から楽しみでなりません。
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2020年には再度JGP修行でQsuiteに搭乗しました。
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カタール航空のあまりの素晴らしさに、2020年のJGP修行でもお世話になります!
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