海外旅行や出張で、久しぶりに国際線に乗るという方も多いのではないでしょうか?
初めての空港利用や、しばらくぶりの海外渡航では「どのタイミングで何をすればいいのか」「必要な手続きは何か」など、不安になることも多いですよね。
この記事では、2025年現在の最新情報をもとに、国際線に搭乗するまでの流れを丁寧に解説しています。
空港でのチェックインから保安検査、出国審査、搭乗までのステップを順番にご紹介しますので、これから渡航される方はぜひ参考にしてみてください!

筆者は某航空会社の元グランドスタッフで、これまで50回以上の海外渡航経験があります。
【国際線】空港到着から飛行機に乗るまでの流れ
細かい話に入る前に、空港に着いてから飛行機に乗るまでの流れを、ざっくりタイムラインで確認してみましょう。
国際線はやることが多く感じられますが、順番に進めていけば大丈夫。
空港スタッフの案内もあるので、落ち着いて行動すれば安心です!
- 出発2~3時間前空港に到着
- ~出発60分前チェックインカウンターで搭乗手続き(省略可能)
- ~出発60分前荷物を預ける
- 保安検査
- 出国審査
- 出発30分前まで搭乗口へ
それでは、自宅を出発するところから、時系列で詳しく見ていきましょう♪
空港到着は何時間前がいい?
多くの航空会社では、国際線のチェックイン締切が出発の60分前に設定されています。
この締切時刻から逆算して、出発の2〜3時間前には空港に到着しておくのが無難です。
特にLCCでは、締切を1分でも過ぎるとチェックイン受け付け不可になるなど、融通がきかないケースが多いため要注意!

また滅多にないことですが、以下のような不測の事態が起きることも考えられます。
- ESTA等の電子ビザ(渡航認証)の未承認が発覚!
- 出発ターミナルを間違える
- 空港そのものを間違える(例:羽田と成田の取り違え)
こうしたトラブルに対応できるよう、時間には余裕をもって空港へ向かうのがベターというわけなのです。
空港までの交通手段も事前に確認
電車やリムジンバスで空港へ向かう場合は、運行状況や遅延情報を事前にチェック!
特に成田空港や関空など、都市部から離れた空港を利用する場合は、アクセスに1〜2時間以上かかることもあるため、余裕を持った行動を心がけましょう。
つい最近では、東京駅から成田行きのバスが事故渋滞で通常1時間のところ3時間かかると案内され、急遽スカイライナーに変更したという滝汗トラブルも実際に経験しました。
移動中のトラブルはいつ何時も起こり得るため、余裕を持つに越したことはありません。
「早く着きすぎたかな?」と思っても、保安検査や出国手続きの待ち時間に加えて、出国後エリアには免税店や飲食店が充実しています。
ステータス保持者やプライオリティパスをお持ちの方は、空港ラウンジでゆっくり過ごすのもおすすめです!

旅先によっては、急に情勢が変わることも。旅行前からこまめに航空会社や外務省「海外安全ホームページ」、在外公館の最新情報をチェックする習慣をつけておくと完璧!
何時間前から空港に行っていいの?
また、逆に初心者の方だと、「あまり早く着きすぎてもいけない?」「何分前から入れるの?」と不安に感じるかもしれません。
基本的には早く到着しても全く問題ありません。
チェックインカウンターの営業時間をチェック!
ただし、チェックインカウンターの受付時間は航空会社によって異なります。
特に外資系航空会社では、オープンが出発の3時間前と決まっているケースが多く、早く到着しすぎても手続きが始まっていないことがあります。
その間は出国手続きにも進めないため、ロビーなどで待つ必要がある点に注意しましょう。

日本出発時にANAやJALなどの日系航空会社を利用する場合は、終日すべての便の手続きに対応していることが多く、「何分前だから受付できません」と断られるケースはほとんどありません。
ただし、海外の空港ではANAやJALも“外資系扱い”となるため、現地のカウンターは出発2.5〜3時間前までオープンしないことが一般的です。
その場合は、オープン時間に合わせて空港へ向かうようにしましょう。
どこのチェックインカウンターに行けばいい?
ANAで購入したANA便の航空券なら、素直にANAのカウンターへ向かうだけです。
ただしコードシェア便(共同運航便)の場合は、予約サイトやチケットに表示された“便名”と、実際に搭乗手続きを行う航空会社が異なることがあります。
このような場合、搭乗手続きは実際に飛行機を運航する航空会社(運航会社)のカウンターで行います。
荷物のチェックポイント
チェックインカウンターへ行く前に、あらかじめ手荷物の目安を確認しておきましょう。
項目 | 機内持ち込み | 預け荷物 |
---|---|---|
サイズ | 3辺各55×40×25cm以内 (合計115cm) |
3辺合計158cm以内 |
無料許容量 | 身の回り品+1個 | 0~3個 ※搭乗クラス・ステータスにより異なる |
重さ | 併せて10kg以内 | 23〜32kgまで ※搭乗クラス・ステータスにより異なる |
代表的な物品 |
|
|
注意点 | 制限サイズ・重量を超えると持ち込み不可 | 出発60分前までに預ける必要あり |

上記はANAの規定を参考にしています。
LCCや米系航空会社の場合はより厳しい荷物制限が課される可能性がありますので、必ず事前に公式サイトをご確認ください。
リチウムイオン電池内蔵の電子機器については公式ホームページに詳細が記載されています。
チェックインカウンターでは何をする?
国際線のチェックインカウンターでは、まずパスポートを提示します。
予約情報とパスポートが紐づいているため、基本的にはこれだけで手続きが進みます。
念のため、eチケット(航空券)の控えをスマホなどに保存しておくと安心ですが、実際には提示を求められることはあまりありません。
渡航に必要な条件(ESTAやビザの取得状況など)もシステム上で確認されます。
承認されていないとその場で搭乗不可になるため、事前に必ず確認・申請しておきましょう。
最後に、搭乗券(ボーディングパス)と、預けた荷物の控え(バゲージタグ)を受け取ればチェックイン完了です。
バゲージタグは万が一の荷物トラブル時に必要になるため、目的地に到着するまで必ず保管しておきましょう!
預け荷物がない場合は?
先ほども触れた通り、オンラインチェックインを済ませていて、預ける荷物がない場合は、チェックインカウンターに立ち寄る必要はありません。
そのまま保安検査 → 出国審査 → 搭乗ゲートへと進むことができます。

搭乗券は紙に印刷するか、スマホアプリでいつでも表示できるようにしておけばOK!
自動チェックイン機
また、空港に自動チェックイン機を用意しているエアラインもあります。
カウンターに比べると空いていることが多いので、急いでいる方はこちらで手続きしてもいいですね。
搭乗手続きは何分前が締め切りなの?
ところで、チェックインカウンターでの搭乗手続き(チェックイン手続き)は、出発何分前まで受け付けてくれるのでしょうか。
現在、国際線では「出発60分前」としている航空会社が多数派です。

ローコストが魅力のLCCでは、一般的にチェックイン締め切り時刻を1分でも過ぎるとその場で乗り遅れが決定してしまいますので、特にご注意ください!

預け荷物に関する補足ポイント
✅ チェックイン時に一緒に預けるのが基本!
ほとんどの方は、チェックインカウンターで搭乗手続きと同時に荷物を預けます。これが一番スムーズです。
後から預けることも可能
- 「やっぱりこの荷物も預けたい…」
- 「チェックイン後に買ったお土産が多すぎた!」
こんな時は、チェックイン後でもカウンターや自動預け機で荷物を預けられる場合があります。
乗り継ぎ時の荷物の扱い
国際線での乗り継ぎ便では、荷物の扱いが異なる場合があるので要チェックです。
● 同じ or 提携航空会社での乗り継ぎ(例:ANA → ユナイテッド)
基本的に最終目的地までスルーでOK!
ただし、
- 国内線を挟む場合
- 羽田→成田など空港が変わる乗り継ぎ
上記の場合、一度荷物を引き取って再預けが必要です。
● 提携外の航空会社 or 24時間以上の乗り継ぎ時間がある
また、
- スターアライアンス×ワンワールドといった提携外の乗り継ぎがある(一部提携便除く)
- 経由地で24時間以上の乗り継ぎ(ストップオーバー)が発生する
このような場合も、一度荷物を引き取って再チェックインが必要になることが多いです。

保安検査(セキュリティチェック)
搭乗手続きと荷物の預け入れが済んだら、次は「保安検査(セキュリティチェック)」へ進みましょう。
ここではハイジャック防止などの安全対策として、乗客・手荷物に対する検査が行われます。
保安検査の流れ
- 係員または自動改札に搭乗券を提示
- 持ち物を全て台の上に乗せる(上着や靴も脱ぐよう指示される場合あり)
- ノートPC・液体物などは別トレーに出す(※最新機器導入空港では不要)
- 係員の指示に従ってゲート型金属探知機を通過
- 荷物を回収し、靴や上着を着直して終了
よくある質問
特に初心者や久々に利用する場合、ここで焦ってしまう方が非常に多いのですが、ここさえおさえればOKです!
Q:スマホや財布はトレーに出さなきゃダメ?
A:洋服のポケットに入っている場合は、トレーに出すか、カバンの中に仕舞いましょう。カバンの中から取り出す必要はありません。
Q:液体物のルールは?
A:各容器のサイズは100ml以下に制限されており、容量1Lのジップロックにまとめて持ち込む必要があります(1人1袋まで)。
Q.:パソコンやタブレットは鞄から取り出す必要あり?
A:検査機器によりますので、係員の指示に従ってください。
税関審査
保安検査が終わったら出国審査へ…とその前に、以下に該当する方は税関カウンターで書類を提出する必要があります。
- 高級ブランド品などの外国製品を持ち出す(帰国時の課税を避けるため)
- 100万円相当額以上の現金等を持ち出す
- 輸出免税品(日本で買った免税商品)を持ち出す
該当しない方はスルーでOK!
私も今までに立ち寄ったことはありません。
ちょっとでも「これ該当するかも?」と感じたら、税関職員さんに一声かけて確認するのがおすすめです。

出国前に「これは元から持ってたよ」と届け出ておくと安心です!
出国審査
さあ、いよいよ日本を出る最後のステップ「出国審査」です。
ここではパスポートを審査官に提示します。
審査官がパスポートの顔写真と本人の顔を見比べるだけなので、通常は何も聞かれません。
家族で一緒に並ぶことも可能なので、小さなお子さん連れの方もご安心ください。
自動化ゲートでスムーズに!
ただ最近では、ほとんどの空港に出国自動化ゲート(顔認証&指紋認証)が導入されており、パスポートを機械に通すだけで通過可能となっています。

自動化ゲートを使った場合は、パスポートに出国スタンプが押されません。記念や証明としてスタンプが欲しい方は、審査ブースの係員さんに申し出てくださいね!
搭乗口へ
出国審査を終えると、いよいよ制限エリア(搭乗待合室)に入ります。
ここから先は免税店や飲食店が並ぶエリアで、搭乗する飛行機まではもうすぐです。
案内モニターや搭乗券の情報を見て、搭乗口の場所と現在地を確認しておきましょう。
ゆっくり休める「空港ラウンジ」、使える人はぜひ!
国際線のラウンジでは、軽食・ドリンク・シャワー・Wi-Fiなどがすべて無料。
出発前に落ち着ける静かな空間で、心と体をリフレッシュできます。
以下のいずれかに該当する方は、無料で利用できることが多いです。
- ビジネスクラスやファーストクラスに搭乗
- ANA・JALなど航空会社の上級ステータスを保有
- プライオリティパスを持っている
気になる方は、実際に利用した体験レポもぜひご覧ください。
キャセイパシフィックラウンジ(羽田)
デルタ スカイクラブ(羽田)
トラベラウンジ(成田)
IASSエグゼクティブラウンジ(成田)
スイートラウンジ体験記(JGC修行)
よくある質問
Q:上級会員ってどんな人?
A:ANAやJALなどで一定以上の搭乗実績がある方が取得できるステータス会員のことです。例:ANA「プラチナ」「ダイヤモンド」、JAL「サファイア」「ダイヤモンド」など。ラウンジの利用や優先搭乗など、様々な特典があります。
Q:プライオリティパスって?
A:世界中の空港ラウンジが利用できる有料の会員サービスです。年会費はかかりますが、楽天プレミアムカードなど一部のクレカに無料で付帯することもあります。
搭乗口には出発30分前までに
なお、搭乗締切=飛行機のドアが閉まる時刻ではありません。
出発時刻の15〜10分前にはドアが閉まるため、出発30分前には搭乗口に到着しておきましょう。
搭乗締切に遅れると、その場で乗り遅れが確定してしまうのでご注意を。

いざ搭乗
出発30分前ごろから搭乗案内が始まります。
必要なものは以下の2点。慌てないよう、あらかじめ手元に用意しておくことをお勧めします。
- パスポート →搭乗口で係員が確認
- 搭乗券 →機械にかざして読み取り
顔認証搭乗「Face Express」
一部空港では、顔認証によるスムーズな搭乗「Face Express」が導入されています。
チェックインカウンター前にある機械で顔写真を登録しておくと、パスポートや搭乗券を取り出さずにそのままゲートを通過可能という画期的なシステムです。
2025年4月現在は一部の空港・航空会社に限られていますが、今後は広く対応が進むと予想されています。

これで搭乗までのすべてのステップが完了です。どうぞ快適な空の旅を!
最後に
国際線に乗るって、やっぱりちょっとハードルが高く感じるもの。
でも一つひとつのステップを理解しておけば、空港で焦ることなく落ち着いて行動できます。
この記事では、チェックインから出国、搭乗までの流れをできるだけ丁寧にご紹介しました。
初めての方はもちろん、久しぶりに飛行機に乗る方の「確認メモ」としても使っていただけたら嬉しいです。
あなたの旅が、スムーズで楽しいものになりますように!
関連記事



陸マイルを貯めて気軽に旅に出よう
航空会社のマイルは、飛行機搭乗やクレジットカード決済ではなく、ポイントサイトを使うことで大量に貯めることが出来ます。




我が家はこの方法で、お盆・正月は必ず家族全員で宮崎に帰省するほか、海外旅行にも毎年複数回出かけられるようになりました!
マイルを貯めて、気軽に旅行へ出かけましょう♪