ヴァージン・オーストラリア航空(Virgin Australia)は、オーストラリアのブリスベンを本拠地とする航空会社です。
創業は2001年と比較的新しいエアラインながら、現在はオーストラリアのフラッグキャリアであるカンタス航空に次ぐ第二の規模を誇ります。
ヴァージンオーストラリア航空のビジネスクラスは、なんといっても親しみやすいサービスが魅力!
今回、提携しているANA経由で特典航空券を発券し、ケアンズへと出掛けてきました。
本記事では東京・羽田発ケアンズ行きビジネスクラス搭乗記をご紹介します♪
今回のフライト詳細と経費
本題に入る前に、フライト情報と特典航空券交換に必要なマイル数・諸税は以下の通りです。
便名 | VA078 |
区間 | 東京(羽田) – ケアンズ |
搭乗クラス | ビジネスクラス |
出発時刻 | 21:55 |
到着時刻 | 06:25着(翌日) |
フライト所要時間 | 7時間45分 |
必要マイル数 | 75,000マイル(往復分) |
諸税支払い総額 | 15,240円(往復分) |
当路線は2023年6月から運航を開始したばかりですが、残念ながら2025年2月24日をもって運休となることが決定しています。
羽田空港第3ターミナルに到着
さて、出発当日。
羽田空港第3ターミナル、ヴァージンオーストラリアのチェックインカウンターに到着しました!
ヴァージンオーストラリア航空の国際線はオンラインチェックインが出来ないため、たとえ預ける荷物がなくても必ずカウンターに立ち寄る必要があります。
ちなみに公式サイトには出発3時間前からオープンと記載されていましたが、3時間20分前に訪れたところ、すでに手続きが始まっていました。
自動チェックイン機完備
どのレーンもそれなりに混雑していましたので、預ける荷物がない私はサクッと自動チェックイン機を使うことに。
出てきたこちらのチケット、おそらく普通のコピー用紙でしょうか?ちょっと心許ないような初めての感触でした。
ともあれこれで準備完了。さっそく出発口へと向かいましょう!
優先レーンで保安検査場へ
羽田空港第3ターミナルは、コロナ禍からこちらずっと航空会社エリートメンバー向けの優先レーンを設けていません。専用出発口の対象は、あくまでファーストクラスとビジネスクラスのみです。
ご覧になって分かる通り、この日もかなりの混雑ぶり…!まともに並んでいたら軽く20分はかかりそうでした。
今回はビジネスクラス搭乗のため、優先レーンが使えるのが救いです。
羽田空港第3ターミナルは、インバウンドが回復したここ2年ほど常に大行列のため、間に合うかどうかヒヤヒヤしてしまったことも。
一方、ANA便のみ国際線運用している第2ターミナルはそれほど混まないようです。
また成田空港では、エリート会員も従来通りファストレーンを使うことができます。
手荷物検査さえ済ませてしまえば、あとは自動化ゲートでパスポートを読ませるだけなのであっという間!
スムーズに制限エリアへと出ることができました。
ターミナルに到着してからここまでたったの10分!ビジネスクラス様様ですね。
ANAラウンジは利用不可
さて今回、前述の通りANAマイルでヴァージンオーストラリア航空のチケットを発券しました。
ヴァージンオーストラリア航空はスターアライアンス加盟ではなく、あくまでANAと独自に提携しているエアラインです。
ANAダイヤモンドやプラチナ、SFCなどの上級ステータスは、原則としてANAをはじめとするスターアライアンス運航便に搭乗する時にしか使えません。
が、実は例外がありまして、提携航空会社の搭乗便がANAとのコードシェアなら、ラウンジアクセスや手荷物許容量の優待などANA上級会員特典を受けることができるんです!
コードシェア便とは、2社以上の航空会社によって共同運航している便のこと。一括で航空券を購入出来ることや、世界各都市への乗り継ぎがスムーズになることが大きなメリットです。
(ANA公式サイトより)
これから搭乗するVA78便は、ANAとのコードシェア便NH6417便でもあります。
つまり、それならばANAラウンジに入れるのでは?と思ったのですが…!
なんとヴァージンオーストラリア航空だけラウンジ利用不可になっているではありませんか!!!
なにゆえそんなピンポイントで………無念………………。
プライオリティパス対応スカイラウンジ・サウスへ
提携会社コードシェア便でのANAステイタス特典を一度は体験してみたい!と、期待に胸を膨らませてからのがっかり結果に残念至極ですが、こればかりはルールですから仕方がありません。
出発まではまだ3時間ありますので、プライオリティパス対応ラウンジへ行ってみることにしました。
2024年12月現在、第3ターミナルには『Sky Lounge South』、『TIAT Lounge』という2つの対象ラウンジがありますが、後者は午前1時~午前5時という限られた時間のみ入室可能となっているため、大部分の搭乗客にとっては前者一択になるかと思います。
(プライオリティパス公式サイトより)
ということでスカイラウンジサウスの前までやって来たところ、外まで順番待ちのお客さんの列が伸びていました!
30分以上並んで漸く入室できましたが、Google Mapのクチコミによれば、酷い時は1時間半ほど待つこともあるのだとか。計画的に利用する必要がありそうですね。
搭乗口はターミナルの端っこ
ラウンジで夕食を頂き、シャワーを浴びてから搭乗口へと向かいます。
ヴァージンオーストラリア航空ケアンズ便の搭乗口は、第3ターミナルをずずずいーーーっと歩いたほぼ末端。
搭乗開始10分前を目指してやってきましたが、意外とお客さんの姿はまばらでした。
窓の外にはB737-800機が搭乗客を待ち受けています。
B737というと短距離路線用というイメージでしたが、最近は中長距離線就航も想定してアップデートされているのだそうです。
いよいよ搭乗
待つことしばし。
定刻通り優先搭乗が開始されました!
これから7時間半、どんな旅になるのでしょうか?
ヴァージンオーストラリア航空のキャビン
こちらがヴァージンオーストラリア航空のキャビンです!
…ん?
全部同じシート??と思われたかもしれませんが、実はこの機材、前方2列だけがビジネスクラスシートで、3列目から先はエコノミークラスとなっています。
ご覧の通りクラスの間に仕切りはなし!小さな機材ですし、仕方のないことでしょう。
一応前方のトイレはビジネスクラス専用とのことでした。
基本的にビジネスクラスには専用化粧室が設けられているものですが、珍しくオーストリア航空はエコノミーと共用です。
今回の座席は、最前列の窓側1Aにしました。
ビジネスクラス?プレミアムエコノミー?
ビジネスクラスの席配列は2-2。
エコノミーが3-3配列ですので、単純計算で1.5倍ほど幅広になっています。
が、横から見るとシートピッチはそれほど広くありません。
エコノミークラスの最前列と同じか、もしくは若干狭いくらい。
シートリクライニング角度もほぼエコノミーと変わらず、ビジネスクラスというよりプレミアムエコノミーに近い感覚ですね。噂に聞いていた通りです。
ただしウェルカムドリンクはガラス製のコップで、しっかりビジネスクラス仕様でした。
ヴァージンオーストラリアにはフルフラットシートもある!
実はヴァージンオーストラリアのビジネスクラスには、フルフラットになるヘリンボーンシートもありまして。
記憶の通りなら、シドニー線に本機材が投入されているかと思います。
実はチケットを発券した当初は、てっきりケアンズ線でもこのシートなのだとばかり思い込んでいました。
ところがその後そうではなく、ケアンズ線は短距離線仕様だと判明した次第なのです。
なにしろ深夜便、寝不足になりやすく人並みの体力もないため、眠れる自信がない…現地に着いた途端に倒れるかも…と結構なショックを受けたことを思い出します。
フットレスト使用OK。でも神経質な人は要注意
とりあえずせめてもの足しになればと、JALエコノミーでベトナムに行って以来、約5年ぶりにエアフットレストを引っ張り出して持参(CAさんに確認し、水平飛行中ならOKと許可いただきました)。
しかしながら案の定、ほぼ眠れませんでした。
というのも後席がかなり体格の良いオーストラリア人男性で、おそらく狭くて動きづらかったのと、大らかな性格でもいらしたのでしょう、不定期に背中へ衝撃が加わり、もともと眠りの浅い私には正直かなり辛かった…。
私のように神経質な人間がこのような深夜便を選択してはなりませんでした。本当に。
大して調べもせず、ノリで見切り発車してしまう癖は治したいところです。
シート配列やピッチの狭さ、運航時間帯は、エジプトに行った際のエティハド航空ビジネスクラス搭乗時を彷彿させましたが、違うのはリクライニング角度。当機材より30度は深く倒せたと思います。やっぱり角度って重要なんですね…。
ちなみにエアーフットレストは必携とまでは言いませんが、ないよりはあった方がいいかなと思いました。
シート機能とアメニティ
では気を取り直して、シート周りとアメニティをチェック!
テーブル
テーブルは左肘掛け内に収納されています。
ちょっと面白いのが、テーブル裏面になにやらパネルが付いていて…
デバイス置き場として使えるようになっていること!
この飛行機、ビジネスクラス含め全席モニターが付いていませんので、フライト中映画などを観たい方には便利で良いのではないでしょうか。
モニターなしの国際線に乗るのは、JAL系LCCのZIPAIR以来。
ヴァージン・オーストラリアは、LCCヴァージン・ブルーとして開業した後、2011年にフルサービスエアラインへと移行したという歴史を持つエアラインです。
収納
反対側の肘掛けには、リクライニング・フット&レッグレストの調整ボタンとポケット収納。
ポケットは意外と深く、電源ポートも付いていて使い良かったです。
アメニティ
アメニティポーチはブラックのシンプルなデザイン。
短中距離路線では配布しないエアラインも多く、全く期待していなかったため、これは嬉しいサプライズでした!
中に入っていたのはアイマスク、歯ブラシ、スクリューボールペン。
アイマスクのデザインがポップで超!可愛いですよね!?
何気にペンもミニサイズでラブリー。そして歯磨き粉がビッグサイズなのも良い…!
しっかり持ち帰って引き続き愛用しています♪
各種ボタンは頭上に
復路搭乗時になって、そういえば読書灯やCAさん呼び出しボタンはどこにあったんだろう?と改めて探してみたところ、頭上に発見。
こんなところにあったんですね!
ということで、座席周りの設備もビジネスクラスの割にかなりシンプルな方だと言えそうです。
機内食
続いて機内食メニューを見てみましょう!
あまり前情報がなかったので、搭乗前から興味津々でした。
中を開くとこんな感じ!
ミールサービスは2回あり、思っていたより本格的な印象です。
夕食 |
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朝食 |
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なおエコノミークラスは機内食やアルコールドリンク等が有料だそうです。
朝食
出発が22時でしたので、1回目の機内食はパス。
着陸2時間前に提供される朝食だけ頂くことにしました。
まずはオレンジジュースから。
朝食は2種類のうち、チーズオムレツを注文しました!
量はそれほど多くないものの、どれもちゃんと美味しくて、しっかりエネルギーチャージできました♪
ケアンズ空港に到着
飛行機はその後も順調に航行し、定刻より15分ほど早くケアンズ空港に着陸!
知らない航空会社の飛行機を見ると、外国にやってきたなあと実感しますね(雨季につき突然の雨)。
7時間半の空の旅、ありがとうございました!
最後に
ということで今回は、ヴァージンオーストラリア航空ビジネスクラス搭乗記をお届けしました。
とにかく全体的に情報が少ないため若干不安もありましたが、概ね問題なく、新しいエアラインを体験ができて良かったなと思っています。
ヴァージンオーストラリアはCAさんが気さくでお話ししやすいのもいいですね。往復とも一名は日本人CAさんがいらっしゃいました。
なお、ケアンズ空港は早朝到着便が重なるため、入国までは50分ほど見ておいたほうがいいかもしれません。
自動化ゲートは3台ほどあったのですが、修学旅行生専用になっていてほとんど進まず、途中から有人カウンターに回されました。
ビジネスクラス用優先レーンもなし。というか、オーストラリアパスポートの方すら同じ列に延々と並んでいたような?
イミグレのおじさまは「髪型変えたね!パスポートの写真と違う」といい感じに終始ゆるゆる。
検疫でもなぜか一人だけ止められて検査になりましたが、係員さんがフレンドリーでオージージョークが楽しく、逆に癒される入国となりました(笑)。
この後は9時から予約していたセスナに乗って、グレートバリアリーフを上空から鑑賞!
初セスナでグレートバリアリーフへ🇦🇺
雨季だから心配してたら案の定土砂降りからのドン曇りで離陸🛫
でも沖に出たらめちゃくちゃ綺麗な虹がいくつも見えたー‼️大感激✨✨セスナ自体も楽しかった❣️😆 pic.twitter.com/FKgKmcZdJv— 理系マイラー (@rikei_miler) December 5, 2024
市内の素敵なホテルに滞在して美味しいものもたっぷり堪能し、翌日はキュランダで可愛いコアラやカンガルーと触れ合い、最高の滞在となりました!
ケアンズについてあまり知らずに出掛けたのですが、日本から近くて物価もそれほど高くなくなく、時差はたったの一時間。
さらに意外と日本語も通じると、日本人にとってかなり理想的な旅行先だと思います。
機会があればぜひ出掛けてみてください♪
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