2020年に運航が開始されたJAL系LCC、ZIPAIR(ジップエア)。
日系ならではの堅実性・安全性はそのまま、自分の必要なものだけカスタマイズすることが出来る合理的なエアラインとして、着実に人気を集めてきました。
就航路線も年々拡大する中、2022年12月に運航を開始したばかりの路線が、東京・成田~アメリカ合衆国カリフォルニア州サンノゼです!
「サンノゼ/San Jose」と聞いてピンとくる日本人は少ないかもしれませんが、シリコンバレーの中心地で、FacebookやGoogleといった世界に名だたるIT系企業が本社を構える一大都市。
お仕事はもちろん、経由地としてアメリカの他都市へアクセスするにも大変便利な空港です。
ということで今回は、成田-サンノゼ線搭乗記をお届けしたいと思います♪
ZIPAIRは、2023年7月1日にフィリピン・マニラ国際空港への直行便運航を開始し、全8路線となりました。
ZIPAIRについて詳しく知りたい方は、別記事もぜひ併せてご覧ください♪
今回のフライト情報
なお、今回の旅情報は以下の通りです。
便名 | ZG030 |
区間 | 東京・成田→アメリカ・サンノゼ |
出発時間 | 16:00 |
到着時間 | 08:10 |
フライト時間 | 9時間10分 |
シート | フルフラット |
ZIPAIRの運賃はどのくらい?
本編に入る前に、まだZIPAIRについてあまりご存知ない方が気になるのは運賃ですよね。
チケットは一体どのくらいのお値段なのでしょうか。
簡単にご説明すると、ZIPAIRにはフルフラットとスタンダードシートが設定されています。
フルフラットはその名の通り、180度リクライニング出来るシートで、国際線ビジネスクラスと同等。
一方のスタンダードはエコノミークラス相当ですが、ZIPAIRの場合はお値段とシート形態が違うだけで、サービス内容は双方全く同じです。
サンノゼ線の場合は、スタンダードが44,000円〜、フルフラットが99,000円〜の料金設定となっています。
運賃は日によって変動し、今回フルフラット搭乗にあたり実際にかかった料金は、往路が139,934円、復路が171,482円(空港諸税等込み)でした。
ZIPAIRの料金システムについて詳しくは別記事をどうぞ!
他エアラインとの比較
LCCで往復30万円超となると、いくらフルフラットとは言えどもちょっと高い、とも感じる方もいらっしゃるかもしれませんが…
- 東京からサンノゼへの直行便は今のところZIPAIR以外にない
- サンノゼから一番近いサンフランシスコ空港発着便で比較すると、エコノミークラスと同価格帯、ビジネスクラスのおよそ3分の1程度の料金
- 燃油サーチャージ不要
という3点を鑑みると、やはり使い勝手の良いエアラインと言えます。
具体的には、3月某日の東京・サンフランシスコ往復の検索結果で、UAなどのフルサービスキャリアではエコノミークラスが約30万円(燃油サーチャージ込み)。
<参考1:東京-サンフランシスコ・エコノミークラス運賃>
そしてビジネスクラスが80万円台後半となっています。
<参考2:東京-サンフランシスコ・ビジネスクラス運賃>
上述の通り、他エアラインにはサンノゼ直行便がないため、あくまでサンフランシスコ線との比較ですし、フルサービスキャリアとはサービス内容も異なりますので、圧倒的に安い!とは単純に言えないのですが、それでもかなりリーズナブルなことがお分かり頂けるのではないでしょうか。
また、ZIPAIRフルフラットではなくスタンダードなら、平均15万円前後で往復できますので、より気軽に旅ができそうです。
ちなみに、サンノゼ・サンフランシスコ両空港の位置関係はこんな感じ。時間帯にもよりますが、平時であれば車でわずか30分の距離となっています。
サンノゼはシリコンバレーの中心都市の一つ!
世界に名だたる一流IT企業が軒を連ねています。
成田空港到着
ということでやって参りました、成田国際空港第1ターミナル!
ZIPAIRはJAL系列のLCCですが、JALではなくANAをはじめとするスターアライアンス系が使用する第1ターミナル発着です。
出発時刻の近いロサンゼルス行きのチェックイン手続きが並行して行われていて、入口に設置されたデスクではアメリカ入国に必要な宣誓書/入国者情報提供のチェックがありました。
この場で書類に記入してももちろん大丈夫なのですが、時短のためにも出来れば家で予め準備しておくのがオススメです。
昨年ホノルルへ飛んだ時はかなりの混雑ぶりでしたが、この日はほとんど待ち時間なし。
スムーズにチェックインが完了しました!
ZIPAIRでは、各路線出発1時間前にチェックインが完全に締め切られます。
1分でもオーバーすると乗り遅れが決定してしまいますので、どうぞご注意ください!
出国!ラウンジへ
それではさっそく出国しましょう。
LCCであるZIPAIR搭乗時には、利用できるラウンジに制限があります。
直営ラウンジというものは存在しませんので、プライオリティパスやクレジットカードラウンジを利用することになるのですが…
ZIPAIRは、第1ターミナル制限エリア内(=出国後)にある「トラベラウンジ」と提携。
料金を支払えば誰でも利用できるラウンジながら、事前にZIPAIRの予約情報からオプションとして申し込んでおくと、一般にはない、少しお得なおまけがついて来ます。
しばらく営業時間が短縮されていたために、前回ホノルル線搭乗時には利用することができませんでしたが、今回は念願叶って訪問することができました!
ラウンジ内の様子は、別記事にてご紹介しています。
搭乗開始
さて、ラウンジでしっかりとリフレッシュしてから搭乗口へ。
出発30分前、15時30分に搭乗開始…
のはずでしたが、この日は出発最終準備のため、しばらく搭乗口前で待機することになりました。
JALの子会社とはいえ、ZIPAIRはあくまで何ら補償のないLCCですので、遅れたり欠航になったりすると先の旅程がちょっぴり心配ですが、予定から50分ほど過ぎたところで無事搭乗開始がアナウンスされ、ホッと一安心!
成田空港での搭乗時は、前方がフルフラット、後方がスタンダードシートとPBBが分かれています。
今回もありがたいことに手前のブリッジからフルフラットキャビンへ。
これから9時間お世話になります♪
ZIPAIRフルフラットキャビン
機体前方に設けられたフルフラットキャビンはこんな感じ。
LCC価格でありながら、シート体裁はKLMオランダ航空のビジネスクラスと同等のため、スタンダードシートよりも先に完売するほど大人気となっています。
ご参考までに、スタンダードシートキャビンはこんな感じです。
フルフラットシートの機能について詳しくは、前回のホノルル線搭乗記をご覧いただくとしまして…
この日は一人旅なので、初めて窓側のソロシートを選択しました!
座った目線はこんな感じ。
横一列は偶然誰もいませんでしたが、ヘリンボーン式になっているため、もし満席の場合でも他のお客さんの目線は気になりにくくなっています。
窓の外にはたくさんの飛行機が駐機。いよいよ飛び立つ時が迫ってきました。これが一番ワクワクする瞬間かもしれませんね。
離陸!
その後ドアが閉められ、飛行機は順調に滑走路へ向けて走り出します。
前後には離陸待ちの飛行機が並び、一時期に比べて各社の運航状況がだいぶ回復したことを肌で感じられました。
それでは、カリフォルニア州サンノゼへ向かっていざ離陸!
今回は一体どんな旅になるのでしょうか。
機内食のスタート
出発からしばらく経つと、まずは機内食のサービスが始まります。
ZIPAIRでは機内食も事前予約制で、購入していた搭乗客のみへの提供。
しかし、これまでの少ない経験では、当日機内販売で買えないこともありません。
この日購入可能となっていたのは、カツ丼やおつまみBOXなどなど。
ただ、機内販売スタートは機内食提供が終わった後になりますし、搭載数も限られていますので、やはり事前に申し込みしておくのが断然オススメです!
詳しい機内食メニューは公式サイトでご覧いただけます♪
前回のホノルル線では、出発30~40分後に申し込んだ商品がまとめて届いた一方、サンノゼ線では搭乗後すぐにCAさんから「一回でまとめる」か、それとも「出発後・到着前の二回に分けるか」の確認がありました。
これはサンノゼ線の方が搭乗時間が長いからかもしれません。
この日は2回分の食事のつもりで複数注文していましたので、夕食・朝食に分けていただくようお願いしておきました。
本格的な国産鰻丼に舌鼓!
まず一回目、夕食・デザートとしてオーダーしたのは…
国産うなぎのふっくら鰻丼&ZIP特製2種のマカロンです!
蓋を開ける前から、辺り一帯に鰻のいい香りが漂います。
いざオープン!
照り照りツヤッツヤの蒲焼が2枚、惜しげもなくどーん!と盛り付けられていました。
ご覧ください、この鰻の立派なこと!
LCCの機内で鰻丼、しかも国産のものが食べられるだなんて、これはちょっとした驚きではありませんか??
肝心の味はというと、ふわふわで臭みも全くなく、しっかり香ばしく焼き上げられていて、甘み・塩味のバランスもバッチリです!
何でも、ZIPAIRクルーの皆さんの間でも一番人気のメニューなのだとか(Youtube公式チャンネルZIPPY CLUBより)。
あまりにも美味しくて、10分もかからずペロリと完食してしまいました。
ご飯の量が少なめなので、男性には足りないかもしれませんが、私にはちょうどよかったです。
続いてマカロンのボックスを開けてみましょう!
ビタミンカラーのマカロンが二つ、可愛らしく鎮座しています。フレーバーは緑がピスタチオ、オレンジがパッションフルーツ。
個人的にどちらも大好きな味でテンションが上がります。
大きさもこの通り、一つで十分満足出来るくらい♪
外がサクッと中はしっとり、まったりコクがあってとっても本格的な味わいです。
マカロン大好き人間としては大正解の選択でした!
ちなみに機内食の総額は、鰻丼2,600円+マカロン700円=合計3,300円。
地上に比べると若干の割高感はありますが、機内食といえば国際線搭乗時の大きなお楽しみの一つですので、支払う価値は十分あったと思っています。
復路のサンノゼ発便では、路線限定メニューも!
どんなものがあるのかは、ぜひ搭乗記でご確認ください♪
機内販売
食事が済んでしばらくすると、機内販売がスタートしました。
ZIPAIRはフルサービスキャリアのように飲食物やアメニティが無料で提供されるわけではない分、あると助かる実用的な商品がたくさん揃っています。
おやつ類や…
アルコールドリンクに、おつまみなども(ZIPAIRでは、持ち込んだ酒類を機内で消費することは出来ません)。
搭乗記念になりそうなオリジナルグッズまで選り取りみどり!
見ているだけで色々欲しくなってしまいますよね。
なお、支払い方法は基本的にクレジットカードですが、通信状況が良好でZIPAIR公式サイトにログイン出来る場合は、所持するZIPAIRポイントを使うことも出来ます。
機内でより快適に過ごすために、また家族・友人へのお土産調達など、上手に活用したいところです。
機内エンタメ
そして忘れてはいけないのが機内エンタメチェック!
ZIPAIRでは機内Wi-Fi無料のため、ネットサーフィンも楽しめるのですが、時々どうしても通信不安定で使えなくなってしまうことも。
そんな時は、手持ちの機器で映画を観られるサービスが重宝します。
この時のラインナップは…
- ハーレイ・クインの華麗なる覚醒
- クレイジー・リッチ!
- ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生
- マイ・インターン
- ジョーカー
- ショーシャンクの空に
- シャーロック・ホームズシャドウゲーム
- TENET テネット
- トムとジェリー
- ワンダーウーマン1984
半年前に搭乗した時に比べると、10本中6本が新しいタイトルに変わっています。
ZIPAIRでは個人用モニターこそないものの、このくらい映画の選択肢があれば必要十分だと感じました。
また映画の他に、ZIPAIRオリジナルビデオや、ミュージックビデオSony Music Labels MVなどもありますので、フライト中退屈せずに過ごせそうですね!
しばし休息
さてさて。
お腹も満たされたことですし、サンノゼに着いたら即乗り換えが待っているため、到着に備えてしっかり睡眠を取らねば!ということで、さっそくフルフラットモードに。
しっかり体を横たえて休むことが出来るフルフラットは、やはりしみじみとありがたいですね…。
おやすみなさい!
2度目の機内食
快適なシートのおかげで、5時間ほど眠れたでしょうか。
アイマスクを外し窓の外を見やると、空が白み始め、朝も間近な様相です。
到着2時間前に2度目の機内食を用意して頂けることになっていましたが、眠り込んでいたため声をかけず、ギリギリまで寝かせてくださったようです。
ZIPAIRは日系エアラインでありつつも、あまり干渉がないといいますか、毎回丁度よく放っておいて頂けるので、私にとっては非常に気楽で快適。外資系エアラインに近いものがあります。
さあ、それでは朝食にしましょう。
2回目の機内食がこちら!
やわらか霜降り和牛のZIPカレー2,600円と、季節のミックスフルーツ900円です♪
ZIPAIRでは「スパイス香るZIPカレー1,400円」というメニューもありますが、せっかくなのでちょっと奮発して良いお肉が乗っている方にしました。たんぱく質、大事です。
溢れる肉汁、とろけるような肉質はさすが和牛&スパイシーでコク深いルーのバランスの良さ、そしてご飯の炊き具合もバッチリ♪
海外旅行はスタミナ勝負ですので、しっかり栄養をつける意味でもいいチョイスでした!
目覚めに、そしてカレーの付け合わせにもぴったりな季節のフルーツカップには、パイナップルやメロン、マンゴーに葡萄などなど。
口直しにもなりますし、しっかりビタミンをチャージできますね♪
ちなみに機内食各メニューには一本ずつお水が付いてきます!
今回は計4本いただきました。
サンノゼ空港到着!
そうこうするうちに、機体はサンノゼ空港へ向けて着陸態勢に入ります。
国土の広いアメリカは街によって表情が全く違いますが、サンノゼは高い建物もなく緑の中に住宅が密集していて、どこかのどかな雰囲気です。
後で調べてみるとその第一印象通り、サンノゼはアメリカ合衆国の中でも治安がよく、犯罪発生率が低いのだとか。
もちろん町中どこでも無条件に安全というわけではありませんが、それほど心配なく過ごせるようです。
出発は若干遅れたものの、定刻よりも早くノーマン・Y・ミネタ・サンノゼ国際空港に着陸しました!!
おそらくこれが最初の国際線到着便なのでしょう、全く待ち時間もなくスムーズにスポットイン。
今回もとっても快適なフライトをありがとうございました♪
…ただし。
今回はこれでゴールではありません。
お次はアメリカ屈指のLCC「サウスウエスト航空」に乗り継ぎ、初のラスベガスへと向かいます!
ZIPAIRサンノゼ線の醍醐味は、なんと言ってもアメリカ国内線への繋ぎの良さ。
ターミナルがコンパクトな分、簡単・スムーズに乗り継ぐことができるのです。
というわけで次回の記事では、ノーマン・Y・ミネタ・サンノゼ国際空港での乗り継ぎ方法について詳しくご紹介します!
ラウンジ訪問記やサウスウエスト航空搭乗記、サンフランシスコ滞在記などの関連記事もぜひ併せてご覧ください♪
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