2020年11月3日、京都市・二条城前に堂々オープンした「HOTEL THE MITSUI KYOTO(ホテル・ザ・三井京都)」。
国内外の富裕層をターゲットにしているというこちらのホテルは、お部屋の設えから小さな備品に至るまで、全て手抜かりなく吟味・計算された、まさしく超高級&一流ホテルです!
中でも、最高の眺めを誇る二条城ビューのお部屋は希少。
ということで今回は、眼前に二条城を独り占めできる「ニジョウルーム」の素敵な景色と、お部屋の様子を併せてご紹介します♪
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ベッドルーム
それではさっそく、こちらが今回ご紹介するニジョウルームの居室部分・ベッドルームです!
奥側から見るとこんな感じ。床・壁・家具まで温かみのある木材で統一されています。
デザイナーのアンドレ・フーさんが、「目覚めた瞬間に京都にいるなぁと実感できるよう」デザインしたお部屋のテーマカラーは、穏やかな苔色(モスグリーン)。
いかにも京都らしく、豊かな自然を連想させるカラーリングです。リラックス効果も期待できそう!
ベッド
今回、ベッドはキングサイズが一台のタイプでした。
ニジョウルームにはキングだけでなく、ツインの設定もあるとのこと。
一人旅の私にとっては、この継ぎ目のないキングベッドでバッチリでしたが、二人旅ならツインをリクエストした方がゆっくり眠れそうですね。
真っ白いベッドリネンは、目がしっかり詰まってとっても滑らかで気持ちよかったです♪
ベッド背景は西陣織製!
そして特徴的なのがこちらの壁!なんと贅沢にも、京都の伝統工芸・西陣織で作られています。
白、ベージュ、金の糸で織られたデザインは、円山応挙氏の「雪松図屏風」をモチーフにしたもの。
全体図は三井記念美術館の公式サイトでご覧になれますが、その概要は以下の通りです。
一面の雪の中にきらめく光を照り返して屹立する松の姿を、墨と金泥と紙の白色のみで情感豊かに描きだす。松は輪郭線を用いない没骨技法をもってし、右隻には直線的で力強い老松、左隻には曲線的で柔らかい若木を配する。写生を基礎に、これを伝統的な装飾画風と融合させた平明で清新な応挙様式の代表作である。
決して派手ではないものの、さりげなく侘び寂びが込められたその織目に、日本らしい奥ゆかしさを感じますね。
ベッドサイド
照明やカーテンのスイッチは、向かって右側のベッドサイドにまとめられていました。
ユニバーサル電源とUSB電源の両方がついているのも便利!
反対側のベッドサイドには、BOSEのスピーカーとアクセサリートレイも用意されています。
ちょっとしたことですが、ピアスやネックレスなど、失くしやすい小物の置き場所が決まっていると安心ですよね。
ターンダウンではお菓子やコスメのプレゼントも
なお、18時〜20時ごろにかけて、各部屋にターンダウンサービスが提供されます。
この時、女性客だとリップバームやフェイスマスクなどのコスメ用品が置かれることが多いそうなのですが、私の場合は、菓匠 清閑院さんの「紅葉よそほひ」という和菓子でした。
花より団子派なのを見透かされてしまったのでしょうか(笑)
袋の中には、寒天に小豆と紅葉をあしらった、とっても綺麗なお菓子が!京都らしくてほのぼのしました。
(菓匠 清閑院公式facebookより)
充実のミニバー
ベッドの正面には、テレビやデスク、そしてHOTEL THE MITSUI KYOTOの室内に多数見られるモチーフ「岡持」を模したミニバーが置かれています。
ミニバー台上には、無料のミネラルウォーターやお茶・コーヒーマシン。
お部屋のデザイナーであるアンドレ・フーさんは、日本の苔がお好きということで、室内のテーマカラーをモスグリーンにしているだけでなく、こんな可愛らしい苔玉(フェイクグリーン)も置かれています。
空間の余裕を感じさせますね。
では、ミニバーにあるメニューを見てみましょう!
全てにおいて並々ならぬこだわりを持つHOTEL THE MITSUI KYOTO、ミニバーでもそのセンスが遺憾なく発揮されています。
ロゴ入りミネラルウォーター
京都らしさを大切にするHOTEL THE MITSUI KYOTOが採用するのは、やはり地元・京都のメーカー品が中心です。
まず、ミネラルウォーターはホテルのロゴ入り。酒造「黄桜京都」による品で、中身は伏見の水となっていました。
市販のペットボトルを置いてあるホテルも多い中、しっかりオリジナルを用意しているとは、さすがHOTEL THE MITSUI KYOTO。
マリオット系列では、同じくラグジュアリーラインのリッツ・カールトンでも同じ運用となっています。
ティーバッグは京都の老舗「柳桜園茶舗」
ティーバッグは「柳桜園茶舗」のもの。柳桜園茶舗は、1875年創業の日本茶専門店です。
こちらのお茶屋さん、かつて御所にお茶を納めていた歴史があり、現在でも茶道家元にご贔屓にされているのだそう。
鳥獣戯画のパッケージもかわいいですね。ほうじ茶と緑茶の2種類がありました。もちろんお味も本格的!
ちょっと調べた限りでは、このティーバッグを販売しているサイトは見つからなかったのですが、もしかするとこれもHOTEL THE MITSUI KYOTO専用の品なのでしょうか。
その他のメニューも高級志向
そして引き出しの中には、グラス類と一緒に、常温のアルコールドリンクと和菓子、ティーバッグにネスプレッソカプセルが収められています。
この中では、コーヒーと紅茶のティーバッグが無料で、それ以外は有料です。
紅茶はシンガポールの高級ブランド「TWG」。イングリッシュブレックファストと、バニラブルボンの2種類がありました。
そして目を引くのが、ティーバッグの下にある白い小箱たち。
ホテルのミニバーでは、スーパーやコンビニで買えるようなスナックが置かれていることが多い中、HOTEL THE MITSUI KYOTOでは、地元京都の「塩芳軒(しおよしけん)」さんのお干菓子と、豆富本舗さんのミックスナッツ、そしてオリジナルのミントが用意されていました。
お値段はというと、お干菓子が2,000円、ミックスナッツが1,200円、そしてミントが600円と、なかなかの高級品。
私はあいにく手が出ませんでしたが、上品なチョイスで、外国の方や富裕層の方々には需要がありそうです。
コーヒーカプセルは3種類あり、デカフェの他に「イスピラツィオーネ・ヴェネツィア」「イスピラツィオーネ・ナポリ」という2つをラインナップ。
これは、イタリアの各都市をイメージした「イスピラツィオーネ・イタリアーナ」というシリーズのもので、ヴェネツィアは「⾧時間焙煎が織りなす調和」、そしてナポリは「力強く深い焙煎い香り」を楽しめるとのことです。
ゴージャスなパッケージカラーで、こちらもHOTEL THE MITSUI KYOTOにぴったりですね。
一番下の段には冷蔵庫も付いていました。中にはソフトドリンクからシャンパンまでバラエティ豊かなドリンクが収まっています。
ペプシコーラやペリエが800円からと、こちらもなかなかのお値段。一度でいいので、気軽に利用できる身分になってみたいものです…。
特注カラーのネスプレッソ
ネスプレッソ本体も、特別なものが用意されています。
写真ではちょっと伝わりづらいかもしれませんが、このネスプレッソ、ほんのりとモスグリーンががっているのです。
なんとお部屋に調和するように、わざわざ特注したカラーなのだとか!
そんなこだわりのネスプレッソですが、欠点が一つ。
なんと、そのままでは備え付けのカップが置けないのです…。
「ネスプレッソのカラーにばかり拘っていて、カップサイズを考慮するのを忘れていました」とはスタッフさんの談(笑)。
ではどうするのかと言いますと、このように下の水受けトレーを外してセットするほかありません。
全てにおいて、完全・完璧を追求している印象のHOTEL THE MITSUI KYOTOも、こんなうっかりをすることがあるなんて、なんだか親しみが湧くような気もしますね!
電気ケトルなどなど
一番下の引き出しには、アイスペールとデロンギの電気ケトル。
ターンダウン時には、何も言わずともアイスペールに氷を入れてくれていました。
ウェルカムスイーツで優雅なティータイム
ミニバーを検めていると、ノックの音が。
スタッフさんが、こんな素敵なウェルカムスイーツを届けてくれました♪こちらはどうやら、宿泊者全員に配られるようです。
その内容は、葡萄と秋らしい色合いの和菓子が2種類。
最初に頂いたこの葡萄が、あんまりにも甘くてジューシーでびっくり!
同じく京都・嵐山にあるマリオット系列ホテル「翠嵐」でも、スーパーでは手に入らないような美味しい果物が出されたことを思い出します。
和菓子の方は、京都の名店「二條若狭屋」さんが提供されているものです。秋らしい紅葉とイチョウがとっても素敵!
柳桜園茶舗さんのお茶と一緒に、素敵なティータイムとなりました♪
こだわりのデスクスペース
そして、窓辺に置かれた素敵なデスクスペースにも並々ならぬこだわりが。
無垢材切り出しテーブル
まずこのテーブルは、ウォルナットを切り出した無垢材で作られています。
スタッフさんによれば、ホテル開業が決まって最初に確保したのが、このテーブルのための丸太だったのだとか!
乾燥に時間がかかるため、3年かかってようやく出来上がったというこだわりの逸品です。
インテリア雑誌に出てくるような、いかにもオシャレな佇まいですよね。
照明は行灯型
照明も、行燈を形取ったというレトロなフォルム。
夜には窓辺をほんのりと照らしてくれて、一層雰囲気が出ます。
素敵なレターセットも
机上には文箱があり、開けてみると、ポストカードと鉛筆が入っていました。
ポストカードは京都の雪景色でしょうか、趣があって素敵。
噂によれば、スイートルームには書道セットが用意されているとのこと。いずれは体験してみたいものです。
窓からは二条城を臨む
そしてニジョウルーム最大の魅力の一つ、それが窓からのこの眺め!
その名の通り、二条城を一望することができるのです。
二条城とはどんなお城なのかと言いますと、詳しくはこちら。
二条城は1603年(慶長8年)、江戸幕府初代将軍徳川家康が、天皇の住む京都御所の守護と将軍上洛の際の宿泊所とするため築城したものです。将軍不在時の二条城は、江戸から派遣された武士、二条在番によって守られていました。3代将軍家光の時代、後水尾天皇行幸のために城内は大規模な改修が行われ、二の丸御殿にも狩野探幽の障壁画などが数多く加えられました。壮麗な城に、天皇を迎えることで、江戸幕府の支配が安定したものであることを世に知らしめたものです。1867年(慶応3年)には15代将軍慶喜が二の丸御殿の大広間で「大政奉還」の意思を表明したことは日本史上あまりにも有名です。二の丸御殿、二の丸庭園、唐門など、約400年の時を経た今も絢爛たる桃山文化の遺構を見ることができます。1994年(平成6年)、ユネスコ世界遺産に登録された二条城は、徳川家の栄枯盛衰と日本の長い歴史を見つめてきた貴重な歴史遺産と言えます。
(二条城公式サイトより抜粋)
日本史に疎い私でも、さすがに大政奉還は知っています。まさしく目の前のここがその舞台になったのかと思うと、胸に迫るものがありますね。
ちなみに、案内してくださったスタッフさんによれば、この4階から見る二条城が一番美しいとのこと。
これ以上高いと、裏手に並ぶ住宅地まで見えてしまうため、これこそ美しい二条城だけ視界に入るベストな高さだと仰っていました(そもそも建築基準法で高さ制限もあるそうですが)。
最後に
ということで、今回はHOTEL THE MITSUI KYOTOのニジョウルーム居室について詳しくご紹介しました。
水回りに引き続き、ベッドルームもこだわりがたっぷり詰まった素晴らしいお部屋。さすがは三井のフラッグシップホテルですね。
シャープすぎず、かといってナチュラルすぎず。
全てにおいて徹底的に洗練されていて、小物から家具まで、普通の家では早々お目にかかれないというか、真の富裕層の邸宅はこんな感じなんだろうなという印象を受けました。
京都らしさ・日本らしさを追求しながらも、デザイナーのアンドレ・フー氏が香港ご出身ということで、どこか洋のエッセンスも感じられます。
香港のフラッグキャリアである、キャセイパシフィック航空ラウンジの色合いや雰囲気が好きな方なら、きっとHOTEL THE MITSUI KYOTOも気に入ることでしょう。
また、同年オープンのザ・リッツカールトン日光もお好みに合うかもしれません。
ホテル概要
ホテル名称 | HOTEL THE MITSUI KYOTO(ホテル・ザ・三井京都) |
エグゼクティブ/クラブラウンジの有無 | なし |
添い寝条件 | 12歳以下無料 |
所在地 |
〒604-0051 京都府京都市中京区二条油小路町284 |
階数 | 地下1 – 4階 |
部屋数 | 161室 |
開業 | 2020年11月3日 |
最寄駅 | 地下鉄東西線・二条城前駅 |
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