日本の玄関口・成田空港第2ターミナルには、最高峰ラウンジ「JALファーストクラスラウンジ」が3つ設けられています。
なぜ3つもあるかと言いますと、成田空港の第2ターミナルが「本館」と「サテライト」から構成される、とっても広大な敷地となっているから。1つだけではすべてのエリアをまかないきれないため、本館に2つ、サテライトに1つ設置されているのです。
今回は、成田空港第2ターミナル「サテライト側」のJALファーストクラスラウンジについて、利用条件からサービス内容まで、徹底的にご紹介したいと思います!
本ラウンジはコロナ禍のため一時営業休止されていましたが、2023年4月に閉鎖されることが正式に決定しました。
アクセス
今回ご紹介する「JALファーストクラスラウンジ/サテライト」は、本館からサテライトに連絡通路で渡った先、91番搭乗口付近となります(下図赤枠)。
マップ上では短く見えますが、この連絡通路は300mほどの長さがあり、2013年以前はシャトルシステムで結ばれていたほど(現在は動く歩道)。
本館とサテライト間を移動するとなると、それなりに時間がかかりますので、本館側の搭乗口を利用する際にはご注意ください。
ラウンジ概要
営業時間 | 07:30~19:30 |
場所 | 成田国際空港第2ターミナル/サテライト |
設備 | ダイニング、シャワー、ビジネスセンター、マッサージチェア、化粧室、電話ブース、クローク |
前述の通り、JALファーストクラスラウンジはターミナル本館にもあり、そちらは22時まで営業する一方、こちらの方は基本的にサテライト発着便を利用する人向けに開設されていますので、より早めにクローズされます。
ちなみに、本館のJALファーストクラスラウンジについてはこちらをどうぞ!
利用条件
JALファーストクラスラウンジを利用するための条件は下記の通り。
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その名が示す通り、基本的にファーストクラス搭乗客向けのラウンジです。
今回私はビジネスクラス利用でしたが、昨年JGPを取得していたため利用することが出来ました♪
ラウンジへ入室
それでは、さっそく中に入ってみましょう!
受付の奥にあるのがファーストクラスラウンジのエントランスです(サクララウンジは、右手の階段を降りたところ)。
こっくりと深い色合いの木彫が、落ち着いた雰囲気を演出していますね。
ラウンジマップ
ラウンジ内は、こんな配置になっています。
窓に面してラウンジスペースが展開されており、内側にダイニング、マッサージ、シャワールームなどのファシリティを収納。
本館のファーストクラスラウンジに比べると、想定される利用者が少ない分、やはり小さめではありますが、各設備が使いやすい導線で配置されているのが見て取れますね。
ラウンジエリア
くつろぎのラウンジエリアはこんな感じ!
ソファがゆったりと配置されていて、空間に余裕を感じさせます。
窓に面した席からは、駐機場を一望。
一部には、オットマン付きのソファも。こちらはパーテーション付きで、人目を気にせずリラックス出来ました。
ほんの目の前に飛行機を眺めながら、足を伸ばして過ごせるのが最高ですね!
ビジネスセンター
ラウンジエリアの一角には、出張族に欠かせないビジネスセンターも設置されています。場所は、入口入ってすぐの壁際。
各席に電源がある他、PCも一台用意されていました。
通路を挟んだ所には、コピー・FAX機も完備。もちろん無料で使用することができます。
ビジネスマンならずとも、帰りのチケットや、旅行中必要な書類を印刷するのに大活躍!私自身、これまで何度も「書類忘れた→ラウンジがあってよかった〜」という状況がありました。
今となっては、ラウンジがあって、コピー機が使えるのも半ば当たり前のように感じられますが、やっぱりあるとありがたい設備ですよね。
ドリンク&フードカウンター
国際線のエアラインラウンジで最大のお楽しみといえば、やっぱり何と言っても食べ物やドリンク!
各社とも、それぞれオリジナリティあるサービスを展開している中、JALの特徴は、品質にこだわりを持っているという点だと思います。
JALラウンジでは、有名なお店やシェフとのコラボメニュー、そしてJALビーフカレーといった自社製品に至るまで、食に対する並々ならぬ情熱を感じることができます。
こちらのサテライトファーストクラスラウンジでは、ドリンクや食べ物の置かれたカウンターを2箇所に分けて設置。いずれもバリエーション豊かなメニューが揃っていました。
まずは、ラウンジエリアの真ん中にあるアイランド型のカウンターからご紹介するとしましょう。
こちらには、ドリンクとちょっとしたおつまみが置かれています。
広めなので、混んでいても導線を確保しやすく、見た目にもオシャレですね。
冷蔵庫にはヤクルトも
冷蔵庫の中身は、上段にピッチャー入りのトマト、オレンジ、グレープフルーツ、アップルジュース。
下段には、シュウェップス、牛乳、JALオリジナルドリンクのスカイタイム、烏龍茶、ペリエ、ポカリスエット、ポカリスエット、そしてヤクルトが入っていました。
個人的には、ヤクルトがもらえるのが嬉しかったです。個別パッケージのドリンクって、なんとなく特別感がありますよね(私だけ?)。
コーヒーマシンでは、ブレンド・エスプレッソ・カフェラテ・カプチーノの4種類が楽しめます。
アルコール類
カウンターにはウイスキーや日本酒、リキュールなどなど。
最近価格が高騰している、日系のウイスキーは見当たりませんでした。以前は、サテライト側のみ山崎12年があると聞いていましたが、維持できず撤去されてしまったのか、それとも、たまたま品切れだっただけなのか…。
日本酒や白ワインは、氷の入った容器で冷やされています。
この月のラインナップはこちら!
季節のワインセレクション |
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こだわりの日本酒 |
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ご参考までに、一本あたりの市販価格も併記してみました(墨廼江はネット上で同じ銘柄が見つからなかったため割愛)。
金額を出すのも下世話ではありますが、的確に味のコメントができるほど良いお酒を飲みつけていないため、客観的な判断材料として、大体その程度のお酒なのね、と思っていただければ幸いです(笑)。
なお、ビールはサントリーの「ザ・プレミアム・モルツ」でした。
サテライトでしか飲めないシャンパン「ローランペリエ」
ここ、サテライトのJALファーストクラスラウンジでしか楽しめないものが一つだけ存在しています。
それが英国王室御用達のシャンパン「ローランペリエ ラ キュヴェ」!
恭しく、専用のクーラーに鎮座ましましていました。王者の貫禄がありますね。
羽田空港のJALファーストクラスラウンジでも、最奥の「RED SUITE」エリアにそっと宝物を隠すかのように置かれていたことを思い出します。
実はこのローランペリエ、英国王室御用達と言っても、割とリーズナブルなシャンパンなのだそうで、市価は5,000円前後。先ほどご紹介したスパークリングワイン「Brut Merveille Zoemie De Sousa NV」の方が高価だったりします。
が、そうは言っても、やはりシャンパンは特別なもの。
行き交う飛行機を眺めながらの一杯には、言葉に表せない幸福感があります。
これぞ、ファーストクラスラウンジの醍醐味ですね!
ちなみに、本館とサテライトの相違点を思いつくまま挙げると、下の様になりました。ご参考までに。
本館にあってサテライトにないもの | 寿司バー、喫煙室 |
サテライトにあって本館にないもの | シャンパン「ローランペリエ」 |
ダイニング
カウンターの他にもう1箇所、ラウンジ中心付近に、食事や飲み物が置いてある場所があります。それが「The Dining(ザ・ダイニング)」。
と言いますか、こちらの方がメインなのでしょうが、外からパッと見た感じが喫煙室のような印象のため、1度目に訪れた時にはうっかりスルーしてしまいました。
2度目に初めてラウンジマップを見て、ようやくここがダイニングコーナーの入口だということに気がついた次第です。
中に入ってみますと、右手にフードカウンターがあり、奥にかけてソファとテーブルが並び、まるでレストランのようなレイアウトになっていました。
置いてあるメニューは本館と共通と思われますが、一通り見てみましょう。
ドリンク
冷蔵庫の中にあるのは、外のフードカウンターとほぼ同様です。ただ、ヤクルトやシュウェップスなどはありませんでした。
ビールはアサヒ「ドライプレミアム」が2台。
羽田の国内線ダイヤモンド・プレミアラウンジ等でも、大体「アサヒ・キリン・サントリー・サッポロ」の4種類を網羅しているため、同じ銘柄のサーバーだけが並んでいるのは珍しいように思います。
ワインクーラーには、リストには載っていないワインも冷えていました。
お酒に強い方は、飲み比べてみるのもいいかもしれませんね。
フード
それでは続いてお料理を見てみましょう。
まずは朝に嬉しいサラダバー。色とりどり、美味しそうな野菜が並んでいます。
ドレッシングはお隣のサクララウンジと同じ。グリーンゴッテス、ノンオイル和風、中華、野菜の四種です。
サクララウンジの全容は、こちらでご紹介しています↓
サラダの並びにあるのはピンチョスや野菜スティック。
サラダを取るほどではないけれど、野菜も少し食べておこうか、という時には手軽でいいですね。お酒に合いそうなメニューもあります。
パンコーナーには、クロワッサンやバゲットといった定番から、マドレーヌやたい焼きまで。
右隣にはオーブントースターもあり、好みの加減にリベイク出来るようになっています。
シリアル派には、コーンフレークとグラノーラ。
ホテルの朝食に比べると寂しいラインナップですが、これから機内食もあるわけですし、許容範囲ではないでしょうか。
温かいお料理も少々。
スクランブルエッグ、ポークウィンナー、ビストロポテトと、朝食の定番が並んでいました。
温かいスープもあります。JALさんのラウンジといえば、スープストック東京の「オマール海老のビスク」が頂けることで有名ですよね!
ラウンジでも、お店と変わらない味を楽しむことができます。
朝は和食派…という人のために、ちゃんと和朝食コーナーも用意されていました。
漬物やおかずの脇には、美味しさに定評のあるJALオリジナルビーフカレーもあります。朝カレーと洒落込むのもいいですね!
そして最後は食後のお楽しみ、デザート。
小さくカットされたケーキが3種類(レアチーズ、レアチョコ、ストロベリー)ありました。
このくらいの大きさなら、罪悪感なく食べられてちょうどいいですね。
この日はすでに本館でカレーを頂いた後でしたので、ミニ鯛焼きとレアチーズケーキを摘ませてもらいました。
食事の後は、何か甘いものがないと終わった気がしないのですが、最近は年のせいか、「食べたもの皆肉になる」状態なので、油断は大敵です。その点、こうしてちょっぴり楽しめるのは嬉しい限り♡
シャワー室
食後のデザートを堪能した後は、シャワーを浴びるとしましょう。
サテライトはスペースに限りがあるため、お隣のサクララウンジにはシャワーがない(本館のサクララウンジにはあります)のですが、こちらのファーストクラスラウンジにはしっかり設置されています。
受付でキーを受け取り
まずはシャワー室受付で搭乗券を提示。
部屋が空いていれば、すぐにカードキーを渡してもらえます。歯ブラシが必要な場合は、受付で忘れずにもらっておきましょう。
本日のシャワー室は1番です。ちらっと見た限り、2部屋ほどしかないようでした。夜は混むかもしれませんね。
シャワー室内部の様子
シャワー室のドアを開けると、こんな感じ!
トイレはついていないタイプです。
壁にはハンガーが2つ。バスタオルはあらかじめドアにかかっていました。
洗面台もピカピカに磨き上げられています。ヘアブラシ、綿棒、シャワーキャップは備え付けがありました。
シャワーはレイン、ハンド、ボディの三種フルコース!
レインシャワーも三位一体型で、とっても気持ちの良いシャワーでした!
使ってみるなら今のうち?資生堂ルモンドール
アメニティは資生堂ルモンドール。
ちなみに、ANA最上級の「スイートラウンジ」でも、同じものを提供しています。
両社同様に、このシリーズを最上級顧客向けに採択しているということは、それなりの評価を得ている商品なのだと思いますが、資生堂が平成30年12月末をもって業務用アメニティ事業から撤退するとのことで、このルモンドールも廃盤予定商品に含まれている様子。その後はどうなるのでしょうね。
仕上げはマッサージ!
シャワーでしっかり温まったら、搭乗前の総仕上げ。マッサージです!
昨年までJAL国際線ラウンジでは、別室でマッサージ師さんによるマッサージを提供しているところもありましたが、惜しまれつつも終了。
現在は、マッサージチェアにて代替サービスを行なっています。
サテライトのファーストクラスラウンジでは、窓側の半個室スペースにチェアを設置。
明るく開放感のある中で、心ゆくまでリラックスすることができました。これで長時間のフライトも万全の態勢で臨めそうです!
最後に
朝から美味しいデザートにシャワーにマッサージまで、本当に極楽のようなひと時でした。
このサテライトJALファーストクラスラウンジは、面積が控えめな分、大きな窓からくまなく光が差し込むので、全体的にとても明るい印象を受けました。
本館のファーストクラスラウンジは、出国審査場を出た目の前にあるということもあって、常に混雑していましたが、こちらは比較的空いていて、過ごしやすいのもよかったです。
また、最初はダイニングスペースが自動ドアで仕切られていることに驚きましたが、慣れてしまうとしっかりゾーン分けされている方がいいなと思えます。
職人さんのパフォーマンスが見られる「寿司バー」は本館でないと楽しめないものの、個人的には、開放感があって落ち着いて過ごせるこちらの方が好みかな、と思ったのでした!
この他、JAL便搭乗時に使える成田のラウンジ
成田国際空港第2ターミナルは、主にワンワールドアライアンスが発着しています。
JAL便をはじめとする、ワンワールド系航空会社運行便に搭乗するラウンジアクセス権ホルダー(ファースト・ビジネスクラス搭乗者、上級会員等)は、ワンワールド系ラウンジを利用することも可能。
それぞれ詳しくレポートしていますので、ぜひ併せてご一読下さい!
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