日本らしい優しく細やかな気配りが人気のエアライン、ANA。
特に海外からの帰国便で利用すると、毎回すでに家に辿り着いたかのような安心感と心地よさに包まれます。
そんなANAが2019年に導入した新型ビジネスクラス「THE Room」は、日系らしい気遣いにあふれた接客はそのままに、個々のシートにドアを取り付けることにより、しっかりプライバシーを確保できるのが最大の魅力です。
ということで今回は、ロンドン発羽田行きのTHE Room搭乗記をお届けします!
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フライト情報
本題に入る前に、今回のフライト詳細は以下の通りです。
便名 | NH212 |
区間 | ロンドン・ヒースロー – 東京・羽田 |
出発時間 | 19:00 |
到着時間 | 17:05(翌日) |
所要時間 | 14時間5分 |
シート | ビジネスクラス |
ヒースロー国際空港へ!
さて、搭乗当日。
出発は19時ですので、日中は大分余裕があります。
朝から滞在先のマリオットホテル・グロブナースクエアを拠点にロンドン市内を駆け回り、お目当てのお店や観光地を一通り網羅してきました。
スーパーマーケットとデパートでお土産をしこたま購入し、大英博物館と交通博物館へも足を伸ばしてきました♪
やはり市街地中心地にあるホテルは便利ですね。
郊外に比べると決してお手頃価格とは言えないものの、その分時間と体力を節約になるため、コスト以上の価値を感じることができます。
さらに今回は16時までのレイトチェックアウトが認められたおかげで、ギリギリまで部屋で一休みすることが出来て幸いでした。
プライベートガーデン付きのスイートにアップグレードして頂きましたし、マリオット様様です。
チェックアウト後はバスでパディントン駅まで行き、ヒースローエクスプレスに乗車。
そこから30分もかからず、ヒースロー国際空港ターミナル2に到着しました♪
ロンドンは空港と市街地が近いのも素敵ポイントですね。
チェックイン
ANAのチェックインカウンターは、Cエリアにあります。
ちょっと見づらいかもしれませんが、エコノミークラスカウンターの前はかなりの行列。
今回は預ける荷物もありませんし、すでにオンラインチェックインを済ませていたため、カウンターには立ち寄らず出国することにしました。
GOLD TRACKから出国
ヒースロー国際空港の保安検査場には、ゴールドトラック(優先レーン)が設置されていて、ビジネスクラス以上搭乗またはスターアライアンスゴールドステータスを持っていれば、ほぼドライブスルー状態で出国可能です。
というわけで、無事に出国完了!(イギリスでは出国時のパスポートチェックは実施されていません)
この時点で出発まで残り2時間強。ラウンジへと向かいましょう。
ユナイテッドクラブラウンジへ
このターミナル2には、ルフトハンザを始めとしてスターアライアンス系のラウンジがいくつかありますが、今回はゲート最寄りのユナイテッド航空クラブラウンジで過ごすことに。
搭乗開始より30分早い18時で閉まってしまうのが玉に瑕ですが、とても明るくスタイリッシュで、ドリンク&フードプレゼンテーションも充実したとっても素敵なラウンジでした♪
ちなみにターミナル5には、英国のフラッグキャリア・ブリティッシュエアウェイズが誇る、超ハイスペックなラウンジがあります!
搭乗開始
その後、出発30分前の18時30分。
予定通りに搭乗が開始されました。
エコノミーはもちろんのこと、ファーストクラス・ビジネスクラスレーンともになかなかの賑わいぶりです。
パッと見渡した印象では、日本人よりは欧米系の方が多かったような。
使用機はB777-300ER
さて、こちらがこれから14時間お世話になるB777です!
PBBはファーストクラスとそれ以外で分かれていました。
このまま直進してファーストクラスへ…と行きたいところですが、今回はビジネスクラスですので、右手へと進みましょう。
昨年初めて新型ファーストクラス・THE Suiteに乗った時は、予期せぬ貸切状態!
ホスピタリティ満点のサービスに感激の連続でしたので、またいずれ近いうちに機会があることを願っています。
さて、これからの14時間、どんな旅になるのでしょうか?
THE Room初の後ろ向き席
ANAの最新ビジネスクラス・THE Roomは、個々の空間を最大限確保するために、座席が進行方向前向き・後ろ向きと互い違いに設定されています。
(ANA公式サイトより)
これまでは何となく前向きを選択していたのですが、今回は満席で選択肢がなく、後ろ向きの席となりました。
当初は若干の抵抗があったものの、前月のエティハド航空ですでに同様の体験をしていたこともあり、今回は大分慣れた状態での搭乗。
この席のメリットは、着席ポジションが窓に近く、外の写真が撮りやすいことでしょうか。
逆に注意すべきは、Gが掛かる方向が通常と逆なので、特に離陸時に物が前方へ吹き飛ばないよう気を付けるくらい。
いずれにせよ一旦飛んでしまえば、着陸までの間、特に違和感を覚えることはありません。
THE Roomキャビン全体やシート機能の詳細につきましては、前回・前々回の搭乗記をご参照ください。
2024年にデビューするJAL最新ビジネスクラスは、ANAのTHE Roomと同様にドア付き。こちらは全席前向きで、また違った魅力が感じられそうです!
THE Roomの就航路線は?
ちなみに現在「THE Room」が設定されている路線は、以下の通りです。
<北米線>
- 羽田=ニューヨーク間(NH110/NH109、NH160/NH159)
- 羽田=サンフランシスコ間(NH108/NH107)※
- 成田=サンフランシスコ間(NH8/NH7)※
- 羽田=シカゴ間(NH112/NH111)※
- 成田=シカゴ間(NH12/NH11)※
<欧州線>
- 羽田=ロンドン間(NH212/NH211)
※一部日程では旧型キャビンでの運行
ご覧の通り、ヨーロッパ線ではロンドン便のみが対象となっています。
アメニティ
ANAアッパークラスで提供されるアメニティポーチは、2023年も引き続き、英国老舗ラゲッジメーカー・グローブトロッターとのコラボレーション。
何色が当たるかは運次第ですが、今回は大好きな水色でした♪
日本発便で貰えるのは、よりグローブトロッターっぽいハードケースで、デザイン面ではそちらの方が好みなのですが、こちらのポーチの方が使い勝手はいいように感じます。
中身はアイマスク・歯ブラシセット・イヤープラグと、SHIROのフェイスミスト、リップバームです。
いずれもゆずの香りが採用されていて、日本らしさを感じさせますね。
2024年1月にアメニティポーチが一新されました!
お次は同じく英国王室御用達エッティンガーとのコラボレーションです♪
ウェルカムドリンク
席に落ち着くと、まもなくウェルカムドリンクサービスが開始されました。
ANAビジネスクラスではお馴染み、スパークリングワインとオレンジジュースの二択です。
最近はめっきりアルコールに弱くなってしまったので、専らオレンジジュース派。
喉を潤しつつ窓の外を見ると、異国感あふれる飛行機たちが並んでいます。
この飛行機には機外カメラも付いていて、着々と出発準備が進む様子を見るのも楽しいひとときでした。
いざ離陸!
お客さん全員の搭乗が完了し、機体は順調に滑走路へ。
これで本当にイギリスともお別れです。
また遠からず戻ってこられますように!
まずは就寝
飛行が安定すると、すぐに機内食がスタートするわけですが、日本時間ではこの時午前3時過ぎ。
時差ボケを防止するために、まずは眠ることにしました。
アイマスクとマスクを重ね、さらに耳栓を装着!
ここまでの数日間、気を張りながらあちこち渡り歩いていたこともあり、あっという間に眠りに落ち、気がつけばすでにアラビア半島を抜けていました。
時計を見ると離陸から5時間が経ち、機内食サービスもとうに終わっている様子。
いつの間にかテーブルにはイギリスでお馴染み、HARROGATE(ハロゲート)のミネラルウォーターが置かれています。
機内食
寝起きでぼーっとしていると、CAさんが目敏く気づいて「機内食いかがですか?」と聞きに来てくれました。
日本時間の午前8時と、朝ごはんにちょうどいい頃合いです。
ご参考までに、本便の機内食メニューはこちら。
アミューズ |
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和食 |
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洋食 |
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和食を選択
若い頃は「海外発便なら絶対洋食!」と決めていたものですが、この頃は歳のせいか、お醤油と出汁の禁断症状が出るまでの期間が短くなり、帰国便で和食を頂かないと落ち着かない体質になってしまいました(さらに、往路便でも食べ納めしておかないと気が済まないという…)。
というわけで、今回も和食です!
和食の場合は、前菜・小鉢、煮物がまずお盆で運ばれ…
食べ終わってから、主菜やご飯が配膳されるスタイル。
素材の違いなのか、普段頂く和食と比べると何となく違うように感じますが、やはり和食は落ち着くものですね。
季節感を取り入れた食器や食材の彩も、日本ならではの美しさを感じさせます。
デザート
そして最後はデザート。「レモンポセットとクランブル」とハーブティーでおしまいです。
ANAロンドン便で提供されるデザートは、和洋共通の一種類のみ。イギリスっぽい素朴な甘味でした。
ちなみにANAではWi-Fiが有料なので、機内食などの画像を家族とリアルタイムに共有できないのが玉に瑕。
しかし、2024年夏からはファーストクラスに続き、ビジネスクラスでもWi-Fiが無料で提供される予定です!
バーカウンター
食後お化粧室に向かう途中、ギャレーのバーカウンターにドリンクやスナック、アメニティがセッティングされているのを発見!
THE Roomに乗るのはこれで三度目ですが、こうして何かが並んでいるのを見るのは初めてのことです。
もしかして、これまでは新型コロナの関係でサービスが縮小されていたのでしょうか?
毎回CAさんを呼ぶのは気が引けますので、こうしてある程度セルフサービスになっていると、いつでも気軽に利用できて嬉しいですよね!
二度目の機内食
そうこうするうち、着陸まで2時間前となりました。
最後のお食事の時間です。
今回も和食
飲み物はオレンジジュースをお願いしましたが…
食事はやっぱり和食!
二度目の機内食は、前菜から主菜までが全て一度に配膳されます。
これぞ「ザ・日本の朝ごはん」といった献立ですが、前回の食事からそれほど間が開いていなかったこともあり、流石にどちらかは洋食にすればよかったかも?
これは次回の教訓にしたいと思います。
デザート
最後はデザート。
ヨーグルトやアイス、フルーツなどは軒並み品切れとのことで、SFC修行時代の気分に浸るべく、国内線プレミアムクラスでお馴染みのフォンダンビスキュイをお願いすることにしました。
ハーブティーも完売と、全体的に選択肢が残っていなかったのはちょっと残念でしたが、フォンダンビスキュイはANA機内でしかお目にかかる機会がないので、これはこれで貴重なコーヒータイムと言えるかもしれません。
東京上空を遊覧飛行
食事を終えてしばらくすると、機体は徐々に降下を開始し…
夏らしい積乱雲を抜ければ、そこは大都会・東京の上空!
ちょうどタイミングよく都心ルートを通ってくれたおかげで、束の間の遊覧飛行気分を味わうことができました♪
都心上空ルートは2020年から開始され、風向きや時間帯など限られたタイミングでのみ運行しています。
参考国土交通省
羽田空港に到着!
最後のおまけを楽しみつくしたところで、飛行機は無事羽田空港に着陸しました!
日系の飛行機が並ぶ駐機場を目にして、とうとう日本に帰ってきたんだなぁとしみじみ。
ここまでの14時間超、お世話になりました!
今回の経費
ご参考までに、今回のフライトでかかった全費用は以下の通りです。
ANAマイル 90,000マイル
諸税 107,190円
(ANA運航便 羽田ーロンドン ビジネスクラス往復)
諸税額は時期によって異なります。
最後に
ということで、今回はロンドン発羽田行きのANA新型ビジネスクラス「THE Room」搭乗記をお届けしました。
快適なシートのおかげで驚くほどぐっすりと眠れまして、帰国後の時差ボケは皆無。
プライバシードアのありがたみを今回も実感するフライトでした。
2023夏のイギリス旅行記は本記事が最終回。関連記事もご覧いただければ幸いです!
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