新型コロナ発生から、早1年半が経ったころ。所用のため、久々にドイツへ渡航することになりました。
新型コロナ禍での出国・入国事情は?また、国際線のサービスは、どのように変化しているのでしょうか。
ということで今回は、出発から機内サービスまでを詳しくご紹介したいと思います。
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羽田空港第3ターミナル
今までになく緊張して迎えた、渡航当日。
出発の3時間前に、羽田空港へやってきました。
以前、この建物は「国際線ターミナル」と呼ばれていましたが、第2ターミナルでも国際線が発着するようになっため、2020年3月に「第3ターミナル」へと改称。
ただ、第2ターミナルの国際線エリアは依然として閉鎖されているので、実質的に現在もここが唯一の羽田空港国際線ターミナルです。
営業しているエアラインが少ないため、出発ロビー全体で見ると人影もまばらな感じですが、ANAカウンターには、ファーストクラス・ビジネスクラス・エコノミークラスそれぞれに数人の行列が出来ていました。
おそらくドイツにお住まいであろう方、ビジネスマンやご家族連れ、学生さんと思しき方と、様々なお客さんが並んでいます。
ANAカウンターに限って見れば、以前と比べてそこまで閑散としているわけでもないのが、ちょっと意外でした。
新しくなったチェックインカウンター
そして、チェックインカウンターがしばらく来ないうちに近未来化(?)していたことも、驚いたことの一つ。
カウンターの前面にタッチパネルが設置され、セルフチェックインと荷物を預けられるようになっているものと思われます。
現在カウンターでの搭乗手続きが必須
定かでない理由は、全員有人での搭乗手続きが必要で、自分で操作する機会がなかったから。
現在、渡航書類が揃っているかを確認するために、スタッフさんによる搭乗手続きが必須なのです。
たとえWebでオンラインチェックインが完了していて、荷物を預けない場合でも、全員必ずチェックインカウンターに立ち寄らなければなりません。
実際、いつも通りオンラインチェックインをしてみましたが、このような受付確認証が出ただけで、肝心の搭乗券は発行されず、空港カウンターをスキップ出来ないようになっていました。
せっかく新しく立派になったチェックインカウンター。存分に活用出来る日が早く来るといいですね。
2022年2月7日、必要書類が揃っているかどうか事前にチェックしてくれる「ANA Travel Ready」が開始されました(2022年2月10日搭乗分より適用)!
すべての書類が有効であると確認できた場合には、出発24時間前からオンラインチェックインを利用できるようになり、預け入れ手荷物がない場合には、空港での書類確認が不要となります。
コロナ禍での渡航には特別な書類が必要
ちなみに、チェックインの際に確認されるものは、基本的に以下の通りです。
- パスポート
- e-ticket控えやマイレージカードなど、予約を確認できるもの
- 入国する際に必要な書類(目的地によって異なる)
今回の行き先であるドイツは、2021年6月から日本在住者について制限処置を解除。
渡航当時、下記の書類いずれかを持っていれば、ドイツ入国後の隔離措置等はなく、自由に行動できる状況でした。
- 陰性証明書
- 快復証明書
- ワクチン接種証明書
出発口も様変わり
さて、チェックインはあっという間に完了。
これまでになかった書類のチェックがあるとは言え、かかる時間も雰囲気も、以前とそれほど変わらない印象でした。
続いて、いよいよ出国です。
保安検査場に来てみて、またびっくり。
これまでは保安員さんにチケットを提示していたところ、自動改札が設置されている上に、機内持ち込み制限品を例示するコーナーまで出来ているではありませんか。
ラックには、機内に持ち込む液体物用のプラスチックバッグまで準備されているという至れり尽くせりぶり。
10年以上前に液体物持ち込み制限規定が出来てしばらくの間は、空港でのプラスチックバッグ配布サービスがよく見られたものですが、最近は自分で持参するのが前提。
ここにきて復活とは、さすがは何事にも細やかな日本ですね。
ラウンジへ
保安検査と出国審査を経た後は、搭乗までの間ラウンジで過ごします。
スイートラウンジについて詳しくは、こちらをご覧ください。
搭乗開始
出発30分前になると、定刻通り搭乗案内が始まりました。
現在ANAでは、搭乗クラスやステータスにかかわらず、後方窓側からグループ順に案内しています。
ビジネスクラスでも、前方窓側の場合はグループ4。
いかに感染リスクを減らすか、色々と試行錯誤されているのですね。
座席は旧シート
この日搭乗するのはB787-9です。
窓側の3Aを選択しました。
見渡す限り、窓側は満席、中央列も7割程度は埋まっていたでしょうか。
従来のフランクフルト便は、新型ビジネスクラス「THE Room(ザ・ルーム)」仕様でしたが、ここしばらくは新型コロナの影響により、旧シート機での運行となっています。
<THE Roomの搭乗記はこちら↓>
アメニティ
ビジネスクラス用のアメニティは、現在もグローブトロッターのケースに入った状態で、あらかじめ各席に配布(撮影し忘れてしまいましたが、上の座席写真にちょっぴり写っているベージュのもの)。
ただ、中身に若干の変更が。
アイマスク・耳栓・歯ブラシとともに、以前は雪肌精のコスメキットが入っていましたが、現在は「SHIRO(シロ)」のフェイスミストとリップバームに変わっていました。
調べてみたところ、2020年2月下旬から順次変更されたようです。
SHIROと言えば、ハイセンスで美しい女性が愛用する高級ブランドというイメージ。
なかなかご縁のないメーカーなので、こうして気軽に試せるのは嬉しいものです。
ゆずの香りが爽やかで使い心地も優しく、乾燥する機内でのリフレッシュにぴったりでした。
2024年1月からアメニティポーチが一新されます!
NH203便の機内食
席に落ち着いたら、まずはウェルカムドリンクからスタートです。
ラウンジではアルコールの提供がなかったので、スパークリングワインを頂きました。
アミューズ
水平飛行になると、アミューズが運ばれてきます。
昔と違うのは、ワゴンサービスではなくなったこと、そして陶器のお皿にプラスチックの蓋が付いているところ。
- ナッツチリパイスティック
- 砂肝とセロリのマリネ
就寝前に少し摘むのにちょうどいい量で、シャンパンと美味しく頂きました。
「お好きな時に」メニューも健在
アミューズの後は、「お好きな時に」と銘打った軽食メニューを注文可能です。ラインナップはこちら。
<ANA公式サイトより>
せっかくなので、ここでしか食べられないものを味わっておきたい…と思いつつも、お腹が空いてないしなぁと、結局何も頼むことなく寝てしまいました。
たくさん食べられる方が羨ましい限りです。
日中出発するフランクフルト便では、ミシュラン2つ星レストランRyuzu等とのコラボレーション機内食を提供しています(対象外期間あり)!
朝食
そして着陸2時間前になると、朝食サービスがスタート。
これでしばらく食べ納めと、和食を注文しました。アミューズ同様、お皿に蓋が付いています。
蓋を全て取り外したところ。
献立は以下の通りです。
前菜 |
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主菜 |
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デザート |
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ビジネスクラスの本格的な機内食は本当に久しぶり。以前よりもずっと有り難みを感じられました。
季節感を意識した美しい盛り付けは以前と同様で、さすが日系エアラインです。
食後のティータイム
全て美味しくありがたく完食して、最後にブレンドティーを頂きました。
何もお願いせずとも、チョコレートが添えられています。
新型コロナ禍という、常とは違う状況でのフライトでしたが、CAさんは以前と変わらず細やかにお気遣いくださり、おかげさまで快適な12時間を過ごせました。
ちなみにANAではWi-Fiが有料なので、機内食などの画像を家族とリアルタイムに共有できないのが玉に瑕。
しかし、2024年夏からはファーストクラスに続き、ビジネスクラスでもWi-Fiが無料で提供される予定です!
ドイツ入国
飛行機に別れを告げて、いよいよ今回最も緊張する瞬間が訪れます。
それはもちろん、ドイツ入国審査。
機内では、あらかじめこのような説明文書が配布されていました。
内容は、ドイツ政府がホームページで公表されているものと同様、入国に際して必要な書類や制限の有無など、新型コロナに関する規則の案内文書です。
何やら物々しく感じられますが、特に記入する事項等はありません。
パスポートコントロールに進んでみると、EU市民用の自動ゲートと、All Passportの窓口2つだけがオープンしており、いつもより入念に審査されている様子。
これまでの経験上、ドイツ入国時はほとんど質問されずに終わることが多かったのですが、今回初めて定型通りの審査を受けまして…
- どこに住んでいるのか
- 所持金の額
- クレジットカードを持っているか
- 渡航の目的
- 最終目的地
- 滞在期間
これらの質問に答えるとともに、ワクチン接種証明書を提示しました。
審査が厳しくなったというよりは、利用者数が減っていることもあり、普段よりも丁寧にお仕事されてるのかな、という印象でした。
その後、無事に審査を通過。
晴れてドイツ入国を果たし、これでようやく一安心です。
最後に
ということで、今回はコロナ禍のANA国際線ビジネスクラス搭乗記を中心にご紹介しました。
チェックイン時&ドイツ入国の際に必要な書類が増えたり、機内で一層衛生面への配慮が感じられた他は、それほど変わった風でもなく、意外といつも通りの渡航だったように思います。
想像より搭乗客も多く、いろんな意味で実感がないままドイツにたどり着いたというか、終始なんだか狐につままれたような感覚だったと言いましょうか…。
このような状況での渡航には、少なからず不安もあったものの、訪問当時のドイツは感染者数が日本より少ない上に、マスク規定も厳格で、無事に予定を済ませることができて何よりでした。
2024年再訪時の記事はこちら。コロナ明け後は全く様相の異なる旅となりました!
↓その後、2022年に新型ファーストクラス「THE Suite」に搭乗しました↓
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