マリオットインターナショナルのホテルでは、エリートメンバーに特典として「より望ましい部屋へのアップグレード」を提供しています。
通常なら別途料金がかかるところ、対象者であれば無料でより良いお部屋にしてもらうことができる、とっても素敵な特典です。
特にプラチナ以上になると、スイートルームにしてもらえる可能性もありますので、チェックイン時の大きなお楽しみの一つですよね♪
けれど、これ以外にも無償でスイートにアップグレードされる特典があります。
それが「スイートナイトアワード」!
場合によっては、到着日よりも前にスイートルームが確定する可能性もあるこの特典。一体どうすれば使えるのでしょうか?
今回は、獲得条件から利用方法までを詳しくご紹介します。
2024年、スイートナイトアワードは「ナイトリーアップグレードアワード」にリニューアルされました!
(マリオット公式サイトより)
- 対象ブランドにザ・リッツ・カールトンとエディション・ホテルが参加
- 対象のプレミアムルームとスイートが約20%増加
- アップグレード確定が到着日の3日前以降に
スイートナイトアワードとは
まずはじめに、「スイートナイトアワード」とは、簡単に言うと「事前にスイートルームにアップグレードしてもらえる特典」です。
前述の通り、プラチナ以上のエリートステータスがあれば、当日空きのある限り、スイートを含めた上のカテゴリのお部屋にアップグレードしてもらえますが、スイートナイトアワードを使えば、それが事前に確約されるというわけなのです。
マリオット公式サイトの規約には、以下のように記載されていました。
各スイートナイトアワードは、ホテルの空室状況に応じて、1泊分をスタンダードスイートまたは一部のプレミアムルームにアップグレードできます。事前の確約も可能です。
1泊につき1つスイートナイトアワードを消費しますので、
3泊するのであれば、3つのスイートナイトアワードが必要です。
どうすればスイートナイトアワードをもらえる?
スイートナイトアワードは、お金で購入できるものではありません。
マリオット系列ホテルにたくさん泊まることでもらえる、上得意会員向けの特典です。
スイートナイトアワードの獲得には、
1年に所定の条件を満たす形で50泊または75泊
という条件が課されています。
まず、50泊達成時点で、以下の年間チョイス特典が選べるようになり…
- 5スイートナイトアワード
- ベッド40%割引
- 100ドルを慈善事業へ寄付
- ご友人やご家族へシルバーエリート会員資格をギフトとして贈呈
- 5エリートナイトクレジット
さらに75泊達成で、以下の追加特典のいずれかがもらえるというわけです。
- 5スイートナイトアワード
- ベッド40%割引
- 100ドルを慈善事業へ寄付
- ご友人やご家族へゴールドエリート会員資格をギフトとして贈呈
- 5エリートナイトクレジット
- 1フリーナイトアワード
つまり、一年あたり最大10泊分のスイートナイトアワードをもらえます!
実際にスイートナイトアワードを獲得しました!
年間50泊で5泊分、75泊でまた5泊もらえるスイートナイトアワード。
私事で恐縮ながら、2020年から実施されているダブルカウントキャンペーンのおかげで、2023年まで毎年10泊分を確保してきました。
コロナ禍真っ只中では使いどころが少なく若干持て余していましたが、2023年現在はかなり重宝しています。
スイートナイトアワードの選択方法
スイートナイトアワード最初の獲得条件である50泊に到達すると、2〜3日のうちにこのような年間チョイス特典の案内メールが届きます。
このメール内のリンクから、特典の選択・申し込みへ。
一旦選択すると、後から変更することはできません。
ここは慎重に…。
確認ボタンを押して5分ほどで、手続き完了のメールが届きました!それほど時間をおかずに、スイートナイトアワードを使えるようになります。
メールが来ない時は
ちなみに、まだ年間チョイス特典に関するメールがすぐ来ないこともあります。
待っていればそのうち届くのかもしれませんが、待てない場合はこちら↓のリンクから公式サイトに飛んで手続きしてもOKです!
締め切りを過ぎてしまったら?
ちなみに申し込みには期限が設けられており、例年1月上旬までにいずれかの特典を選択する必要があります。
もしこれを逃してしまった場合は、自動的にスイートナイトアワードが与えられることに。
2021年はギリギリまで迷って決められず、気づいたら締め切りを過ぎていたという…。
1月末になって、「自動選択が行われました」というタイトルのメールが届きました。
元々スイートナイトアワード希望であれば何ら問題ありませんが、そうでない場合はどうぞご注意ください。
スイートナイトアワードの申請方法は?
では、スイートナイトアワードの使い方には、どのような決まりがあるのでしょうか。
- 現地時刻で到着前日の午後2時までリクエスト可
- スイートナイトアワードは、滞在期間全体の泊数分必要(例:5泊のうち3泊分だけスイートナイトアワードを使う、などはNG)
- 未確定のスイートナイトアワード利用取消は、現地時刻で到着前日の午後2時まで
- 利用が確定したスイートナイトアワードは、予約全体をキャンセルする場合に限り、現地時刻で到着前日の午後2時までキャンセル可能。
- スイートナイトアワードの利用が確定した後で、すべてのスイートナイトアワードのクレジット返還を受けるには、予約全体をキャンセルする必要がある。
- 予約内容を変更すると、スイートナイトアワード承認がキャンセルされてしまうことも(詳しくは後述)
- 既にチェックインが完了している予約には、スイートナイトアワードを適用できない。
- 予定より早く出発する場合、この滞在で確定済みの未使用のスイートナイトアワードは無効となる。
- 予約を延長し、延長期間分のスイートナイトアワードを保有している場合、空室状況と参加ホテル/リゾートの裁量によっては、スイートナイトアワードを使用できる場合がある。
基本的には、ホテル到着前日午後2時(現地時刻)までは、リクエスト&キャンセルどちらも可能と覚えておけば良さそうです。
もしリクエストが通らなかった場合は、そのまま返却されますので、何のリスクもなく使えますね。
ただ、一旦アップグレードが確定してしまった後は、予約自体をキャンセルしなければアワードは返却されませんので、ご注意を。
スイートナイトアワードを使えないホテルもある
ただし、マリオットインターナショナル系列であっても、スイートナイトアワードに参加していない施設もあります。
- ザ・リッツ・カールトン
- ザ・リッツ・カールトン・リザーブ
- ザ・リッツ・カールトン・デスティネーション・クラブ
- エディション・ホテル
- プロテア・ホテル
- アロフト
- エレメント
- Design Hotels™
- 全室スイートのホテル
- マリオット・エグゼクティブ・アパートメント
- マリオット・バケーション・クラブ
- マリオット・グランド・レジデンス・クラブ
- ヴィスタナの各ホテル/リゾート
基本的には、もともとマリオットボンヴォイエリート会員への特典が制限されているホテルが並んでいます。
「全室スイートのホテル」とは、例えばドバイのアルマハや、インドネシアのセントレジスバリなど。一番安いお部屋でもスイートルーム、という体裁のホテルを指します。
しかし、一口に全室スイートのホテルと言っても、エリートメンバーへの対応は様々です。
アルマハは、基本的にプラチナやチタンでも一切アップグレードなし。一方セントレジスバリでは、豪華なプール付きヴィラへアップグレードされました。
アルマハのようなホテルでスイートナイトアワードを使えたらいいのですが、残念ながら使用不可というわけです。
対象施設でも提供していないホテルがある
さらにややこしいことに、シェラトンやマリオットなど、スイートナイトアワードの対象ホテルブランドであっても、スイートナイトアワードを使えないホテルもあります。
例えば、宮崎のシェラトングランデオーシャンリゾート。
こちらのホテルでは、スイートナイトアワードの利用申請をすることはできません。
もともとシェラトン・グランデ・オーシャンリゾートは、スイートにアップグレードしてくれる確率が非常に高いホテルではありますが、実は無償アップグレード対象外のスイートルームも存在しています。
スイートナイトアワードで未知のお部屋を見てみたいと思っていたのですが、一切申請不可と後から知りまして、ちょっぴり残念な思いです。
日本国内では、宮崎のシェラトン以外にも、スイートナイトアワードを利用できないホテルが数多く見受けられます。
では海外で使うべきなのかと思いきや、地域によっては日本国内より承認率が低いなど、使い所を見定める必要がありそうです。
全てのホテルでスイートを選択できるわけではない
そして、「スイートナイトアワード」という名がついているものの、対象となるのはスイートルームだけではありません。規約には「スタンダードスイートまたは一部のプレミアムルーム」と書かれています。
つまり、スイートよりも低いカテゴリーまでしか選べないようにしているホテルもあるということ。
こうなってくると、より選択肢は狭くなりそうです。
5日前に空室があっても必ずしも承認されるわけではない
さらにさらに、チェックイン5日前に該当のお部屋に空きがあれば、必ずスイートナイトアワードが承認されるのかというと、どうやらそうでもありません。
ホテルの公式サイト上、アワード申請しているお部屋がまだ空いているように見えても、なかなか確約されないこともままあります。
例えば、JWマリオット・ホテル奈良がそうでした。5日前から前日まで、ウェブ上でみる限り申請したお部屋の空きがありましたが、承認されないまま当日を迎えることに…。
またその反対に、ずっと空室がなかったのに、すんなり5日前に確定したことも。
スイートナイトアワードは、システム上ホテル側では一切操作ができないとのこと。
どういった基準があるのかはわかりませんが、施設によって事情はそれぞれのようです。
お得な使い道は?
スイートナイトアワードをもっともお得に使うには、一般のお部屋とスイートの価格差が大きいホテルが狙い目!
例えば、京都のHOTEL THE MITSUIなどは、一泊あたり10万円以上の価格差がありますので、ここでスイートナイトアワードが承認されると、とてもお得感がありますね。
実際にスイートナイトアワードを使ってみよう!
では、さっそくスイートナイトアワードを使ってみましょう。申込方法は2通り。
- マリオット公式サイト
- 電話
Webサイトの方が、24時間自分で操作できて便利です。
HOTEL THE MITSUI京都の場合
「Hotel The Mitsui Kyoto」の予約を使って、実際に申請してみましょう。
予約確認ページから「スイートナイトアワードのご利用」をクリック。
すると、下のようなオプションが表示されました。
Hotel The Mitsui KYOTOでは、スイートルームだけでなく、他のカテゴリーでもスイートナイトアワードを使えるようになっています。
たくさん選んでおくと、当然承認される可能性が上がりますが、プラチナ以上であれば当日無償アップグレードの可能性もあるわけで、スイート以外にアワードを使うのはちょっともったいない気もしますね。
リクエスト送信ボタンを押すと、申請が完了。
とっても簡単ですね。
結果が届くまで
さて、あとは結果を待つばかり。
公式サイトには、5日前から前日2時まで毎日空室状況を確認し、メール通知がくると書かれていました。
到着日5日前から到着日前日のホテル現地時間午後2時まで、毎日アップグレード対象の客室の空室状況を確認。確認後、アップグレードの確約が可能かどうかをお知らせします。
しかし、なぜか何のメールも来ないまま当日を迎えることに…。
残念な結果が来ることも
スイートナイトアワードを初めてHOTEL THE MITSUI KYOTOでは…
残念!拒絶されてしまいました…。
というのも、後からわかったことには、HOTEL THE MITSUI KYOTOでは、当時スイートナイトアワードのシステムが稼働していなかったとのこと。
道理で5日前になっても一切メールが来なかったはずです。
メールには「ご希望に添えず申し訳ありません。当日の空室状況によっては、アップグレードを受けられる可能性もございます」とありました。
ということで、初回は不完全燃焼となってしまいました。
宿泊当日の様子はこちら。
2020年12月以降は正常に稼働しています。2022年、念願叶ってスイート&ジュニアスイートにアップグレードして頂きました♪
スイートナイトが承認された!
初回の挑戦では残念ながら却下されてしまったスイートナイトアワードですが、後日シェラトン・グランデ・トーキョーベイホテルでリベンジ。
めでたく承認していただけました♪
承認されると、このようなプッシュ通知に加えて…
メールで詳細が届きます。
今回は前回と打って変わって、スイートナイト可否判断の開始日時である、滞在5日前の14時すぎにすんなり決定。
チェックイン前にスイートが確定すると、やはり嬉しいものですね!
注意!承認後の予約内容変更は厳禁
さて、「無事スイートナイトアワードが承認されたら一安心♪そうだ、予約情報から細かいリクエストも入力しておこう」と思ったあなた、ちょっと待ってください!
リクエスト情報を入れることにより予約に変更が生じると、せっかく承認されたスイートナイトアワードが取り消される可能性があるんです。
まさしく先日、香港ルネッサンス・ハーバービューホテルで憂き目に遭いまして…
例えば下の画面、赤で囲んだあたり。
到着予定時刻やベッドのリクエストなど、宿泊日や人数には全く関係ないところを入力しただけで、一切の警告なく、知らない間にスイートナイトアワード承認が取り消されていました…。
しかも警告がないだけでなく、今後の予約一覧では「リクエストが確定されました」のまま。
今回は予約の詳細ページ(一つ前の写真)まで進んだところ、承認されたはずのルームカテゴリー名が消えていることに気づき、デスクに問い合わせて初めてスイートナイトアワードが取り消されていることがわかったという、恐ろしく難易度の高い謎トラップ仕様でした(しかも客室写真はSNA承認後のままという…)。
たかがSNA、されどSNA。
不幸中の幸いで、たまたま早めに気づいたので再申請することができましたが、実際にホテルに到着して初めて知ることになっていたら、さぞかし戸惑ったに違いありません。
稀なケースなのかもしれませんが、「SNAが承認されたら絶対に予約情報を触らない。必要ならデスクに電話!」を徹底することを全力でお勧めします…!
最後に
ということで、今回はマリオット系列ホテルに50泊・75泊でもらえる「スイートナイトアワード」について詳しくご紹介しました。
到着日よりも前にスイートルームが確約されるという、とっても素晴らしい特典。これが使いこなせたらステキですよね。
初っ端から否決という残念な結果になったものの、その後は続々とリベンジ成功!
当初は使い切れるかちょっぴり心配しましたが、なんだかんだで毎年消化できています(もちろん拒絶もそれなりにありつつです)。
例えば…
スイートナイトアワードでシェラトン沖縄のオーシャンスイートを満喫↓
特にW大阪は承認されやすいことで有名↓
ルスツでは二階建てのスイートに宿泊↓
ハワイでも充実の滞在となりました↓
JWマリオットエセックスハウスニューヨークでは残念ながら却下。それでも素敵なホテルステイになりました!
…などなど。
万人にスイートナイトアワード選択をお勧めできるかというと、個人的には躊躇うところです。
これまでの拙い経験で言えば…
- 閑散期に旅行することが多い
- ホテルホッピングが苦にならない(連泊だとその分承認の難易度が上がるため)
- 承認率の高い地域、ホテルを自力で楽しみながら探せる
上記3つの条件を満たせる方に向いているように思います。
スイートナイトアワードの有効期限は獲得の翌年末ですので、ある程度見通しを立てた上で選択されることをお勧めします!
マリオットボンヴォイのエリートメンバーになるためには
マリオットボンヴォイのエリートステータスを取得するには、基本的に何度もマリオット系列のホテルに宿泊しなければなりません。
例えば、チタンエリートであれば年間75泊。プラチナエリートでも年間50泊が必要です。
この数字を見てしまうと絶対に無理だとしか思えませんが、私の場合は、特別な方法を使ってチタンエリートのステータスを取得しました。
その方法が「プラチナチャレンジ」です。
プラチナチャレンジとは
プラチナチャレンジは、通常よりも少ない宿泊回数でエリート会員のステータスを取得できるキャンペーンです。
上述のように、チタンエリートになるためには通常75泊が条件ですが、私の場合はたったの9泊でステータスを取得することができました。
現在、少し改悪されたようですが、それでも16泊でプラチナステータス(通常年間50泊必要)を取得することができます。かなりお得な制度ですよね。
マリオットアメックスプレミアムなら一気にステータスを獲得できる
用もないのに16泊はちょっと…という方には「マリオットアメックスプレミアム」がオススメ。
このクレジットカードを持てば、自動的にゴールド会員に昇格できるため、最初の宿泊からゴールド会員向けの特典を受けることができます。
例えば、お部屋のアップグレードやレイトチェックアウトもゴールド会員の特典に含まれています(一部対象外ホテルあり)。
また、マリオットアメックスプレミアムには、年間150万以上決済すると、カード更新時に毎年1泊分の無料宿泊特典が貰える(50,000ポイント以下のホテルで使用可)というお得な特典もあります。マリオットボンヴォイ系列のホテルに宿泊する機会がある場合には、ぜひとも入会しておきたいカードです!
マリオットアメックスプレミアムは、絶大な人気を誇った「SPGアメックス」の後継カードです。
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